「ハウスキーパー」の版間の差分

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== 地位 ==
ハウスキーパーは女主人の代行者であり、料理人、小間使い以外の女性使用人すべてを統括する。[[家令]]が置かれる場合を除いて、ハウスキーパーは[[バトラー|執事]]と同じく使用人としては最高位に位置し、メイドとははっきり地位が区別されており、未婚・既婚を問わず、ハウスキーパーは名に「ミセス」を付けて呼ばれた。執事とハウスキーパーは家長と女主人、それぞれの雇い主に由来する別々の指揮系統に属するため、どちらが上とは言うことができないが、家長の代行という権威の点で執事がやや上であった。しかし公的な立場では執事に一歩譲るとしても、男性使用人自体が希少であり、屋敷内における実際上の影響力という点ではハウスキーパーに敵うものはいなかった。ハウスキーパーは下級の女性使用人に対する全ての権限を持っており、[[生殺与奪の権利]]を握っていたと言っても過言ではない。鍵束の音とともに屋敷を見回るハウスキーパーは年若い使用人(必ずしも女性使用人に限らない)の恐怖の象徴とも言われ、下級の使用人がハウスキーパーに反抗することは極めて少なく、場合によっては管理下にある若い使用人の給料を着服する不心得なハウスキーパーも存在した<ref>マーロウ、1994、p.176</ref>。
 
== 脚注 ==