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== 経営戦略の定義 ==
=== 経営戦略とは ===
'''経営戦略'''('''けいえいせんりゃく''')とは「[[企業]]を取り巻く環境との関わりについて、[[企業]]を成功に導くために何をどのように行うかを示したもので、[[企業]]に関与する人たちの指針となり得るもの」と定義される(淺羽、2004)。経営戦略に関する研究は[[経営学]]の[[経営戦略論]]で行われる。そのなかでは経営戦略は「[[戦略]]」と略して呼ばれる。以下もそれに準ずる
 
=== 経営戦略のさまざまな定義 ===
 
*「持続的競争優位を達成するためのポジショニングを構築すること」<br />Cornelis A. De Kluyver and John A. Pearce, ''Strategy: A View from the Top'', Prentice Hall College Div, Aug./2002. (大柳正子訳『戦略とは何か』東洋経済新報社、2004年12月).
=== 経営戦略の本質 ===
戦略の本質は、何を実行し、何を実行しないかを選択することである。
 
*「企業が考えた競争に成功するためのセオリー」<br />Jay B. Barney, ''Gaining and sustaining competitive advantage'', Addison-Wesley Pub, May/1996.
* Giovanni Gavetti, Jan W. Rivkin, “''How Strategists Really Think: Tapping the Power of Analogy''”, Harvard Business Review 2005/Apr.
 
また'''淺羽茂'''('''あさばしげる''')は、戦略が不確実な環境や新規の環境のもとでとくに必要とされることに着目し、戦略を*「企業を取り巻く環境との関わりについて、企業を成功に導くために何をどのように行うかを示したもので、企業に関与する人たちの指針となり得るもの」と定義している。<br />淺羽茂「経営戦略」、岡本康雄編著『現代経営学への招待』、中央経済社、2000年
有限な経営資源のなか、優位性を構築し競争に打ち勝つのに、あれもこれも手を出していては目標は達成されない。経営資源の傾斜配分、つまり「選択と集中」が求められる。戦略とは「選択するもの」を明らかにすると同時に「捨てるもの」を明らかにすることでもある。「あれもこれも」ではなく、「これに賭ける」を明らかにすることが重要である。
 
*「市場のなかの組織としての活動の長期的な基本設計図」<br />伊丹敬之『経営戦略の論理』、日本経済新聞社、2003年11月(第3版)
* 遠藤功『企業経営入門』、日経文庫1058、2005年4月
 
== 経営戦略のさまざまな定義 ==
 
コーネリス・A・デ・クルイヴァーとジョン・A・ピアースは戦略を「持続的優位性(sustainable competitive advantage)を達成するためのポジショニング(positioning)を構築すること」と定義している。
 
* Cornelis A. De Kluyver and John A. Pearce, ''Strategy: A View from the Top'', Prentice Hall College Div, Aug./2002.
 
'''リソース・ベースト・ビュー'''(resource-based view of the firm; RBV)の主要な提唱者である'''バーニー'''(Jay B. Barney)は戦略を「企業が考えた競争に成功するためのセオリー」と定義している。
 
* Jay B. Barney, ''Gaining and sustaining competitive advantage'', Addison-Wesley Pub, May/1996.
 
 
また'''淺羽茂'''('''あさばしげる''')は、戦略が不確実な環境や新規の環境のもとでとくに必要とされることに着目し、戦略を「企業を取り巻く環境との関わりについて、企業を成功に導くために何をどのように行うかを示したもので、企業に関与する人たちの指針となり得るもの」と定義している。
 
* 淺羽茂「経営戦略」、岡本康雄編著『現代経営学への招待』、中央経済社、2000年
 
'''伊丹敬之'''は戦略を「市場のなかの組織としての活動の長期的な基本設計図」と定義している。
 
* 伊丹敬之『経営戦略の論理』、日本経済新聞社、2003年11月(第3版)
 
'''奥村昭博'''は戦略を「変化する環境に対する組織の創造的な適応のパターン」と定義している。
 
* 奥村昭博、池尾恭一『経営学の考え方』、日本経済新聞社、2003年9月
 
'''遠藤功'''は戦略には「大局的観点から敵を打ち破るための方策」という意味を持っているとしている。
 
* 遠藤功『企業経営入門』、日経文庫1058、2005年4月
 
'''楠木健'''は戦略を「長期的に持続可能な、業界の他社を上回る利益という目標を達成するための基本手段」と定義している。
 
* 楠木健「経営戦略」、『経営学がわかる』、朝日新聞出版社、、2005年3月
 
'''広瀬一郎'''は戦略を、モノゴトに優先順位(priority)をつけ、優先順位の高いものに資源を集中し、低いものを捨てる(=決断する)ことに他ならないとしている。
 
* 広瀬一郎『スポーツ・マネジメント入門』、東洋経済新報社、2005年4月
 
== 経営戦略の歴史 ==
中心的なテーマである「[[戦略]]」という言葉はもともと軍事用語であり、それが経営学に転用されるようになった。経営学の文献に「戦略」という言葉が本格的に登場するのは1960年代からであり、まだ比較的若い学問分野である。
 
 
== 戦略の階層 ==
戦略の定義には、関わる環境によって、さらに3つの階層に分けて考えることが出来る。ひとつは、企業全体としてどのような方向性で経営していくのかを示したもので、これは企業戦略(全社戦略、corporate strategy)と呼ばれる。次に、個々の事業単位でどのような行動をとり優位性を構築するのかを示したもので、これを[[事業戦略]](business strategy)と呼ぶ。さらに、それぞれの機能(たとえば購買、生産、マーケティング、財務、人事など)ごとに全社的に共通な戦略が構築される場合もあり、これは[[機能別戦略]](functional strategy)と呼ばれる。これらの戦略は視点や検討方法は異なるものの、お互いに整合性のとれた一貫したものであることが求められる。これらの企業経営に関わるさまざまな戦略を総称して経営戦略と呼ばれるのである。
 
==関連項目==
*[[経営戦略論]]
*[[全社戦略]]
*[[競争戦略]]
*[[事業戦略]]
*[[機能別戦略]]
 
--[[利用者:Gakushuin JiroSaburo|Gakushuin JiroSaburo]] 2005--[[利用者:220.156.74.175|220.156.74.175]] 2006年9月2126日 () 0820:4205 (UTC)
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[[Category: 経営学|けいえいせんりゃく]]