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プロディコスは[[エーゲ海]]の[[ケア島|ケオス島]]に生まれ、外交使節として[[アテナイ]]にやってきた。彼は同世代の[[プロタゴラス]]と同様に、高額の授業料をとって生徒に学術を教えていた。ただし、プロタゴラスの場合は[[修辞学]]や文体の教育が主だったのに対して、彼の場合は[[言語学]]([[言語哲学]])に重きを置いていた。
 
現在、プロディコスの著作はほぼ失われ、その断片と他者からの言及だけが残されている。
 
彼の言語学に関して、[[プラトン]]は『[[クラテュロス (対話篇)|クラテュロス]]』や『[[プロタゴラス (対話篇)|プロタゴラス]]』などの[[対話篇]]の中で言及し、彼が名辞の厳格な区別・使用にうるさかったことを揶揄的に描いている。しかし他方で、彼を[[ソクラテス]]の友人として好意的に描いてもいることから、プロディコスとソクラテスの間には親和性や関心があったことが伺える。
 
言語学以外に関しては、[[クセノポン]]『[[ソクラテスの思い出]]』の中で、[[ヘラクレス]]の教育をめぐる[[倫理学]]的な寓話の作者として言及される。また、神々とはすなわち人間が自然の有益さに対して見出したものに過ぎない、という[[無神論]]的な思想を説く断片もある。