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[[Image:Atlas I-CENTAUR.jpg|thumb|left|マリナー9号の打ち上げ]]
'''マリナー9号'''(まりなー9ごう、Mariner 9)は、[[アメリカ航空宇宙局|NASA]]の[[マリナー計画]]の[[火星探査機]]である。[[1971年]][[5月30日]]に打ち上げられ、同年[[11月14日]]に火星に到達、初めて他の[[惑星]]軌道に乗った探査機となったが、それから1月以内に到達した[[ソビエト連邦|ソビエト]]の[[マルス2号]]と[[マルス3号|3号]]をわずかに先んじただけであった。何月間もの砂塵嵐の後、火星表面の驚くほど鮮明な映像を送り返すことに成功した。
 
== 目的 ==
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== 成果 ==
[[Image:M09_mtvs4187_45.gif|thumb|left|マリナー9号から撮影された[[マリネリス峡谷]]の西端にある[[ノクティス迷路]])]]
マリナー9号は、初めて他の[[惑星]][[軌道 (力学)|軌道]]に乗った[[宇宙探査機]]である。[[マリナー6号と7号]]に似た機器を搭載していたが、[[火星]]軌道上で探査機を制御するにはより大きな推進システムが必要となるため、6号と7号を合わせた以上の重量があった。マリナー9号が火星に到着したとき、火星の[[大気圏]]は埃っぽく表面は不明瞭であった。この予想外の状況により、惑星を調査するには単に上空を通過するだけよりも軌道からの方が望ましいことが証明された。そのため、地球からマリナー9号のコンピュータへ、埃が落ち着くまで表面の撮影を2月延ばすようにプログラムが行なわれた。軌道上で349日経過後、マリナー9号は7,329枚の映像を送り、それは火星の表面の80%をカバーしていた。映像からは、[[川]]床、[[クレーター]]、巨大な[[休火山]](たとえば[[太陽系]]で最大の火山である[[オリンポス山 (火星)|オリンポス山]])、[[峡谷]](長さ4,000km、約2,500マイル以上の[[マリネリス峡谷]]など)、風と水による[[侵食]]や堆積や前線や[[霧]]などの証拠が明らかになった。火星の小さな[[衛星]]である[[フォボス (衛星)|フォボス]]と[[ダイモス (衛星)|ダイモス]]も撮影された。マリナー9号での調査結果は、後の[[バイキング計画]]の基礎となった。
 
巨大な[[マリネリス峡谷]]は、マリナー9号の業績を記念して名付けられた。