「阿Q正伝」の版間の差分

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「阿Q」は便宜的な名として作者が設定した仮名である。「阿Q」という主人公の名前は奇妙に思えるが、中国南部(魯迅は[[浙江省]]出身である)では、「阿」は姓の前につく[[接頭辞]]で親しみの表現であり、「―先生」と同様に、現在でも使われている単語である<ref>[http://www.excite.co.jp/dictionary/chinese_japanese/?search=%E9%98%BF&match=beginswith&id=1 デイリーコンサイス中日辞典 (三省堂)]</ref><ref>[http://www.ctrans.org/cjdic/search.php?word=%E9%98%BF&opts=fw 中日辞書 北辞郎]</ref>。従って、『阿Q正伝』は阿Qの情けない人物像にもかかわらず、「Qちゃんの伝記」といった意味になる。
 
また「Q」という漢字文化圏ではあり得ない名前については、阿Qは人々から「阿Quei(あくい)」と呼ばれていたが、Queiの部分の漢字表記がどうしても判明せず、また[[注音符号]](注音字母)では一般に判るまいとして、やむを得ずローマ字を略した名前を用いる、と設定している<ref>作中で、Queiに当てはまる字を推定して「桂」と「貴」が挙げられているが、この2字はいずれも[[ピン音|拼音]]で「{{lang|zh-latn|guì}}」、[[ウェード式]]で「{{lang|zh-latn|kuei<sup>4</sup>}}」、注音符号で「{{lang|zh-hant|ㄍㄨㄟˋ}}」と表記される。</ref>。
 
== 参考文献 ==