「USエアウェイズ1549便不時着水事故」の版間の差分

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緊急着水の項目は最後のページに書かれていたため、同機に搭載されていた浸水を防ぐための[[与圧]]用リリーフバルブを強制的に閉じるスイッチが押されることはなかった。一方、APUの起動が早かったことが功を奏し、飛行制御コンピューターへの電力は失われずに済んだ。これがパイロットの操作を補助したことにより失速を回避し、搭乗者の生存率を上げていた。
 
事故調査の過程で米[[国家運輸安全委員会]]が行った[[フライトシミュレーション]]では、エンジン停止後にすぐに空港へ引き返していた場合は、緊急着陸は可能だったことが判明している。しかし、「シミュレーション中にパイロットが行った即時のターン旋回は、鳥の攻撃衝突を認識して一連の行動を決定するために必要な時間遅延などの現実世界の考慮事項を反映または考慮していなかった。 」とし、シミュレーションは非現実的なものとした。実際には、事故機のパイロットたちは訓練通りQRHを実施し、また管制官の指示を受けて空港への引き返しを始めた時にはエンジンが停止してから既に30〜40秒ほど経過していた。そこで、35秒の遅延時間を挿入し再度シミュレーションを実施したところ、これに参加したパイロットたち全員が空港到着前に機体を墜落させる結果となった。中には市街地に墜落したパターンもあり、地上の被害も出ていた可能性も示唆された。
 
以上のことから、理事会は最終的に、機長が正しい決定を行ったと判断した<ref name=dodd>{{cite magazine |last=Dodd |first=Johnny |date=September 19, 2016 |title=After the Miracle |magazine=[[People (magazine)|People]] |pages=87–88}}</ref>。