「青函トンネル開通記念博覧会」の版間の差分

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'''青函トンネル開通記念博覧会'''(せいかんトンネルかいつうきねんはくらんかい)とは、[[1988年]](昭和63年)[[7月9日]]から[[9月18日]]にかけて[[青森県]][[青森市]]と[[北海道]][[函館市]]で開催された[[博覧会]]。称「函館EXPO'88」「青森EXPO'88」(はこだて/あおもりエキスポはちじゅうはち)、略称「青函博」。本項では、函館開催分を「函館EXPO'88」、青森開催を「青森EXPO'88」と主に表記する
== 概要 ==
[[1980年]](昭和55年)[[11月18日]]に開催された青函圏経済文化振興協議会において、函館[[商工会議所]]から「[[青函トンネル]]の開通を記念して両市を会場に津軽海峡大博覧会を[[1985年]](昭和60年)に開催してはどうか」という提案がなされた。函館市は[[1984年]](昭和59年)度予算に調査費を計上し、[[1986年]](昭和61年)に同市を中心とした実行委員会を発足させた。「青函トンネルの開業をテコに、青函経済圏の創出を」をスローガンに、当時の主要産業の[[造船|造船業]]などの衰退で、地域経済が低迷していた函館市や青森市の地域活性化などをも視野に入れた一大イベントだった。総集客人数は天候不順の日が多かったにも関わらず、青森会場EXPO'88147万人の目標を超える集客に成功した。そのするも一方で函館会場EXPO'88、目標の150万人に対し120万人、パンダ会場は目標の60万人に対し26万人と目標を下回る集客数に終わった。
 
博覧会開催を機に函館市は観光を軸とした[[ウォーターフロント]]開発や、[[函館山ロープウェイ]]のリニューアルなどを行った。同時に両市を「青函圏」と名付け、青函トンネル開業1周年に当たる[[1989年]](平成元年)[[3月13日]]には経済産業、文化面など各分野のより一層の交流を目的とした「ツインシティ」(双子都市)提携を実施。[[20112019年]](平成2331年/令和元年)現在も交流は続いており、当初55事業から始まり2019年時点では112事業で各分野での草の根交流を展開している<ref>[https://www.ehako.com/news/news2019a/12766_index_msg.shtml 一層の交流発展誓う 青函ツインシティ30周年式典] - 函館新聞2019年11月6日</ref>。その他、関連事項として[[津軽海峡大橋|津軽海峡連絡道路]]などが研究されている。
開催テーマ:''新たな交流と発展―北の飛躍を目指して。''
 
主催者は青函トンネル開通記念博覧会実行委員会。
 
== 概要 ==
[[1980年]](昭和55年)[[11月18日]]に開催された青函圏経済文化振興協議会において、函館[[商工会議所]]から「[[青函トンネル]]の開通を記念して両市を会場に津軽海峡大博覧会を[[1985年]](昭和60年)に開催してはどうか」という提案がなされた。函館市は[[1984年]](昭和59年)度予算に調査費を計上し、[[1986年]](昭和61年)に同市を中心とした実行委員会を発足させた。「青函トンネルの開業をテコに、青函経済圏の創出を」をスローガンに、当時の主要産業の[[造船|造船業]]などの衰退で、地域経済が低迷していた函館市や青森市の地域活性化などをも視野に入れた一大イベントだった。総集客人数は天候不順の日が多かったにも関わらず、青森会場は147万人の集客に成功した。その一方で函館会場は、目標の150万人に対し120万人、パンダ会場は目標の60万人に対し26万人と目標を下回る集客数に終わった。
 
*会期:1988年7月9日 - 9月18日
博覧会開催を機に函館市は観光を軸とした[[ウォーターフロント]]開発や、[[函館山ロープウェイ]]のリニューアルなどを行った。同時に両市を「青函圏」と名付け、[[1989年]](平成元年)[[3月13日]]には経済産業、文化面など各分野のより一層の交流を目的とした「ツインシティ」(双子都市)提携を実施。[[2011年]](平成23年)現在も交流は続いている。その他、関連事項として[[津軽海峡大橋|津軽海峡連絡道路]]などが研究されている。
開催*テーマ:''新たな交流と発展―北の飛躍を目指して。''
;函館EXPO'88
*会場
**主会場:函館市弁天町地区 旧函館どつく船体工場周辺
**パンダ展示会場:函館市赤川町 笹流ダム周辺
*来場者数
**主会場:約120万人(目標150万人)
**パンダ展示会場:約26万人(目標60万人)
*マスコット:かんちゃん - カモメをモチーフに、未来へと羽ばたくイメージとした。
;青森EXPO'88
*会場:青森市安方地区 青森県観光物産館アスパム周辺
*来場者数:約147万人(目標140万人)
*マスコット:シャコちゃん - [[亀ヶ岡石器時代遺跡|亀ヶ岡文化]]を代表する[[遮光器土偶]]をモチーフに、アンテナなどSF的なイメージを加えた形とした。
 
== 施設・パビリオン ==
;函館EXPO'88
* エキスパレス - [[函館どつく]]旧船体工場を利用した展示場。
** 青函トンネル館 - 先進導坑をモチーフとした入口から入り実物の建設機械や模型・映像上映などで建設の過程を紹介し出口はトンネルの実物大模型として[[国鉄ED75形電気機関車|ED75]]を元にした電気機関車「[[国鉄ED79形電気機関車|ED79]] 88」を展示。
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**レストコーナー
**シーサイドステージ
*パンダ展示会場
;青森EXPO
* *パンダ館([[ジャイアントパンダ]]雌雄2頭 シンシン・ケイケイ([[笹流ダム]]会場
**中国物産館
;青森EXPO'88
[[ファイル:Aspm2.jpg|thumb|right|21世紀青森館に用いられたアスパム・みなと21館に用いられた青い海公園展望台]]
*テーマ館 - 長さ195m・最大幅70m・最大高19.5mのエアドーム、「夢来(むっく)ちゃん」の愛称がつけられていた。
**テーマ展示「あおもり夢の広場」 - クイズ企画を実施、正解するとマスコット「シャコちゃん」のバルーンが浮かび上がる。
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== 屋外展示 ==
[[ファイル:Hakodatemaru Hakodate Hokkaido Japan01bs5.jpg|thumb|right|箱館丸(復元)]]
;函館EXPO'88
* [[青函連絡船]]「[[函館市青函連絡船記念館摩周丸|摩周丸]]」
* 洋式帆船「[[箱館丸]]」(復元) - 純国産第1号の洋式帆船として説明されたが、実際には「[[鳳凰丸]]」や「[[昇平丸]]」が先行している。
*レゴ・ガリバーランド
;青森EXPO'88
* [[ジャイアントパンダ]]雌雄2頭 シンシン・ケイケイ([[笹流ダム]]会場)
;青森EXPO
* 青函連絡船「[[青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸|八甲田丸]]」
*遮光器土偶オブジェ
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* 1988年[[6月3日]]から[[10月30日]]までの間、函館市内をはじめ北海道全域を対象にした[[世界・食の祭典|世界・食の祭典博覧会(ジュノス・ジャパン'88)]]が同時開催された。
* 同博覧会と世界・食の祭典に協賛して[[北海道旅客鉄道]](JR北海道)は、同年3月に終航した青函連絡船を暫定復活運航させた。就航した船舶は[[羊蹄丸]]と[[十和田丸]]。
*青森側に当博覧会のモニュメントとして三角錐ドームのみなと21館を転用し「青い海公園展望台」を建設として存置。老朽化のため2017年度中に解体される<ref>{{Cite news|url=https://this.kiji.is/316418226215978081?c=77955783816085513|title=青い海公園展望台、老朽化で本年度内に解体|newspaper=[[東奥日報]]|date=2017-12-21|accessdate=2018-01-20}}</ref>。
* 本博覧会をきっかけに津軽海峡をコースとしたヨットレース「[[青函カップヨットレース]]」が開催されている。