「ワクチン」の版間の差分

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==ワクチン開発==
ワクチン開発は、まず病原の培養や不活化・弱毒化などの基礎研究を行った後、動物による非臨床試験をおこない、その後3段階に分けて臨床試験を行う。試験終了後に国による承認審査が行われ、承認されれば生産体制を整え、販売が始まる。ワクチン開発にかかる期間は非常に長く、最短でも10年近くは必要となる<ref>https://www.biken.or.jp/about_business/reserch-project/development-flow 「研究開発の流れ」一般財団法人 阪大微生物病研究会(BIKEN財団) 2020年8月810日閲覧</ref>。この承認審査は各国ごとに行われ、ある国で承認されたワクチンでも他国で使用する場合には当該国での審査が改めて必要となる。ただし、ある国で感染症が流行し有効なワクチンが存在しない時は、緊急対策として他国からワクチンを輸入し審査なしで使用することが認められる場合がある<ref>「ワクチンと予防接種のすべて 見直されるその威力」p30-31 尾内一信・高橋元秀・田中慶司・三瀬勝利編著 金原出版 2019年10月15日改訂第3版第1刷発行</ref>。ワクチン開発の際重視される条件は、感染症予防・重症化阻止の効果、副反応などを最小限に抑えた安全性、そして開発・生産・接種コストを中心とする経済性の3点であり、これらのうち一つでも顕著に問題が存在した場合は実用化はなされない<ref>「ワクチン 基礎から臨床まで」p238 日本ワクチン学会編集 朝倉書店 2018年10月10日初版第1刷</ref>。こうした厳しい条件を満たす必要があるため、ワクチン開発にかかる期間は非常に長く、最短でも10年近くは必要となる<ref>https://www.biken.or.jp/about_business/reserch-project/development-flow 「研究開発の流れ」一般財団法人 阪大微生物病研究会(BIKEN財団) 2020年8月8日閲覧</ref>。
 
ワクチン開発には多額の資金と期間がかかるうえに、多数の人々に接種を行う関係上巨大な生産力も必要となるため、資本力に優れた大企業が開発・供給を主導する傾向にあり、寡占化が進んでいる。2019年にはイギリスの[[グラクソ・スミスクライン]]、アメリカの[[メルク]]、アメリカの[[ファイザー]]、そしてフランスの[[サノフィ]]の4大企業でワクチン市場の79%のシェアを占めている<ref>https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-vaccine/ 「分かる 教えたくなる コロナワクチン開発」日本経済新聞 2020年7月28日 2020年8月9日閲覧</ref>。これに[[スイス]]の[[ノバルティス]]を加えた5社は5大ワクチンメーカーと呼ばれる<ref>「ワクチンと予防接種のすべて 見直されるその威力」p30 尾内一信・高橋元秀・田中慶司・三瀬勝利編著 金原出版 2019年10月15日改訂第3版第1刷発行</ref>。ワクチン市場は巨大であり、2018年には3兆9500億円の市場規模を持っている上、さらに急速な拡大が見込まれている<ref>https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-vaccine/ 「分かる 教えたくなる コロナワクチン開発」日本経済新聞 2020年7月28日 2020年8月9日閲覧</ref>。