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ヘンリー・メリヴェール卿(H・M)は、イーヴとウィリアムという若い恋人たちからピクニックに誘われる。
 
参加者はヴィッキーを含めた4名。大きな[[籠|バスケット]]に料理や食器を詰めて、一行がドライブで向かった先は、20年前にヴィッキー失踪事件の舞台となった「妖魔の森(Goblin Wood)」にあるアダムズ家の別荘だった。
 
当時少女だったヴィッキーは厳重に鍵のかかった屋敷から煙のように消え失せ、1週間後に同じく施錠された屋敷内に戻ってきた。彼女は、自分は非物質の世界に踏み込んだのだと語り、[[神隠し]]だと世間の脚光を浴びた。そのせいかわがままに育ったヴィッキーは、自然と男性に媚態を示すような言動を繰り返す女性になっていた。
 
ピクニックの最中、ヴィッキーとウィリアムが屋敷に入り、外で待つH・Mにイーヴはヴィッキーが自分の許嫁に[[横恋慕]]しているのではないかと不安を打ち明ける。なかなか戻ってこない二人に妙な不安を感じていると、屋敷の裏手からウィリアムが現れる。屋敷に入ってすぐに、ヴィッキーから裏の森で[[キイチゴ|野イチゴ]]を摘んでくるように頼まれたのだという。そしてヴィッキーは内側から施錠された屋敷から再び忽然と姿を消した。
 
H・Mは元々設けられていた窓枠の仕掛けを見破って20年前の失踪事件の真相を看破するが、その仕掛けは既に無効にされていた。