「ハーブ」の版間の差分

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現在ハーブと呼ばれる植物には、[[メソポタミア]]、[[エジプト]]など古代から薬用に利用されたものもある。[[古代エジプト]]では[[イチジク]]・[[ブドウ]]と合せて[[ヤグルマギク]]や[[ケシ]]の仲間が栽培された薬草園があった。各地のハーブは、[[ローマ帝国]]の拡大などで相互に広まった。ローマ時代に遠く[[ブリテン島]](イギリス)にまで伝わったハーブは、ローマ帝国崩壊後も一部が根付き、活用された。イギリスの古いハーブ療法の知識は『ボールドの医書』などに見られ、ハーブの薬効を高めるよう働きかける「[[九つの薬草の呪文|九つのハーブの呪文]]」などの異教的な呪文も文献に残されている。
 
ヨーロッパでの伝統的なハーブの利用法や採取のルールなどには、キリスト教以前の文化・宗教の名残があるともいわれ、ヨーロッパで行われたハーブを使った薬草浴<ref>遠山茂樹, 「[http://repoid.lib.yamagata-unii.ac.jp/bitstream1355/12345678900000153/5876/1/tucss-16-10.pdf 読書案内 マーガレット・B・フリーマン著 遠山茂樹訳『西洋中世ハーブ事典』八坂書房]」『東北公益文科大学総合研究論集 遠山茂樹: forum21』 16号, p.a41-a51, 2009年, {{naid|120005669882}}。</ref><ref group="注釈">入浴はペスト流行の際、水の利用が忌避されるようになり、その影響で行われなくなった。</ref>には、[[ケルト]]の影響があるという見解もある<ref>ヴォルフ=ディーター・シュトルル 『ケルトの植物』 手塚千史 高橋紀子 訳、ヴィーゼ出版</ref>。
 
ヨーロッパでは、古代ギリシャの[[ディオスコリデス]]がまとめた本草書『薬物誌』が1500年以上権威として利用され、[[教会]]の薬草園などでハーブが栽培された。『薬物誌』は[[アラビア]]に伝わって[[ユナニ医学]](ギリシャ・アラビア医学)に影響を与え、その研究成果はヨーロッパの医学に取りいれられた。民間では、各地方に伝わるハーブが治療に利用された。[[四大元素]]説から、ハーブは「熱・冷・湿・乾」の4つの性質を持つと考えられ、その性質を考慮して利用された。
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イギリス人が[[北アメリカ]]に移住し、ハーブや[[本草書]]、[[医学書]]を持ち込んだため、イギリスで使われたハーブと利用法が新大陸にも伝わった<ref>ジョージ・ウルダング 著 『薬学・薬局の社会活動史』、清水藤太郎 訳、南山堂、1973年</ref>。<!--
さらにハーブの歴史は様々な製品の語源からもあらわれる。一例をあげるならばソープ(石鹸)の語源は、ハーブの1種、ソープワート(''Saponaria officinalis''  ナデシコ科)。全草からとれるサポニンを煮出して使用していたことから名づけられた。また、フランス語のサボン(savon)もソープワート(サボン草)からでシャボン玉のシャボンにもつながっている。-->
 
== 分類 ==