「大入道」の版間の差分

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: かつて[[仙台]]の荒巻[[伊勢堂山]]に、夜毎に唸り声を発する大岩があった。さらにはその大岩が雲をつくような大入道に化けるという話もあった。
:当時の藩主の[[伊達政宗]]はこの怪異を怪しんで家来に調査させたが、戻って来た家来たちは、大入道の出現は確かでありとても手に負えないと皆、青ざめていた。
:剛毅な政宗は自ら大入道退治に出向いた。現場に着くとひときわ大きな唸り声と共に、いつもの倍の大きさの入道が現れた。政宗が怯むことなく入道の足元を弓矢で射ると、断末魔の叫びと共に入道は消えた。岩のそばには子牛ほどもある[[カワウソ]]が呻いており、入道はこのカワウソが化けたものであった。以来、この坂は「唸坂(うなりざか)と呼ばれたという<ref>{{Cite book|和書|author=[[柳亭種彦]]|editor=[[谷小波]]編|title=「説話」大百科事典 大語園|edition=復刻版|origyear=江戸時代後期|year=1978|publisher=名著普及会|volume=第1巻|ncid=BN07656458|pages=614-615|chapter=煙霞綺談|url={{NDLDC|1773988/117}} |accessdate=2015-8-28}}</ref>。
:この唸坂は仙台市[[青葉区 (仙台市)|青葉区]]に実在しているが、坂の名を示す碑には、かつて荷物を運ぶ牛が唸りながら坂を昇ったことが名の由来とあり、妖怪譚よりもこちらのほうが定説のようである<ref>{{Cite book|和書|author=[[村上健司]]|editor=郡司聡他編|title=[[怪 (ムック)|怪]]|year=2011|publisher=[[角川書店]]|series=カドカワムック|volume=VOL.0034|isbn=978-4-04-130012-1|page=122|chapter=不思議な町の『怪』散歩}}</ref>。