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[[評論家]]の[[宇野常寛]]は「この作品は「[[ゴジラ (1954年の映画)|ゴジラ]]」第1作に代表されるような[[昭和]]時代の怪獣映画や変身ヒーロー物の作品内にて、[[国家]]や[[戦争]]といった個人ではどうにもならない物のイメージを持って登場した“大きなもの”を備えている。しかし[[21世紀]]となった現在では“大きなもの”のイメージを過去のように[[ステレオタイプ]]な悪役にせず新たに更新する必要があるものの、その姿はまだどう変わるか分からない。それでも“分からない大きなもの”をどう受け止めるかというテーマに対して主人公達は正面から格闘していて、その本質から逃げない姿勢が読者を惹き付けているのではないか」と評している<ref>{{Cite journal|和書|date=2011年6月号|title=[[宇野常寛]]インタビュー|journal=ダ・ヴィンチ|page=139|publisher=メディアファクトリー}}</ref>。
 
2011年[[3月11日]]以降は作品内容上、[[東日本大震災]]に絡めて評されることが多くなっている。『ダ・ヴィンチ』2011年6月号掲載の特集では、「作中に登場する“前に巨人に襲われてから100年経っていたため脅威を忘れていた人々”や“自分の財産を守ろうとして人々の避難を邪魔した商人”などのキャラクター、そして“巨人”そのもの。これら全てが震災前に描かれたにもかかわらず震災を連想させるものばかりであり、震災後の日本と同じく本作も巨人から世界を取り戻すという“復興”を目指す作品である」とした上で、「ますます時代に関わる重要な作品になっていくだろう」と紹介している<ref>{{Cite journal|和書|author=新田五郎|date=2011年6月号|title=反撃!『進撃の巨人』 僕らが再び立ち上がる覚悟|journal=[[ダ・ヴィンチ]]|pages=134-139|publisher=メディアファクトリー}}</ref>。震災については諫山自身も映画評論家・[[町山智浩]]との対談記事にて「作品内容に影響は無い」としながらも<ref name="HiHo" />、別の[[インタビュー]]記事では「以前の日本には閉塞感が漂っていたが、震災を境に変わってしまった。今後は目の前にある脅威に対してどうやって勝ち得るのかを描いていきたい」と述べている<ref name="DaVinci_interview" />。<!--2014年、上半期オリコン1位。Amazonランキング大賞2017年コミック上半期下半期共に1位-->
 
[[三菱UFJリサーチ&コンサルティング]]芸術・文化政策センター長の太下義之はこの作品が人気を集めた要因として、謎が謎を呼ぶ形のプロット、その謎を仕掛ける作者の存在を読者に意識させる[[メタフィクション|メタ・フィクショナル]]な構造、[[二次創作]]の余地を生む世界観、『[[寄生獣]]』に通じる閉塞感などを挙げている<ref name="thepage">{{Cite web|url=http://thepage.jp/detail/20130812-00010002-wordleaf|title=大人気の「進撃の巨人」 その魅力とは?|accessdate=2013-08-13|date=2013-08-12|work=THE PAGE|publisher=ワードリーフ}}</ref>。
 
[[香港]]の芸術家・ケイシー・ウォン(黄国才)は、香港で本作が評判を生んでいる要因として、1997年まで英国植民地として「壁」に守られていた香港が、[[香港返還|中国返還]]後は中国資本メディアの台頭や、中国人移民の激増という「巨人」に脅かされ、自由な空気が損なわれている、という香港の時代背景を挙げ、本作のプロットとの共通性を指摘した<ref name="shuupure_2014-05-27">{{Cite web|url=http://wpb.shueisha.co.jp/2014/05/27/30661/|title=「進撃の巨人」が香港で支持される“意外な”理由|accessdate=2014-05-29|author=安田峰俊|date=2014-05-27|work=週プレNEWS|publisher=[[集英社]]}}</ref>。
 
== 書誌情報 ==