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|表の脚注 = 物理的特徴・軌道投入能力はモルニヤ8K78M型のデータ。打ち上げ数と成功数は8K78と8K78Mの合計。
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'''モルニヤ'''([[ロシア語]]:'''{{lang|ru|Молния}}'''<small>モールニヤ</small>;[[ラテン文字化|ラテン文字表記の例]]:''{{lang|la|Molniya}}'')は、[[1960年]]から[[2010年]]にかけて[[ソビエト連邦|ソ連]]および[[ロシア|ロシア連邦]]で使用された打ち上げ[[ロケット]]。[[R-7_(ロケット)|R-7]][[大陸間弾道ミサイル]]から派生した4段式ロケットで、他のR-7の派生型より段数が1段多い。[[モルニヤ軌道]]などの長楕円軌道あるいは高度の高い軌道を持つ[[人工衛星]]や、地球重力圏を離れる[[宇宙探査機]]の打ち上げに使用された。モルニヤとはロシア語で「[[雷]]、[[稲光]]」を意味し、'''モルニア'''とも表記される
 
モルニヤとはロシア語で「[[雷]]、[[稲光]]」を意味する。'''モルニア'''とも表記される。
 
== 概要 ==
モルニヤロケット('''8K78''')の設計、R-7ミサイルに第3段と第4段を追加したものである。当時すでにR-7系列の3段式ロケットとして[[ボストークロケット]]があったがと部分的に共通しているもののモルニヤロケットは4式とする数が1つ多い。とでのため楕円軌道や地球離脱する軌道に高度と自由度でペイロードを投入できるようた。最初のモルニヤは[[1960年]][[10月10日]][[火星探査機]]を載せて飛び立たが、第3段エンジンが故障して失敗した。
 
モルニヤの最初の打ち上げは[[1960年]][[10月10日]]に行われた。このときはペイロードとして[[火星探査機]]を搭載していたが、第3段エンジンの不調のため周回軌道に到達できなかった。
 
初期のモルニヤは第4段エンジンの始動に問題を抱えていた。すなわち第3段までは正常に作動し、第4段と衛星の結合体を地球周回軌道にのせることはできるものの、その後の第4段の点火に失敗するというケースが多発した。モルニヤは金星探査機や[[月探査機]]の打ち上げに使用されたが、この問題のため多くの探査機が目的地に向かうことができなかった。26回行われたモルニヤ8K78の打ち上げのうち、成功したのは12回のみだった。
 
初期型のモルニヤ('''8K78''')は26回中12回しか成功しなかった。特に、宇宙空間で第4段エンジンを点火するのに失敗し、衛星や探査機を最終的な軌道に送り届けられないことが多かった。この欠陥は後の型では改善された。[[1964年]]になると改良型の導入された'''モルニヤM'''ロケット('''8K78M''')が登場した。モルニヤM [[モルニヤ (人工衛星)|モルニヤ通信衛星]][[早期警戒衛星]]の他宇宙探査機([[ベネラ計画|ベネラ]]・[[マルス計画|マルス]]といった宇宙探査機の)などを打ち上げに用いられた。前述の欠陥は修正され、成功率は改善した。
 
その後、地球離脱軌道や楕円軌道への打ち上げには[[プロトン (ロケット)|プロトンロケット]]などを使用する機会が増え、モルニヤロケットの重要性は低下していった。2010年9月30日に最後のモルニヤMの打ち上げ行われ、軍事衛星コスモス2469号の軌道投入打ち上げに成功をもってし、モルニヤシリーズ運用を終了した。後継機としては、ソユーズ2ロケットや新開発の[[アンガラ・ロケット]]が使用後継として想定されている<ref>{{cite news | author= | date=2010-10-09 | title=最後のモルニヤMロケット、軍事衛星を打ち上げ | url=http://www.sorae.jp/030899/4169.html | publisher=sorae.jp | accessdate=2010-10-16 }}</ref>。
 
== 参考文献 ==