「R-7 (ロケット)」の版間の差分

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== 要目 ==
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R-7は全長34m、直径3m、発射重量は280トンで、[[液体酸素]]と[[ケロシン]]を[[ロケットエンジンの推進剤]]として用いる二段ロケットであり、射程は8,800km、[[平均誤差半径|CEP]]は5,000mであった。R-7Aは全長が28mと短くなったが、射程は9,500kmに伸びている。R-7Aに搭載された弾頭はRDS-37、またはRDS-46A再突入体と威力3Mtの46A核爆弾を組み合わせた単一弾頭であった。軽量化弾頭を装備した射程12,000kmのR-7A改修型はテストのみで終わった。
 
発射の初期段階では、ロケットは4基の[[RD-107]]ストラップオンブースターと中央にある[[RD-108]]メインエンジンの合計5基のエンジンによって加速される。RD-107とRD-108は基本的に同じエンジンで、OKB-456(456([[ヴァレンティン・グルシュコ|V. P. グルシコ]] (Glushko) が率いる[[設計局]])によって設計された。その大きさは鉄道による輸送が考慮されて決定されている。一台の燃料ポンプが4基の燃焼室/[[ノズル]]へ燃料を送っている点が特徴である。これは燃焼室の大型化を避け、震動を避けるための工夫であるといわれる。第二段に相当するRD-108エンジンは4基のノズルと4基の姿勢制御用バーニアノズルを備えており、第一段に相当するRD-107ブースターは4基のノズルと二基のバーニアノズルを備えていた。中心のRD-108ロケットの周りを取り囲むように、また各ブースターのバーニアノズルが外側になるように4基のブースターが接続される。各ブースターは円錐形状をしており、このためブースターが取りつけられたミサイルは全長の中ほどから下に向かって末広がりに大きくなる独特の外観を持つ。
 
誘導システムはR-5R (SS-3 Shyster) の無線司令システムを元にしたもので、バーニアロケット制御付き慣性誘導であった。
 
軽量化の結果、ブースターの重量をロケット本体が支えることが出来ないため、自立して発射される[[西側諸国]]のミサイルと異なり、R-7はロケットの中ほどからトラス構造の頑丈な支柱に吊り下げられた状態で発射される。この方式はチュルパン(Tyulpan(Tyulpan、[[チューリップ]])発射方式と呼ばれ、レニングラード金属鋳造工場 (LMZ)で 設計された。ロケットのエンジンが点火され、出力がロケットの重量を支えられるようになると、支柱が切り離されて花が開くように四方へ倒れこむ。この光景はソ連/ロシアのロケット発射に固有の風景である。
 
== 脚注 ==