「MAUD委員会」の版間の差分

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この名は、デンマークがドイツに侵略された直後、スウェーデンに亡命していたリーゼ・マイトナーからニールス・ボーア夫妻の様子を知らせるためイギリスの友人宛に送られた電報が元となっている。 その電文は次のようなものであった。「最近ニールスとマルグレーテに会う 二人とも元気だが事態には悲しむ コッククロフトとモード・レイ・ケント (Maud Ray Kent) にお知らせを」<!--MET NIELS AND MARGRETHE RECENTLY BOTH WELL BUT UNHAPPY ABOUT EVENTS PLEASE INFORM COCKCROFT AND MAUD RAY KENT--> この電文を受け取ったコッククロフトは後者の人物に心当たりがなかったため、それを何かの秘密のメッセージだと考え、一か所 “y” を “i” と読み替えることで、それが「[[ラジウム]]取られる」(radium taken) の[[アナグラム]]だと解釈できることに気がついた。 このことは、[[国家社会主義ドイツ労働者党|ナチス]]がラジウムをかき集めているという情報とも一致していた。
 
トムソンはこのアナグラムの名前を借用し、偽装のための無意味な名称として自分の委員会のために使用した。 委員会が解散して久しい1943年、ボーアがイギリスに渡った後で、委員会のメンバーたちはモード・レイがボーア家でかつて子供に英語を教え、今は[[ケント (イングランド)|ケント]]に住んでいる実在の家庭教師の名前であるということを知った。 ずっと後になって、政府の役人により MAUD は Military Application of Uranium Detonation(ウラン爆発の軍事利用)を表すものだとして巧みに再解釈された<ref name="smith85">{{cite book
|first=Joan|last=Smith
|year=1985
|title=Clouds of Deceit: Deadly Legacy of Britain’s Bomb Tests
|publisher=Faber &amp; Faber
|isbn=9780571136292
|page=
}}; (2011, eBook version) ISBN [[特別:文献資料/9780571136292|9781448207862]] Bloomsbury Reader</ref>。
 
== 出典・注釈 ==