「日本の救急車」の版間の差分

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消防法施行令第44条で救急車は「救急自動車」と表記され、[[特種用途自動車]]の緊急自動車の形状例示では「救急車」と表記されている。道路交通法施行令第13条では緊急自動車の指定を受けることができる自動車として「国、都道府県、市町村、関西国際空港株式会社、成田国際空港株式会社又は医療機関が傷病者の緊急搬送のために使用する'''救急用自動車'''のうち、傷病者の緊急搬送のために必要な特別の構造又は装置を有するもの」を挙げている。車体の色は[[道路運送車両法]]で白色と定められ、横に赤色のラインが引かれているのが一般的であるが、青色<ref>静岡県[[熱海市消防本部]]や、福井県の鯖江・丹生消防組合など。</ref>又は黄緑色<ref>三重県[[亀山市消防本部]]</ref>のラインが引かれている車両もあるなど、ラインの色やデザインは地方自治体ごとに異なる。例えば、[[札幌市消防局]]の場合は色帯を「''Sapporo''」の頭文字である「S」をモチーフに変形させたものや[[大阪市消防局]]<ref>赤帯がない理由として、「あかん(駄目・助からない)」に繋がり、縁起が良くないと忌まれていたが、認識性の向上を目的に[[2004年]](平成16年)から配備された高規格救急車のリアのテールゲートのハンドル付近に赤帯が入った。</ref>を含む一部の地方自治体では、赤色のラインが無い車両もある。車両上部に赤色警告灯(側面や後部に補助警告灯として高輝度LEDを用いたものが設置されている)やスピーカー、[[消防無線|消防無線機]]などを備えている。
 
デザインは所属・隊名の他に、[[スター・オブ・ライフ]]や消防本部または市町村章のマーク、オリジナルキャラクター、火災予防や救命講習の呼びかけなど、多種多様である。車両前部に“救急”の表示を左右反転させ鏡文字にしている車両があるが、走行中の一般車両が後方から接近する救急車をバックミラーで容易に認識させるためで、ヨーロッパ<ref>“AMBULANCE”を左右反転させ鏡文字にしている。</ref>などで一般的である。[[空港]]近くの消防署・出張所に配置されている救急車に、空港構内へ進入して航空機のすぐ近くへ接近するために、空港構内登録用のナンバープレート「ランプパス」装着登録した車両もある。
 
サイレンは、[[1970年]](昭和45年)に現在の「ピーポー」音電子サイレンに切り替える際に[[運輸省]]へ[[道路運送車両法#道路運送車両の保安基準|道路運送車両の保安基準]]適合を照会した法令上正式なサイレンである<ref name="kyukyu-siren-shokai"/><ref>「緊急自動車に備えるサイレンについて(昭和45年3月24日自車第323号)」運輸省</ref>。近年では、交差点進入時などで補助警告音として使用されるモーターサイレンに代わり、イェルプ<ref>yelpとは「犬などがキャンキャン甲高くほえる」の意味で「ピュウピュウ」や「ファンファン」などに聞こえる早いテンポで甲高く吹鳴する外国では標準的なサイレンの一種。</ref>音付サイレンアンプを装備する車両が増えているが、日本では法令上、正式なサイレンに認定されておらず、公道での単独吹鳴は違法<ref>サイレンの適正な運用について(平成19年3月13日消防消第36号)総務省消防庁</ref><ref>外国の要人警護車両や米軍基地内の緊急車両などの特例を除く</ref>となるため、正規の「ピーポー」音と同時吹鳴する仕組みになっている。