「蘭陵郡」の版間の差分

[[291年]]（[[元康 (晋)|元康]]元年）、[[東海郡]]を分割して蘭陵郡が立てられた。蘭陵郡は[[徐州]]に属した。[[永嘉の乱]]の後、蘭陵郡の本土が[[五胡]]の諸国に奪われ、[[晋 (王朝)|晋]]が南渡すると、[[棲霞区|江乗県]]（現在の[[江蘇省]][[常州市]]）に'''南蘭陵郡'''が僑置された。南蘭陵郡については次節に後述する。蘭陵郡の本土は[[劉裕]]が[[南燕]]を滅ぼすと回復された。[[411年]]（[[義熙]]7年）、淮北に[[北徐州]]が置かれると、蘭陵郡は北徐州に属すこととなった<ref>『[[晋書]]』地理志下</ref>。

[[421年]]（[[宋 (南朝)|南朝宋]]の[[永初 (南朝宋)|永初]]2年）、北徐州が徐州と改められると、蘭陵郡はまた徐州に属すこととなった。蘭陵郡は[[滕州市|昌慮]]・[[嶧城区|承]]・[[鄒城市|合郷]]の3県を管轄した<ref name="soujo35">『[[宋書]]』州郡志一</ref>とされるが、実際にはこの3県に加えて[[蘭陵県]]が含まれていたと考えられている。[[泰始 (南朝宋)|泰始]]年間に淮北の地が[[北魏]]に奪われると、蘭陵郡は南朝の手を離れた。

421年に南朝宋によって淮北の北徐州が徐州とされ、江南の徐州が[[南徐州]]とされたことから、南蘭陵郡は南徐州に属することとなった。南蘭陵郡は[[新北区 (常州市)|蘭陵]]・[[武進区|承]]の2県を管轄した<ref name="soujo35"/>。南朝宋の[[土断]]によって、南蘭陵郡は[[東平郡]]に編入された<ref>『[[南斉書]]』周盤龍伝</ref>。