「労働基準」の版間の差分

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労働基準法の主たる名宛人は使用者であるが、使用者の範囲には、事業主はもとより、事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をするすべての者が含まれる<ref name="「使用者」の定義" />。その一方で、昭和47年に労働基準法の一部を分離して制定された労働安全衛生法では、使用者を名宛人とはせず、労働者を使用する事業者という概念を用いて主たる名宛人とした。事業者とは、個人事業である場合はその事業主、法人事業である場合はその法人を指し、営業利益の帰属主体そのものである<ref>昭和47年9月18日発基第91号</ref>。
 
このように労働基準の履行義務は第一に労働者を直接使用する事業(使用者ないし事業者)に課され、労働法制一般は労働と請負とを峻別して構築されている。しかし、例外として、一の場所において行う事業の仕事の一部を請負人に請け負わせている事業者のうち最上位にある者には、下請事業者に対して労働安全衛生法の遵守指導等を行う義務を負わせている<ref>労働安全衛生法第29条等</ref>。特に、建設事業又は造船事業における[[元方事業者]]には、統括安全衛生管理義務が課され、関係請負人を集めた協議組織の運営や、現場を毎日巡視する等の管理を行わなければならない<ref>労働安全衛生法第30条</ref>。建設事業又は造船事業を自ら行う注文者で最上位にある者は、安全な足場の設置その他の具体的な安全措置の責任を、事業者と共に負うこととされてる<ref>労働安全衛生法第31条</ref>。さらに、建設事業に関しては原則として元請負人が災害補償を行うこととされている<ref>労働基準法第87条。この背景に、戦前の雇用法制において労働者供給請負業を認めていたこと、戦後も労働者供給請負業が建設業界等において広く事実として存在してきたことがあるとする説([http://hamachan.on.coocan.jp/hougakkaishi.html 「請負・労働者供給・労働者派遣の再検討」濱口桂一郎])がある。</ref>。
 
===労働者保護各論===
 
====労働契約の開始及び終了====
労働契約の締結に際し、使用者は労働者に対して[[労働条件通知書]]を交付しなければならない<ref>労働基準法第15条第1項</ref>。また、労働者の就業を妨害することを目的として、あらかじめ第三者と謀り、国籍、信条、社会的身分または労働組合運動に関する通信をしてはならない<ref>労働基準法第22条第4項</ref>。また、労働者の募集及び採用を行う場合において、性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならず<ref>雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第5条等</ref>、また、[[予備自衛官]]または予備自衛官補である者に対して不利益な取扱はしてはならない<ref>自衛隊法第73条第1項</ref>。
 
[[解雇]]は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして[[無効]]とされる<ref>[[労働契約法]]第16条。ただし同条に基づく解雇の当不当は、労働基準監督機関の監督の対象とはならない。</ref>。また、一定の公益通報者に対する解雇も無効とされる<ref>公益通報者保護法第3条</ref>。
 
====従業員代表制====
賃金の控除協定、変形労働時間制協定、時間外労働協定、休日労働協定その他の労働基準法上の諸規制を緩和する特例措置を行う場合において、労使協定の締結が必要とされている。使用者は、この協定について、事業場の労働者の過半数で組織する[[労働組合]](以下「過半数組合」という。)がある場合はその過半数組合、過半数組合がない事業場においては事業場の労働者のうちの過半数を代表する者(過半数組合と併せて以下「過半数代表者」という。)と締結することとされているが、過半数代表者は管理監督者以外の労働者から選出しなければならないと定められている。また、[[安全委員会]]、[[衛生委員会]]又は[[安全衛生委員会]]の構成員のうち、事業場の事業を統括する者から選出する1名を除いた半数以上の委員については過半数代表者の推薦に基づき指名しなければならないという規定もある。
また、[[安全委員会]]、[[衛生委員会]]又は[[安全衛生委員会]]の構成員のうち、事業場の事業を統括する者から選出する1名を除いた半数以上の委員については過半数代表者の推薦に基づき指名しなければならないという規定もある。
 
====安全及び衛生====