「シンプソンのパラドックス」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2012年10月23日 (火) 00:49 (UTC)}}
'''シンプソンのパラドックス'''(英: Simpson's paradox)もしくは'''ユール=シンプソン効果'''(英: Yule–Simpson effect)は[[1951年]]に{{仮リンク|E. H. シンプソン|en|Edward H. Simpson}}によって記述された[[統計学|統計学的]]な[[パラドックス]]である<ref name=simpson>{{Cite journal
| last = Simpson
| first = Edward H.
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上の話では、A君とB君の状況を先ほどのテストの話から何も改変していない。これらの問題は近年の文献でシンプソンのパラドックスとして議論された問題である。
 
=== シンプソン自身が提示した例<ref name=simpson></ref> ===
トランプの 52 枚のカードについて、絵札かどうか(ジャック、クイーン、キングのいずれかかどうか)と色(スペードとクラブなら黒、ハートとダイヤなら赤)との関連を考える。
さっきまで赤ちゃんがこのトランプで遊んでいたので、そのうち 20 枚ほどが汚れていた。
汚れたカードだけみても汚れていないカードだけみても、絵札以外の方が、赤いカードである可能性が高いことが分かった。
では「絵札以外の方が、赤いカードである可能性が高い」といっていいのか?
カード全体をみると、とそういうことはないことが分かる。
 
{{Col-begin}}
{{Col-3}}
 
{| class="wikitable"
|+ 汚れたカード
! !! 絵札 !! 絵札以外
|-
! 赤
| 4/52 || 8/52
|-
! 黒
| 3/52 || 5/52
|}
 
{{Col-3}}
 
{| class="wikitable"
|+ 汚れていないカード
! !! 絵札 !! 絵札以外
|-
! 赤
| 2/52 || 12/52
|-
! 黒
| 3/52 || 15/52
|}
 
{{Col-3}}
 
{| class="wikitable"
|+ カード全体
! !! 絵札 !! 絵札以外
|-
! 赤
| 6/52 || 20/52
|-
! 黒
| 6/52 || 20/52
|}
 
{{Col-end}}
 
とある治療の有無と生存との関連を、男女別に検討する。
出てくる数字はトランプの例と同様だ。
男女別で調べると、治療した方が生存率が高いことが分かる。
男女合わせたら治療の有無と生存との関連がなくなるからといって、この治療が無効とすることはないだろう。
 
{{Col-begin}}
{{Col-3}}
 
{| class="wikitable"
|+ 男性
! !! 治療なし !! 治療あり
|-
! 生存
| 4/52 || 8/52
|-
! 死亡
| 3/52 || 5/52
|}
 
{{Col-3}}
 
{| class="wikitable"
|+ 女性
! !! 治療なし !! 治療あり
|-
! 生存
| 2/52 || 12/52
|-
! 死亡
| 3/52 || 15/52
|}
 
{{Col-3}}
 
{| class="wikitable"
|+ 対象集団全体
! !! 治療なし !! 治療あり
|-
! 生存
| 6/52 || 20/52
|-
! 死亡
| 6/52 || 20/52
|}
 
{{Col-end}}
 
 
 
 
{{デフォルトソート:しんふそんのはらとつくす}}