「折紙の数学」の版間の差分
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<!--「折紙の数学」という学術用語があるわけではなく、折り紙に関連した数学を扱うための便宜上の記事名であるため、あえて定義文で書き始めていない。-->
'''折紙の数学'''(おりがみのすうがく)の記事では、折り紙に関連した数学について記述する。また、[[折り紙の科学国際会議]]という会議名が示すように、折り紙には、数学よりもっと広い科学分野の(例としては[[構造力学]]など。あるいは科学よりも広い「[[STEM教育|STEM]]」の技術や工学にも)応用がある。
紙を折り曲げる芸術である[[折り紙]]に対しては、様々な[[数学|数学的]]研究が行われてきた。古くから関心をもたれ
過去には自明な数学の応用例(特に、いわゆる[[初等幾何学]]の)と見られがちなこともあったが、角の三等分などが可能である「折り紙幾何学」という分野の発見や、創作折り紙の分野で「設計」と呼ばれる、完成形を想定して折り方を得る[[逆問題]]として捉える手法、[[コンピュータ]]の応用、また[[離散数学]]の研究対象としてなど、広く研究されている。
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== 折り紙幾何学 ==
一般に、正方形から折紙で、[[三角形]]、[[五角形]]、[[六角形]]といったいくつかの[[正多角形]]を作ること、あるいは、[[黄金長方形]]や[[白銀比|白銀長方形]]といった、いくつかの
[[定規とコンパスによる作図]]の問題で、長い間解くことのできなかった問題があるが、そのうちいくつかは不可能と証明された。不可能と証明されたうち、角の三等分と立方体倍積の問題は、折り紙においては不自然ではない操作によって解く事が出来る<ref>[http://kahuna.merrimack.edu/~thull/omfiles/geoconst.html Origami Geometric Constructions(英語)]</ref>。また、折り紙を用いた4次方程式までの方程式の解法が発見されている。一般に定規とコンパスによる作図に対応する操作が折り紙にもあることはよく知られているが<ref>たとえば伏見の『折り紙の幾何学』を見よ</ref>、定規とコンパスの範囲を越える操作について、考察がおこなわれており、特に[[藤田文章]]らによる[[折り紙公理]]は、この分野の研究に非常に役立っている。折紙研究の結果、[[芳賀定理]]などの方法で正方形の一辺を3分の1、5分の1、7分の1、および9分の1に正確に折ることが可能となった。
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正方形あるいは任意の紙に、折り線が与えられた時、その折り線に沿った折紙が可能かどうか、さらにはそれが平面に収まるかどうか、は興味深い問題のひとつである。
[[マーシャル・ベルン]] (Marshall Bern) と[[バリー・ヘイズ]] (Barry Hayes) は山折りや谷折りの指定が無い折り図が与えられたとき、それ
{{Citation
| last1 = Demaine
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</ref>のPart IIを参照。
部分について折りたためるかどうかについては、いくつかの条件があきらかになっている。[[前川
=== この節の参考文献 ===
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