「M4中戦車」の版間の差分
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ドイツ軍兵器局が1944年10月5日に作成した資料によると、[[IV号戦車]]や[[IV号突撃砲]]などに搭載された7.5cm48口径戦車砲を使用した場合、車体正面下部は1300m、砲塔正面は1000mで撃破可能としているものの、車体正面上部(傾斜部分)は貫通不可能であり、防楯(砲身付近)は100m以内に接近しなければ貫通できないと分析している<ref>『オスプレイ 世界の戦車 III号突撃砲長砲身型/Ⅳ号突撃砲 1942-1945』株式会社大日本絵画、19頁。</ref>。
主砲[[火薬庫|弾薬庫]]は前期型車体では左右袖部(スポンソン)に設けられていたため、敵弾貫通時に搭載弾薬が誘爆し易く、弾薬誘爆がM4の撃破原因の60-80%という高い
応急対策として車体側面に補助装甲板が溶接された。後期改良型車体では弾薬箱が床に移され、さらに全体を[[不凍液]]([[グリセリン]]溶液)で満たして引火を防ぐ湿式弾薬庫が導入(湿式弾薬庫搭載型は末尾にWaterの略である「W」が付けられている)されて誘爆は激減し、誘爆が原因でM4が撃破される割合は約10-15%と大きく低下した<ref>{{Harvnb|ザロガ|2010|p=21}}</ref>。これとは別に、イギリス軍は[[シャーマン ファイアフライ]]の改造時にスポンソン上の弾薬箱を撤去し、床上に装甲弾薬箱を新設している。
また、前線では予備の[[無限軌道|履帯]]や転輪、[[土嚢]]を増加装甲代わりに積載したり、[[コンクリート]]を厚く塗布するなど、追加防御策が行われている。多くは調達や交換が容易で、[[パンツァーファウスト]]の[[成型炸薬弾]]対策にもなる土嚢が用いられた。しかし、この効果に対しては賛否両論あり、逆に貫徹力を高める間合い(スタンドオフ)を作ってしまうという意見が出る反面、実戦で効果があったと主張する者もいた<ref>1発のパンツァーファウストで40個の土嚢が破れた反面、側面装甲にひびが入った程度に止まった</ref> 。[[ジョージ・パットン|パットン将軍]]は、「軍人の所業らしくない」とこれを嫌って土嚢装甲を禁止し、麾下のアメリカ第3軍では撃破された友軍やドイツ軍の戦車の車体から切り出した鋼板を貼り付けていた。
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