「ナ・デネ語族」の版間の差分

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== 系統 ==
シベリア先住民の[[エニセイ語族]]([[ケット語]])や、ヒマラヤ西側の[[ブルシャスキー語]]などに似た点があり、これらと同系とする説もあったが、言語学的に広く認められたものではなかった。しかし、2008年に[[エドワード・ヴァイダ]]によりエニセイ語族とナ・デネ語族が同系統であるとの研究が発表された。これは動詞形態論や音韻の比較による厳密な方法論に基づくもので、有力な仮説と見られている。この2つの語族を合わせて[[デネ・エニセイ語族]]という呼称が提案されている<ref>Vajda, Edward (2008). ''[http://www.uaf.edu/anlc/docs/vajda-2008.pdf A Siberian Link with Na-Dene Languages].''</ref><ref>[http://www.uaf.edu/anlc/dy2008.html Dene-Yeniseic Symposium], Alaska Native Language Center, University of Alaska, Fairbanks.</ref>。なお、これとは別に、[[シナ・チベット語族]]と近縁とする見方もある<ref>Shafer, Robert (1952), "Athapaskan and Sino-Tibetan", International Journal of American Linguistics, 18 (1): 12–19, doi:10.1086/464142, JSTOR 1263121.</ref><ref>Caveney, Geoffrey (2014). "SINO-TIBETAN ŋ- AND NA-DENE *kw- / *gw- / *xw-: 1 st PERSON PRONOUNS AND LEXICAL COGNATE SETS / 漢藏語的 ŋ- 及納得內語的 *kw- / *gw- / *xw-: 第一人稱代詞及詞匯同源組". Journal of Chinese Linguistics. 42 (2): 461–487. ISSN 0091-3723. JSTOR 24774894.</ref>。
</ref>
 
また太平洋沿岸の[[ハイダ語]]もかつてはナ・デネ語族に含められたが、現在は別の[[孤立した言語]]とするのが通説となっている。