「フッ化銀(I)」の版間の差分

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H2CO3をCO2+H2Oへ
 
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'''フッ化銀(I)''' (フッかぎん、silver(I) fluoride)は[[銀]]と[[フッ素]]の化合物である。赤褐色の固体であるが、湿った空気に晒すことで黒色に変化する。融点は435℃<ref name="A">Greenwood, N. N.; Earnshaw, A. ''Chemistry of the Elements''; Pergamon Press: Oxford, 1984.</ref>。他のハロゲン化銀とは異なり、水に非常に溶けやすく(水1Lに対して1.8kg以上<ref name="A" />)、アセトニトリルにもいくらか溶ける。[[炭酸銀]]と[[フッ化水素酸]]から作られる。
: <cechem>{Ag2CO3} + 2HF -> {2AgF} + CO2 + H2O</cechem>
 
フッ化銀(I) は、[[多重結合]]に対してフッ素を[[付加反応|付加]]させる際に広く用いられている。たとえば、フッ素で置換された[[アルケン]]
に対してアセトニトリル中でフッ化銀(I)を作用させると、有機銀誘導体が得られる<ref name="B">Miller, W. T.; Burnard, R. J. "''syn''-7-Bromobenzonorbornadiene. Synthesis and solvolytic reactivity". ''J. Am. Chem. Soc.'' '''1968''', ''90'', 7367–7368. {{doi|10.1021/ja01028a046}}</ref>。
 
:<cechem>{R_{F}CF = CF2} + AgF -> R_{F}CF(CF3)Ag</cechem>
 
1価以外のフッ化銀も存在する(記事 [[フッ化銀]] を参照のこと)。