削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
m Bot作業依頼: 内閣府ウェブサイトの「https:」への切り替え - log
Yapontsy (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
1行目:
'''個食'''(こしょく)とは、複数で食卓を囲んでいても、食べている物が各人で違うことを指す言葉である<ref name="kosyoku">{{Cite|和書|author=厚生労働省|date=2012-03|title=保育所における食事の提供ガイドライン|url=https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/shokujiguide1_1.pdf|ref=harv}}</ref>。転じて、単身者向けの食品を指す<ref>{{Cite web|title=キッコーマン食品 個食化、調理の時短化ニーズに対応|url=https://www.sankei.com/economy/news/190730/ecn1907300016-n1.html|website=産経ニュース|date=2019-07-30|accessdate=2020-05-10|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>。
'''個食'''(こしょく)とは[[家族]]に属する[[個人]]が、個人で[[食事]]を摂ることである。または、一人ずつに分けられた個々の[[食品]]のこと。
 
== 概要 ==
個食は「核家族化」やライフスタイルの多様化に伴って、家族そろって生活リズムを共有することが難しくなった結果、家族のあり方や一家団欒といった習慣が失われることを危惧する言葉である<ref>{{Cite web|title=みんなと楽しく食べること:農林水産省|url=https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics1_02.html|website=www.maff.go.jp|accessdate=2020-05-10}}</ref>。個食は「栄養バランスがとりにくい」「食嗜好が偏りがちになる」「コミュニケーション能力が育ちにくい」「食事のマナーが伝わりにくい」など、食に関する問題点を増加させる環境要因とされる<ref name="kosyoku" />。家庭の持つ[[家庭教育]]の場としての機能喪失を問題視する点は、[[1980年代]]の[[カギっ子]]などの[[社会現象]]キーワードにも通じる。
この言葉は、日本にて[[1990年代]]より[[家庭]]のありようや[[一家団欒]]などの習慣が失われつつあることを憂う延長で使われるようになった言葉である。[[1980年代]]の[[カギっ子]]といった[[社会現象]]キーワードにも通じ家庭の持つ[[家庭教育]]の場としての機能の喪失や、あるいは食生活の不健全さといった事態を問題視する論説中に見出せる言葉である。
 
人でべる個食はの背景として、[[20世紀]]末より次第にから[[塾]]通いや[[お稽古事]]などで[[子供]]の帰宅が遅くなるといった事情や、女性の社会進出や残業や共働きなどで親との生活サイクルがかみ合わなくなったりするなどして家族揃って一緒に食事が出来ないライフスタイルが生まれたことが挙げられる<ref name="high">{{Cite|和書|author=財団法人ハイライフ研究所|date=2003|title=食ライフスタイルの変化のこれまでとこれから|url=https://www.hilife.or.jp/pdf/20023.pdf|ref=harv}}</ref>。その結果として特に子供が[[コンビニエンスストア]]自ら[[弁当]]食欲[[おにぎり]]・嗜好の赴くまま、[[ファーストフード]]の[[ハンバーガー]]セットなど出来合いの食事で[[夕食]]を済ませたり、あるいは[[インスタント食品]]や[[スナック菓子]]を[[夜摂取することが可能となり、個]]にが大きな社会問題食べ済ませてしまうケースが見ら注目されるようになった<ref name="high"></ref>
 
本来、家族や友だちなどと一緒の食卓においては、子どもの心身の成長・発達の変化を日々観察することが可能であり、その変化に合致した食事内容にしたり、食材や食文化のことを話したり、食事のマナーを教えたりすることが、毎日の食卓で自然にでき、これが「食を営む力」の基礎を培うことにつながるとされる<ref name="kosyoku" />。また、食を通じたコミュニケーションは、食の楽しさを実感させ、心の豊かさをもたらすことにもつながることから、厚生労働省は個食を避けることを推奨している<ref name="kosyoku" />。
ただこれら簡便な食品は「とりあえず[[食欲|空腹]]が収まる」程度でしかない高カロリーで[[栄養]]面ではアンバランスな[[ジャンクフード]]であるなど育ち盛りの子供は勿論、健康な生活で求められる各種栄養の不足やアンバランスの原因となりやすく問題とみなされる。
 
また、[[ちゃぶ台]]・[[テーブル (家具)|ダイニングテーブル]]の普及とともに夕食などの一緒に食事を家族一同で取る行為や一家団欒は、家族間の[[コミュニケーション]]の場としても機能していた<ref>井上忠司「[http://ir.minpaku.ac.jp/dspace/bitstream/10502/3604/1/KHB_016_004.pdf 食卓生活史の調査と分析 : 食卓生活史の量的分析]」 25-Dec-1991 国立民族学博物館研究報告別冊</ref>{{要出典|date=2013年6月}}しかし[[1970年代]]より家族の会話が[[テレビ受像機]]の視聴にとって替わるという現象が問題視され始めたほか、この個食によってもやはり家族コミュニケーションが阻害され「暖かく幸せな家庭」という機能が失われる{{要出典|date=2013年6月}}、又はそういった経験を経ずに育った子供人間性を欠くのではないかという危惧も教育・社会学方面などから挙がっている<ref>内閣府「[https://www8.cao.go.jp/syokuiku/data/whitepaper/2011/pdf_file/b2sho1.pdf 平成23年版食育白書]」P49-50</ref><ref>{{要出典Cite web|datetitle=2013年1月4日「“ぼっち食”はつまらない」 (金)6つの「こ食」のゆがみとは? 13〈週刊朝日〉|url=https:28//dot.asahi.com/wa/2019062600014.html|website=AERA dot. (UTCアエラドット)|date=20190627T113000+0900|accessdate=2020-05-10|language=ja|last=大崎百紀}}</ref>。それに対し、そもそもの「食卓での団欒」像疑問を投げ視する意見もある<ref>表真美「[http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/877/1/0080_002_005.pdf 家庭科が教えてきた「食卓での家族団らん」 : 戦後教科書から]」 2006年1月31日 京都女子大学発達教育学部</ref>や、大人と子どもで必要な栄養素の量が異なる上、好みにも差があることから、本人に合った別の食事を用意するのは合理的であるとする意見<ref>{{Cite web|title=広報誌「コープみらい」2019年2月号|url=https://mirai.coopnet.or.jp/event/magazine/ebook/book_m_prm1902_all/book/seo/0007.html|website=mirai.coopnet.or.jp|accessdate=2020-05-10}}</ref>がある
 
== 脚注 ==