「ストーンウォール (映画)」の版間の差分

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本作に対する批評家の反応は否定的である。[[Rotten Tomatoes]]は66件の批評に基づき、高評価の割合を9%、評価の平均を3.6/10、批評家の総意を「平凡な成長譚ドラマとしては、『ストーンウォール』は単に退屈で散漫である――しかし、米国史の重大な出来事を描写する試みとしては、それは侮辱的なまでに悪質である」としている<ref>{{cite web|url=https://www.rottentomatoes.com/m/stonewall_2015/|title=Stonewall (2015)|work=[[Rotten Tomatoes]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。[[Metacritic]]は27件の批評に基づき、30/100という「概ね不評」の値を示している<ref>{{cite web|url=http://www.metacritic.com/movie/stonewall|title=Stonewall|work=[[Metacritic]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。
 
『[[ヴァニティ・フェア]]』のリチャード・ローソンは映画を「どうかするほど、頭が麻痺するほど粗末」、脚本を「憂わしいほど不器用」、美術を「1960年代後半の{{仮リンク|クリストファー・ストリート|en|Christopher Street}}が[[セサミストリート]]に見える」と形容し、「エメリッヒは前世紀の最も政治的意味合いの強い時代の一つを、凡庸で浅薄な成長譚に変えてしまった」「実際のストーンウォールの英雄である{{仮リンク|マーシャ・P・ジョンソン|en|Marsha P. Johnson}}はわずかな時間しか画面に登場せず、それも完璧な[[コミックリリーフ]]として弄ばれている」と述べた。ーソンによれば、ジョンソンの扱いは本作の非白人および「非[[LGBTの文化|ブッチ]]」のキャラクターに対する敬意の欠如の一端であり、こうした人たちは「最小の、頭を撫でる程度の注意しか払われ」ず、映画は反乱を「白人的で、異様に[[異性愛規範]]的なレンズ越しに」描いているという<ref>{{cite news|last=Lawson|first=Richard|date=2015-09-22|url=http://www.vanityfair.com/hollywood/2015/09/stonewall-review-roland-emmerich|title=''Stonewall'' Is Terribly Offensive, and Offensively Terrible|work=[[ヴァニティ・フェア|Vanity Fair]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。
 
『[[ニューヨーク・タイムズ]]』のスティーヴン・ホールデンは、映画は「[[グリニッジ・ヴィレッジ]]の路上生活を支配した陶酔的な野性と恐怖の混淆を思い起こさせることに関してはそれなりに良い仕事をしている」としたものの、「映画がありきたりな白人の騎士を創作して、最初にレンガを窓に投げて反乱を焚きつけさせたことは、歴史を作った人々からその歴史を横奪することに等しい」と述べた<ref>{{cite news|last=Holden|first=Stephen|date=2015-09-24|url=http://www.nytimes.com/2015/09/25/movies/for-stonewall-an-indiana-born-avatar.html|title=Review: ‘Stonewall’ Doesn’t Distinguish Between Facts and Fiction|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。「ローランド・エメリッヒの恐ろしい『ストーンウォール』に投げるレンガがこの世には足りない」と題された[[Gawker]]の記事でリッチ・ジュズウィアックは、本作は「形式上の一貫性に欠け」、「『ストーンウォール』を観て同性愛について学べることは『[[おしゃれキャット]]』(''The Aristocats'') を観て貴族階級 (aristocrat) について学べることと同じほどだぐらいしかない」と述べた<ref>{{cite news|last=Juzwiak|first=Rich|date=2015-09-22|url=http://defamer.gawker.com/there-arent-enough-bricks-in-the-world-to-throw-at-rola-1731974702|title=There Aren't Enough Bricks in the World to Throw at Roland Emmerich's Appalling ''Stonewall''|work=[[Gawker]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。『[[シカゴ・トリビューン]]』のマイケル・フィリップスによると、「エメリッヒは『[[紀元前1万年]]』よりも歴史考証上不正確な映画を作った」が、それ以上に本作が問題なのは「あらゆる誤った[[クリシェ]]を取り込んでいること」であり、それは「絶望的なニュアンスの欠如の中で、ほぼすべての演技を苛んでいる」という<ref>{{cite news|last=Phillips|first=Michael|date=2015-09-24|url=http://www.chicagotribune.com/entertainment/movies/sc-mov-0922-stonewall-review-movie-20150922-column.html|title='Stonewall' review: Stereotypes spoil story of gay activism|work=[[シカゴ・トリビューン]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。
 
ストーンウォールの反乱に参加したマーク・シーガルは『[[PBSニュースアワー]]』に寄せ、「『ストーンウォール』は、その白人で男性で月並みなまでに美形の主人公が中心でない歴史には、一切興味を示さない。反乱に参加し{{仮リンク|ゲイ解放前線|en|Gay Liberation Front}}の創設に携わった女性たちのことはほぼすべて置き去りにしている。ゲイ解放前線には若者、[[トランスジェンダー|トランス]]の人々、{{仮リンク|分離派フェミニズム|en|Separatist feminism|label=レズビアン分離主義者}}など、我々のコミュニティのあらゆる範囲の人々が含まれていた」と述べた<ref>{{cite news|last=Segal|first=Mark|date=2015-09-23|url=http://www.pbs.org/newshour/art/stonewall-movie/|title=I was at the Stonewall riots. The movie ‘Stonewall’ gets everything wrong|publisher=[[PBSニュースアワー]]|accessdate=2016-08-21}}</ref>。