「System Shock 2」の版間の差分

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System Shock 2の記事なので前置きとしてのSystem Shock 2を省略しました
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このゲームの物語は[[サイバーパンク]]の世界観で表現された2114年を舞台に、ある[[恒星間宇宙船]]の内部で展開される。プレイヤーはひとりの兵士となり、宇宙船内部を壊滅状態に陥れた遺伝子変異体の拡散を食い止めるための任務に直面することになる。前作『System Shock』と同じく、一人称視点での戦闘と探索がゲームプレイの中心となっているが、ロールプレイングゲーム(以下RPG)の要素も内包されており、プレイヤーは自身の能力と特性を開発・成長させることができる。開発できる能力にはハッキング能力や超能力が含まれる。
 
このゲームは当初、[[マイクロソフト ウィンドウズ]]用のソフトとして[[1999年]]8月に発売された。このゲームは好意的な評価を得たものの、売り上げは予想を下回るものだった。今日、多くの批評家がこの作品は後発のゲーム、とくに[[ファーストパーソン・シューティングゲーム]](以下FPS)のデザインに多大な影響をもたらした作品であり、時代の先を行く先進的なゲームだったと考えている。いくつかの「史上最高のゲーム」リストで名前を挙げられてきた。[[2007年]]、イラショナル・ゲームズは『System Shock』シリーズの[[精神的続編]]である『[[BioShock]]』を発売し、批評家から絶賛されるとともに好調な販売を記録した。ルッキンググラス・スタジオの閉鎖にともない、本作の[[知的財産権]]は長きにわたって宙に浮いた状態となっていたが、[[2013年]]に{{仮リンク|ナイトダイブ・スタジオ|en|Night Dive Studios}}が『System Shock』フランチャイズの権利を取得し、[[macOS|OS X]]・[[Linux]]環境を含む最新のPC環境に対応させて販売することとなった。[[2015年]]12月、{{仮リンク|アザーサイド・エンターテインメント|en|OtherSide Entertainment}}は続編となる『System Shock 3』の制作に当たって権利者であるナイトダイブ・スタジオから許諾を得たことを発表した。
 
== ゲームシステム ==
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== 歴史 ==
=== 開発 ===
このゲームの開発は1997年に{{仮リンク|ルッキンググラス・スタジオ|en|Looking Glass Studios}}が[[Irrational Games|イラショナル・ゲームズ]]に新作ゲームの共同開発を提案したことから始まった<ref name="GameSpot SS2 Retrospect"/>。開発チームは『System Shock』のファンであり、『System Shock』に類似したゲームの制作を模索した。開発当初のストーリー案は小説『[[闇の奥]]』と似通っていた。草稿では主人公はある宇宙船の狂った司令官の暗殺を命じられるという設定だった<ref name="Next Gen">{{cite news|url=http://www.edge-online.com/features/making-system-shock-2|archiveurl=https://web.archive.org/web/20120820031129/http://www.edge-online.com/features/making-system-shock-2|archivedate=2012-08-20 |title=The making of... ''System Shock 2'' |author=''Edge'' Staff |work=[[Edge (magazine)|Edge]] |publisher=Future Publishing Limited |location=[[United Kingdom]] |date=2007-10-07 |accessdate=2008-02-15}}</ref>。開発時のプレゼンテーション用資料によれば、当初の題名は『ジャンクション・ポイント』というものだった。このゲームのデザイン哲学は、SF的な背景設定をもつ『{{仮リンク|Ultima Underworld: The Stygian Abyss|en|Ultima Underworld: The Stygian Abyss}}』型ダンジョン探索ゲームという、『System Shock』の核心的コンセプトを継承・発展させることだった。しかしながら、『System Shock』は当時のマスコミによって『[[DOOM]]』シリーズの模倣品のひとつと誤って評され、その評判は『System Shock』の商業的な成功をはばむ結果となった。『ジャンクション・ポイント』の開発目標は、顕著なRPG要素と力強いストーリー展開を加えることで、『DOOM』とは明確に異なるゲームを作ることだった<ref>{{cite web | url = http://www.sshock2.com/archive/jan99.htm | title = Valuable Information Salvaged - 1st Design Document | first = Dan | last = Todd | date = 1999-01-27 | accessdate = 2013-06-25 | publisher = sshock2.com }}</ref><ref>{{cite web | url = http://www.eurogamer.net/articles/2013-02-14-system-shock-2-was-originally-known-as-junction-point | title = System Shock 2 was originally known as Junction Point | first = Robert | last = Purchase | date = 2013-02-14 | accessdate = 2013-02-14 | publisher = [[Eurogamer]] }}</ref>。
 
制作には18ヶ月の開発期間と、170万ドルの開発費を要した<ref name="Gamasutra SS2"/>。開発途上にあったこの作品は数社のパブリッシャーに対して売り込まれ、最終的に『System Shock』フランチャイズの権利を保有する[[エレクトロニック・アーツ]]が反応し、『System Shock』の続編としての発売を提案した。開発チームはこの提案を承諾した。エレクトロニック・アーツが販売元に決定したことにともなって、ストーリーには改変が施され、本作は『System Shock』フランチャイズの一部となった<ref name="Next Gen"/>。当プロジェクトに与えられた開発期間は1年間であり、この短い時間枠で作品を完成させるため、『{{仮リンク|Thief: The Dark Project|en|Thief: The Dark Project}}』の制作にも用いられた、{{仮リンク|Dark Engine|en|Dark Engine}}という未完成のゲームエンジンを使用しての開発作業が開始された<ref name="Gamasutra SS2">{{cite news|url=http://www.gamasutra.com/view/feature/3406/postmortem_irrational_games_.php |title=Postmortem: Irrational Games' ''System Shock 2'' |author=Chey, Jonathan |work=[[Game Developer (magazine)|Game Developer]] |publisher=UBM TechWeb |location=United States |issue=November 1999 |accessdate=2009-03-16 |deadurl=yes |archiveurl=https://web.archive.org/web/20080324222421/http://www.gamasutra.com/view/feature/3406/postmortem_irrational_games_.php |archivedate=2008-03-24 |df= }}</ref>。