「2018 FIFAワールドカップ 韓国対ドイツ」の版間の差分

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=== 統計 ===
 
== 試合後 ==
ドイツが韓国に軽く勝つという予想が支配的であったが、そんな大方の予想を覆し、韓国が2-0で勝利した。これによりドイツは1勝2敗・得失点差-2で、グループ最下位で敗退した。一方もう1戦の方は、スウェーデンがメキシコに3-0で勝利したため、韓国はグループ3位になり、ベスト16への進出はならなかった。
 
{{要出典範囲|この試合は、ドイツでは「'''カザンの恥'''(Schande von Kasan)」と呼ばれるようになり、逆に韓国では「'''カザンの奇跡'''(카잔의 기적)」と呼ばれるようになった|date=2020年1月}}。
 
== 世界各国の反応 ==
=== ドイツ ===
[[File:Hoffen auf den Sieg - Public Viewing Fußball-Weltmeisterschaft 2018 - Südkorea – Deutschland - Fan Park Hamburg 01.jpg|thumb|right|300px|ハンブルクのファンパークで応援している途中絶望したドイツ人]]
この試合の敗戦によってドイツのW杯敗退が決定したが、グループリーグで敗退するのは史上初、本大会で1勝しか挙げられなかったのは40年ぶり、本大会総得点数”2”は過去最低記録を80年ぶりに更新するなど、ドイツのサッカー史に残る、記録ずくめの屈辱的敗退となってしまった。それまでドイツは自国代表が16大会連続ベスト8、4大会連続ベスト4などとW杯で良い成績を収める場合が多く、自国の代表に誇りを持つ国民が多かったが、この敗北によりその多くは失望を受けることになった。ドイツの代表的な新聞である[[ビルト (新聞)|ビルト]]は1面に「{{llang|de|Ohne Worte!}}(言葉はいらない!)」というタイトルで、4年前、ブラジルとの試合で歓呼する[[トニ・クロース]]の姿と、この日の試合で沈み込みしているクロースの様子を対照的に載せた。4年前の「言葉はいらない!」はワールドカップ最多優勝国であり、その時点でホームチームだったブラジルの7対1という圧倒的な点数差で勝利すると、ドイツ代表の高い技量に賛辞を送るという意味で書いた表現であり、この試合での意味は、FIFAランキング57位のチームであり、グループの最弱体で数えられた韓国に0対2であっけなく敗れるという衝撃を受け、「言うことはない」という表現を使ったのである。
 
試合前には、ビルトは韓国の監督の[[申台龍]](シン・テヨン)に「ファッション、ヘアスタイルのように[[ヨアヒム・レーヴ|レーヴ]]に外見だけ基づいている。」と言って彼を「偽レーヴ」と笑っていたが、韓国が勝つとすぐに「偽レーヴ韓国が勝った!」と言って、自国の代表を大きく非難した。
 
=== 韓国 ===
韓国では「ドイツに勝ったのはいいが、ベスト16進出には失敗して残念だ」という反応もあった。選手たちも、メキシコがスウェーデンに0-3で敗れたということを後々知って、悔しさを表わにした。しかし、スウェーデン、メキシコとの対決で不甲斐ないパフォーマンスを見せた代表に叱咤を送っていた韓国のファンは、この金星を受け「敗退しても大丈夫!」と勝利に惜しみない賛辞を送って選手たちを慰め、讃えた。
 
=== メキシコ ===
メキシコはスウェーデン戦で0-3で敗れ、先に2勝を収めたにも関わらずベスト16進出に失敗する可能性もあったが、韓国が金星を収めたことでグループ2位でベスト16進出に成功した。メキシコのファンは韓国代表チームに惜しみない感謝の気持ちを表し、韓国のファンにも「韓国人たちよ!兄弟よ!すでに君たちはメキシコ人である!({{llang|es|Coreano! Hermano! Ya eres Mexicano!}})」と叫んで、韓国を兄弟の国として賞賛した。
 
=== スウェーデン ===
スウェーデンは第2戦・ドイツ戦でドイツの[[ジェローム・ボアテング]]が退場し数的優位だったにもかかわらず、試合終了間際に[[トニ・クロース]]のFKゴールを許して1-2で逆転負けを喫した。その試合終了後、[[ドイツサッカー協会]]の職員2人が突然スウェーデンのベンチに行って非常に侮辱的なジェスチャーを取ると、激憤した[[ヤン・アンデション]]監督とコーチ陣、選手が飛びかかり、乱闘に発展。その後ドイツサッカー協会はスウェーデンに謝罪したが、わだかまりは完全に解消されないままであった。
 
第3戦が始まるまで、グループリーグの順位は2連勝のメキシコが1位、ドイツとスウェーデンが1勝1敗・2得点2失点と、勝ち点と得失点差、得点で同率だったが、直接対決の成績によりドイツが2位、スウェーデンが3位であった。試合前には韓国がドイツに勝つ可能性は低いという予想が支配的だったため、得失点差(メキシコが+2、スウェーデンが0)を考慮すると、スウェーデンは少なくとも2点差以上でメキシコに勝たなければならない難しい状況にあった。もちろん韓国がドイツの足元を掬って勝利するのが最善であり、その場合は韓国の得失点差(第2節終了時点で-2)を考慮すると小さい点数差でなければならないが、韓国が勝利すれば自国の負担は軽減されるため、スウェーデンも韓国を応援する立場にいた。
 
メキシコとスウェーデンの試合では、引き分けている前半にはスウェーデンのファンが韓国を応援し、スウェーデンがリードした後半にはメキシコのファンが韓国を応援した。結局、スウェーデンはこの試合に3-0で勝利しグループ首位でベスト16進出を確定、ドイツは韓国に0-2で敗れ、グループリーグ最下位で敗退した。メキシコとの試合が終わった後、カザンでの試合結果を確認した[[アンドレアス・グランクヴィスト]]は爆笑をし、ドイツの敗退を嘲笑した。
 
=== ブラジル ===
ブラジルは、4年前に自国で開かれたこの大会で、ドイツに1対7で大敗。「[[ミネイロンの惨劇]]」と呼ばれるブラジルサッカー史上最悪の惨事を経験した。ブラジルはグループE首位通過を果たしたため、試合結果次第ではラウンド16で再び相見える可能性があった。
 
しかし、ドイツが韓国に負け敗退すると、ブラジルのファンとメディアもドイツの敗退を喜んだ。ブラジルメディアは2017年にドイツの[[トニ・クロース]]がTwitterで新年のお祝いをしながら2017年の1と7にそれぞれブラジルとドイツの国旗を上げ「ミネイロンの惨劇」を皮肉ったことを覚えており、その復讐として2018年を祝う文の中で2018の2と0にそれぞれ韓国とドイツの国旗を上げてクロースを嘲笑した。
 
しかしその後ブラジルは準々決勝でベルギーに敗れ、ベスト8に終わった。 奇しくもベルギー国旗はドイツの国旗に色が似ている為、ドイツを嘲笑した仇討ちとして、ブラジルサッカー協会のTwitterアカウントに対しドイツとベルギーの国旗を載せて嘲笑する人々が相次いだ。
 
=== 中国 ===
中国はW杯本選進出に失敗することがほとんどで、国民は他の国を応援し代理満足していることが多かった。ドイツは中国でも非常に人気が高いチームのひとつであり、[[カザン・アリーナ]]には韓国のファンよりも多い1万人の観客が訪れ、ドイツを応援した。またスポーツくじにこのゲームで「ドイツの勝利」に賭けた国民が多かったが、試合は予想に反して韓国の勝利に終わり、この試合に巨額のお金を賭けたがために破産し家を失う者、夜逃げを余儀なくされる者、自殺する者が続出した。
 
== ギャラリー ==
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ファイル:Чаша стадиона во время матча.jpg|試合が行われたカザン・アリーナ
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== 関連項目 ==
* [[ボルゴグラードの忖度]]
 
== 脚注 ==