「パソコン通信」の版間の差分

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下記は主にパソコン用のパソコン通信向け機能を持った端末ソフト(いわゆる通信ソフト。[[端末エミュレータ|ダム端末エミュレータ]]と呼ばれる事もある)である。この他にもワープロソフト中に通信機能を持ったものやワープロ専用機に通信機能([[OASYS]]のAutoComなど)を持った物もあった。
* まいと〜く - [[インターコム]]社製の有料ソフトウェア。1986年11月発売。''「MS-DOSも知らんと言う人でも、手軽にパソコン通信を楽しめる」''というコンセプトのソフトウェア<ref>『ヒット商品物語』p.251 インターコム営業本部部長 米田守 (1988年当時)</ref>。初心者でも簡単に使えるよう設定が簡略化され、操作性についても配慮がなされていた<ref name="jousikidokuhon">{{Cite book| 和書 | author = 安田幸弘 | year = 1989 | title = パソコン通信の常識読本 | publisher = 日本実業出版 | page = 64}}</ref><ref name = best>{{Cite book |和書 | title = パソコンベストソフトカタログ | editor = 長沢英夫 | year = 1988 | publisher = JICC出版局 | pages = 155-157}}</ref><ref name="NWM1992A">「DataSheet-通信ソフト」、『ネットワーカーマガジン 1992年秋号』所収、[[アスキー (企業)|アスキー]]、1992年10月、PP203-208。</ref>。通信ログを遡れる機能、日本語ワープロ機能などの機能を本体に取込み、これ1本である程度の情報処理ができる<ref name = best /><ref>『ヒット商品物語』pp.250-251</ref>。最初のバージョンではB5判で450ページとA4判42ページ、次のバージョンではA5判で「準備編」、「速習編」、「実習編」、「資料編」の4冊と、初心者にも懇切丁寧を心がけた結果膨大なマニュアルが添付されており、[[日本語入力システム]]や、各社のモデムのディップスイッチ設定についてまでも解説がなされていた<ref name = best /><ref>『ヒット商品物語』pp.252-254</ref>。インターコムは1985年からモデム(my looper)を通信販売していたが、その[[販促]]用として、パソコン通信で知り合ったプログラマーの協力で、半ば遊び半分で開発されたもの<ref>または遊び全部。『ヒット商品物語』 pp.247-249, p.251</ref>。1988年の雑誌『THE COMPUTER』では、「人気ナンバーワン」と称されていた<ref>『ヒット商品物語』 p.231</ref>。その後発売された『まいと〜く for Windows』([[Microsoft Windows 3.x]]用、価格28000円)では主要ネットワーク200件のアクセス設定情報が既にプリセットされており、また[[アクセスポイント (ISP)|アクセスポイント]]への接続について、[[NTT]]のみならず[[第二電電]]等各社の中から最も通信料金の安い回線を探索するLCR機能などが搭載された<ref>{{Cite book| 和書 | author = 東京電脳倶楽部 | year = 1994 | title = パソコンソフト徹底評価 | isbn = 4-534-02244-1 | page = 134}}</ref>。ちなみに姉妹品として『まいと〜くFAX』という[[ファックス]]ソフトもあり、for Windows(Windows3.x用、19000円)ではやはり、送信時にLCR機能で安価な回線を検索できる<ref>『徹底評価』p.136</ref><!--* {{Cite book|和書 | editor = [[THE COMPUTER]]編集部 | year = 1991 | title = パソコンヒット商品物語 | publisher = ソフトバンク | isbn = 4-89052-194-1}} インターコム社設立の経緯や、モデム販売の詳細などもあり。-->
* KmTermX - フリーソフト。通称「KTX」。[[PC-9800シリーズ]]とPC/AT互換機向け。WTERMと双璧を成した。軽快な動作と独自マルチタスクエンジンによる並行動作が売りで、マクロもコンパイルを要するなど高度だがそのためとっつきにくさなどもあり、中級者以上に支持されたソフト。後にWindows用も開発された。Win32版の開発終了直前にソースコード一式が、作者のHPで公開されていた。
* WTERM - フリーソフト。H.INOUE、TOMTOM制作。初心者からでも使え、MS-DOSが動作する様々な機種に移植された。ダイヤル時に回線がbusyであった時に単純にその電話番号にかけなおすのではなく、関連づけられた別の電話番号にダイヤルしなおす機能やオートパイロット、バックスクロールや、入力した文字列を再表示させられるヒストリー機能など、多くの機能が盛り込まれていた。また、添付されたマニュアルはA4用紙換算で約100枚というボリュームで、WTERMのインストール時に''「フロッピーをフォーマットするところから説明を始めている」''懇切丁寧なものであった<ref>{{Cite book| 和書 | author = 東京電脳倶楽部 | year = 1994 | title = パソコンソフト徹底評価 | isbn = 4-534-02244-1 | page = 142}}</ref>。
* CCT - [[技術評論社]]製の有料ソフトウェア。強力なマクロ機能を特徴とする。CCT-98IIでは「コンカレント機能」と言うマルチタスク的な機能があり、ダウンロードを行いながら内蔵テキストエディタで文章を作る事などが可能となっている<ref name="jousikidokuhon"/>。CCT-98III(価格20000円)は親切なセットアップ環境が用意され、また文献によればマクロ機能は非常に強力であったとのことである<ref>{{Cite book|和書 | author = 東京電脳倶楽部 | year = 1994 | title = パソコンソフト徹底評価 | isbn = 4-534-02244-1 | page = 138}}</ref>。その後『CCT-Win』([[Microsoft Windows 3.x]]用、価格20000円)も発売されている<ref>『徹底評価』p.140</ref>。