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[[1921年]]に[[パリ]]において、母乳に混ぜて乳児に経口的に投与され、乳児結核症に対して著明な予防効果を示したことから世界的に注目され、各国に配布されて結核予防のための弱毒生菌ワクチンとして利用されるようになった。以後、国ごとに継代培養されていった結果、現存するBCGには国ごとに遺伝的な違いが生じている。
同時期に皮下注射式も研究されていたが、難治性潰瘍を形成するなど問題が多く、最終的には[[1927年]]に経口投与に批判的だった[[スゥエーデン]]の小児科医[[:sv:Arvid Wallgren|アルビッド・ヴァルグレン]]が皮下注射式を開発に成功、接種普及に努めた。
 
[[第二次世界大戦]]の後、その被害を大きく受けた東欧諸国を中心に、結核の世界的蔓延が危惧された。そこで[[デンマーク]][[赤十字社]]は[[1947年]]、[[ポーランド]]や[[ドイツ]]などに医療チームを派遣してBCGワクチン接種を積極的に行った。その翌年には[[スウェーデン]]赤十字社と[[ノルウェー]]のヨーロッパ救済機構が同調し、[[国際連合児童基金]](UNICEF)がこれに基金の提供を行った。この活動に[[世界保健機関]](WHO)と被支援国側の衛生当局が加わり、国際結核キャンペーン(ITC, International Tuberculosis Campaign)が行われ、BCGワクチン接種が世界中に広まるきっかけになった。ITCの活動は[[1951年]]にWHOに移管され、[[1974年]]には、WHOが推進する予防接種拡大計画(EPI, Expanded Programme on Immunization)のプログラムの中に、[[急性灰白髄炎|ポリオ]]、[[麻疹]]、[[破傷風]]、[[百日咳]]、[[ジフテリア]]に対するそれぞれのワクチンとともに、結核用予防ワクチンとしてBCGが加えられ、特に小児疾患の予防という観点から世界中に普及することになった。