「クローディン」の版間の差分
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クローディンはタイトジャンクションにおける細胞間バリアーの中心的な働きをしており、生体のホメオスタシスの維持に必須のタンパク質である。また、ヒト で24種類ものメンバーを有しているが、臓器や組織ごとに発現パターンが異なっており、多様なバリエーションを持っている。例えば、クローディン-5のノックアウトマウスでは[[血液脳関門]]のバリアー機構が破綻をしている<ref>Nitta T, Hata M, Gotoh S, Seo Y, Sasaki H, Hashimoto N, Furuse M, Tsukita S.: Size-selective loosening of the blood-brain barrier in claudin-5-deficient mice. J Cell Biol. 2003 May 12;161(3):459-60. PMID 12743111</ref>。また、[[低マグネシウム血症]]というヒトの遺伝病は、クローディン-16の分子異常により病気を引き起こすという報告がある<ref>Simon DB, Lu Y, Choate KA, Velazquez H, Al-Sabban E, Praga M, Casari G, Bettinelli A, Colussi G, Rodriguez-Soriano J, McCredie D, Milford D, Sanjad S, Lifton RP. Paracellin-1, a renal tight junction protein required for paracellular Mg2+ resorption. Science. 1999 Jul 2;285(5424):103-6. PMID 10390358</ref>。
==== 代謝 ====
[[クローディン]]は細胞内で合成された後、直接
== 発見の経緯 ==
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;結合したC-CPEが隣のクローディン分子とぶつかる
上記の3点によりクローディンの重合が阻害されてストランド形成ができなくなると考えられている。
=== C-CPEとクローディンの相互作用の場 ===
MDCK細胞ではC-CPEは頂端側(apical)に添加するより側底側(basolateral)に添加したほうがTERの低下が著明であった<ref>J Cell Biol. 1999 Oct 4;147(1):195-204. PMID 10508866</ref>。クローディンは細胞内で合成された後、直接[[密着結合]]に輸送されるのではなく、一度細胞表面に輸送された後で[[密着結合]]に向かって移動し、クローディン同士の相互作用を介して密着結合に取り込まれる<ref>Mol Biol Cell. 2019 Jun 1;30(12):1406-1424. PMID 30943107</ref>。C-CPEは上皮細胞の密着結合を形成するクローディン4よりも密着結合を形成する前の細胞膜上のクローディン4と相互作用し密着結合への取り込みを阻害すると考えられている。
=== C-CPEとクローディン複合体の分解 ===
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