「忌避」の版間の差分

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*刑事訴訟法第21条2項は、[[弁護人]]が、被告人のため忌避の申立をすることができる旨規定する。
*刑事訴訟法第24条は、訴訟を遅延させる目的のみでなされたことが明らかな忌避の申立ては、当該裁判官自身が当該申立を却下しうるとして簡易却下手続を定めている。
; 判例
*[[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]]は1973年、刑事事件における裁判官忌避申立[[却下]]決定に対する[[即時抗告]]の決定に対する[[特別抗告]]事件の決定において、次のような意見を明らかにした{{sfn|最高裁判所|1973}}。この判例は、原事件が民事裁判である場合にも却下決定の根拠として引用される場合がある<ref>東京地方裁判所平成26年(モ)1207号事件等。</ref>。
{{quote|元来、裁判官の忌避の制度は、裁判官がその担当する事件の当事者と特別な関係にあるとか、訴訟手続外においてすでに事件につき一定の判断を形成しているとかの、当該事件の手続外の要因により、当該裁判官によつては、その事件について公平で客観性のある審判を期待することができない場合に、当該裁判官をその事件の審判から排除し、裁判の公正および信頼を確保することを目的とするものであつて、その手続内における[[審理]]の方法、態度などは、それだけでは直ちに忌避の理由となしえないものであり、これらに対しては[[異議]]、[[上訴]]などの不服[[申立]]方法によつて救済を求めるべきであるといわなければならない。したがつて、訴訟手続内における審理の方法、態度に対する不服を理由とする忌避申立は、しよせん受け容れられる可能性は全くないものであつて、それによつてもたらされる結果は、訴訟の遅延と[[裁判]]の[[権威]]の失墜以外にはありえず、これらのことは[[法曹]]一般に周知のことがらである。|最高裁判所第一小法廷 裁判長裁判官 [[下田武三]]、裁判官 [[藤林益三]]、[[岸盛一]]、[[岸上康夫]]}}
 
=== 民事訴訟における忌避 ===
*忌避の申立ては裁判所に対して行うものであって相手方が存在しないので、通常の訴訟書類と同様に正本副本の両方を提出する必要は無く、1枚の申立書のみを裁判所に提出すればよい(裁判所の提出先については、担当民事部でも良いし、裁判所の民事事件受付窓口などでも良い。ただし、口頭弁論期日開始前に忌避申立ての効果が発揮されることを意図する場合は(例:口頭弁論期日と連絡されていたのに法廷前掲示板に判決言渡しと記載がある場合など)、それが内線電話などによって担当民事部に伝えられる時間を必要とするため、ある程度の時間的余裕があることが望ましい。)。
*忌避の申立てが受理されるとすぐに訴訟手続の停止が行われるが、これはただちに効果を発揮する。期日直前に裁判官による不当な行為が明らかになったなどの事情があった場合は、収入印紙及び郵券を後で収めるとして、申立書書面1枚のみ(忌避の原因の疎明は後で理由書により提出するとしてよい(期間は民事訴訟規則10条3項より3日以内))を裁判所に提出することにより、忌避の申立てを行うことができる。また、期日の法廷等においては口頭で忌避の申立てを行うこともできる(民事訴訟規則10条2項)。
 
=== 裁判所の見解 ===
1973年、[[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]]は裁判官忌避申立[[却下]]決定に対する[[即時抗告]]の決定に対する[[特別抗告]]につき下記のとおりの決定を行った{{sfn|最高裁判所|1973}}。
{{quote|元来、裁判官の忌避の制度は、裁判官がその担当する事件の当事者と特別な関係にあるとか、訴訟手続外においてすでに事件につき一定の判断を形成しているとかの、当該事件の手続外の要因により、当該裁判官によつては、その事件について公平で客観性のある審判を期待することができない場合に、当該裁判官をその事件の審判から排除し、裁判の公正および信頼を確保することを目的とするものであつて、その手続内における[[審理]]の方法、態度などは、それだけでは直ちに忌避の理由となしえないものであり、これらに対しては[[異議]]、[[上訴]]などの不服[[申立]]方法によつて救済を求めるべきであるといわなければならない。したがつて、訴訟手続内における審理の方法、態度に対する不服を理由とする忌避申立は、しよせん受け容れられる可能性は全くないものであつて、それによつてもたらされる結果は、訴訟の遅延と[[裁判]]の[[権威]]の失墜以外にはありえず、これらのことは[[法曹]]一般に周知のことがらである。|最高裁判所第一小法廷 裁判長裁判官 [[下田武三]]、裁判官 [[藤林益三]]、[[岸盛一]]、[[岸上康夫]]}}
 
== 裁判官以外の忌避 ==