「磁気単極子」の版間の差分

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2020年現在に至るまで素粒子としては発見されていない。[[宇宙のインフレーション]]の名残として生み出されたと仮定されるものの一つであり、[[スーパーカミオカンデ]]などで磁気単極子を観測する試みが続けられている。
 
== 概要 ==
[[ファイル:CuttingABarMagnet.svg|thumb|[[磁石|棒磁石]]を切断しても、N極とS極のみを取り出すことはできない。]]
 
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その一方で、電気については、プラスとマイナスの二つが存在し、これらは単独で取り出す事が可能である。これは電気の根元がプラスの[[陽子]]とマイナスの[[電子]]に由来しているからである。そして、古典電磁気学は電気と磁気の関係について対称であり、この関係を逆にする事が可能である。普通は、コイルを流れる電気によって磁力を発生する、言い換えれば円周上を周回する電子の運動によって磁界が生じる。これを、磁気単極子が円周上を周回する事によって電界が生じるというモデルに置き換える事ができるのである。つまり、マクスウエルの方程式は磁気単極子の存在を許すように容易に改変できる。さらに1931年に[[ポール・ディラック|ディラック]]は量子力学でも磁気単極子を考えることが可能であり、しかもそれが可能になるための条件から磁荷の最小単位が定まることを示して磁気単極子が一躍注目をあびた。
 
== 陽子崩壊の触媒作用 ==
予想される[[大統一理論]]においては、[[クォーク]]と[[レプトン (素粒子)|レプトン]]は本来同じ粒子の異なった状態であり、インフレーションの際の相転移によって分化したとされ、相互に変換可能であるとされる。陽子内のクォークがレプトンに変化すると[[バリオン数]]を保持できなくなり[[陽子崩壊]]が発生する。しかし陽子の予想寿命が極めて長いことからもわかるようにクォークからレプトンへの変化は極めて低い確率でしか発生しない。だがモノポールはインフレーション以前のクォークとレプトンが分化する前の空間の[[位相欠陥]]であり、その中心部付近においてはクォークとレプトンは分化することができず、分化前の粒子に戻ってしまい、そこから通常空間に復帰した粒子はクォークにもレプトンにも変化する可能性がある。そのため陽子や中性子のクォークがモノポールの磁力で引き付けられ、中心部付近を通過してレプトンに変化すると陽子崩壊が発生する。モノポール自身は外部からのクォークを変換しただけで不変であるので、これを[[触媒]]に見立てることができる。これらの作用を予想した人物の名を取ってルバコフ効果と呼ぶ場合もある。
 
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[[スーパーカミオカンデ]]では[[大統一理論]]の証明の一環としてモノポールの探索をしている。
 
== マクスウェルの方程式 ==
ディラックによれば、マクスウェルの方程式は「磁気単極子の存在」により次のようになる。
 
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他に、アニメ『[[宇宙戦艦ヤマト]]』シリーズの[[OVA]]『[[YAMATO2520]]』では動力源としてモノポールエンジンが、[[5pb.]]と[[ニトロプラス]]製作の科学アドベンチャーゲーム『[[ROBOTICS;NOTES]]』では、「モノポール」(という名前の物体(?))が「空から落ちて」くる。特撮テレビ番組『[[ウルトラマンガイア]]』では、体内に磁気単極子N極を持つ「[[ウルトラマンガイアの登場怪獣#超巨大単極子生物 モキアン|超巨大単極子生物 モキアン]]」が、地球内部のマントル流動を誘発させようとした。
 
==外部リンク 出典 ==
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== 外部リンク ==
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| accessdate = 2017-3-4 }}
 
== 出典 ==
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{{粒子の一覧}}
 
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[[Category:電磁気学]]
[[Category:物理学の未解決問題]]
 
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