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一般に薬品には生体内濃度と薬効作用との関係において、低用量側の無効域と高用量側の危険域という閾値が存在する。濃度が無効域を超えなければ全く薬効は発現しないし、危険域を超えれば副作用が発現し、薬剤が害を及ぼすことになる。製剤の第一の目的は生体に投与した場合に、生体内濃度が無効域と危険域にはさまれた安全域に薬剤濃度を一定時間以上持続させることにある。
 
また、薬効成分によっては物理的あるいは化学的環境変化で薬効が失われるものもあるため、薬剤の安定性を目的とした技術も製剤の要素の一つである。前者の具体例としてはPPTラミネート包装による遮光や防湿であったり、後者の例としては腸溶製剤や薬剤の吸収、分布、代謝、排泄など体内動態を制御する製剤設計であるドラッグデリバリーシステムであったりする。したがって製剤が関与する領域は薬剤の形状だけにとどまらず包装や物流環境まで関係することになる。
 
したがって、医薬品は薬効成分の原末をそのまま医療に使うことはなく、以上の目的を達成するために様々な添加物が加えられたり、特別な形状に加工されたり目的に適合した形態に調製されてから使用される。つまり、そのための技術全般が「製剤」である。製剤学的な加工が全て目に見える形に反映されるわけではないので、一見似たような剤形であっても種々の工夫が施されており、同一成分であってもまったく同一な効果を示すわけではない。それゆえ[[医薬品開発]]において製剤は重要な位置の一つを占める。