「フィル・スペクター」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
→‎関連項目: 映画「フィル・スペクター」のリンクを追記
Template:Infobox Musician/docに改訂に伴う変更
1行目:
{{Infobox Musician <!--Wikipedia:ウィキプロジェクト 音楽家を参照-->
| Name 名前 = フィル・スペクター<br/>Phil Spector
| Img 画像 = Phil Spector 2000.jpg
| Img_size 画像サイズ = 150px
| Img_capt 画像説明 = 2000年撮影
| Background 背景色 = maker
| 出生名 = ハーヴェイ・フィリップ・スペクター
| Birth_name = Harvey Phillip Spector
| 別名 = <!-- 活動時に使用した別名義を記載。愛称ではありません。 -->
| Alias = <!-- 個人のみ -->
| 学歴 =
| Blood = <!-- 個人のみ -->
| Born 出生 = {{生年月日と年齢|1940|12|26}}
| School_background = <!-- 個人のみ -->
| Origin 出身地 = {{USA}}<br />[[ニューヨーク州]][[ニューヨーク]]
| Born = {{生年月日と年齢|1940|12|26}}
| 死没 = <!-- {{死亡年月日と没年齢|1940|12|26|XXXX|XX|XX}} -->
| Died = <!-- 個人のみ -->
| ジャンル = {{Hlist-comma|[[ポップ・ロック]]<ref name="allmusic">{{Cite web |first=Richie |last=Unterberger |authorlink=:en:Richie Unterberger |title=Phil Spector {{!}} Biography & History |url={{AllMusic|artist|phil-spector-mn0000694967/biography|pure_url=yes}} |website=[[オールミュージック|AllMusic]] |publisher=All Media Group |accessdate=2020-11-23 }}</ref>|[[リズム・アンド・ブルース|R&B]]<ref name="allmusic" />|[[ロックンロール]]<ref name="allmusic" />|[[ブルー・アイド・ソウル]]<ref name="allmusic" />|[[ソウル・ミュージック|ソウル]]<ref name="allmusic" />|[[バロック・ポップ]]<ref name="allmusic" />}}
| Origin = {{USA}}<br />[[ニューヨーク州]][[ニューヨーク]]
| Occupation 職業 = {{Hlist-comma|[[音楽プロデューサー]]|[[ソングライター]]|[[セッション・ミュージシャン]]}}
| Instrument 担当楽器 = {{Hlist-comma|[[ギター]]|[[ピアノ]]}}
| Genre = [[ポップ・ミュージック|ポップ]]、[[ガールポップ]]、[[ポップ・ロック]]、[[ブルー・アイド・ソウル]]
| Years_active 活動期間 = [[1958年]] - [[2009年]]
| Occupation = [[音楽プロデューサー]]、[[ソングライター]]、[[セッション・ミュージシャン]]
| レーベル = {{仮リンク|フィレス・レコード|en|Philles Records}}
| Years_active = [[1958年]] - [[2009年]]
| 事務所 =
| Label = [[:en:Philles Records|フィレス・レコード]]
| 共同作業者 = {{仮リンク|ザ・テディ・ベアーズ|en|The Teddy Bears}}
| Production =
| 公式サイト = [https://www.philspector.com/ The Official Phil Spector Site]
| Associated_acts = [[:en:The Teddy Bears|テディ・ベアーズ]]<br />
| 著名使用楽器
[[ベン・E・キング]]<br />
[[ジーン・ピットニー]]<br />
[[クリスタルズ (アメリカ合衆国のグループ)|ザ・クリスタルズ]]<br />
[[ダーレン・ラヴ]]<br />
[[:en:Bob B. Soxx & the Blue Jeans|ボブ・B・ソックス&ザ・ブルージーンズ(英語版)]]<br />
[[ザ・ロネッツ]]<br />
[[:en:The Wrecking Crew (music)|ザ・レッキン・クルー]]<br />
[[ライチャス・ブラザーズ]]<br />
[[アイク&ティナ・ターナー]]<br />
[[ビートルズ]]<br />
[[ジョージ・ハリスン]]<br />
[[ジョン・レノン]]<br />
[[レナード・コーエン]]<br />
[[ラモーンズ]]<br />
[[:en:Starsailor (band)|スターセイラー(英語版)]]
| Influences =
| URL = [http://www.philspector.com/ www.philspector.com]
| Current_members = <!-- グループのみ -->
| Past_members = <!-- グループのみ -->
| Notable_instruments =
}}
'''ハーヴェイ・フィリップ・スペクター'''(Harvey({{Lang-en|''Harvey Phillip Spector''}}、[[1940年]][[12月26日]] - )は、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[音楽プロデューサー]]。[[1960年代]]から[[1970年代|70年代]]にかけて「ウォール・オブ・サウンド」と称されるプロデュースで、[[ポピュラー音楽]]の分野で大きな足跡を残した。
 
1989年に[[ロックの殿堂]]入りし、1997年に{{仮リンク|ソングライターの殿堂|en|Songwriters Hall of Fame}}入りを果たした<ref>{{Cite web |title=Phil Spector profile at |url=http://songwritershalloffame.org/exhibits/C130 |publisher=Songwritershalloffame.org
「[[ローリング・ストーン]]の選ぶ歴史上最も偉大な100組の[[アーティスト]]」において第64位。
|accessdate=2020-11-23 |deadlinkdate=2020-11 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20080612195125/http://www.songwritershalloffame.org/exhibits/C130 |archivedate=2008-06-12 }}</ref>。2004年に[[ローリング・ストーン]]誌が発表した「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」では第64位にランクインした<ref>
{{Cite web |title=100 Greatest Artists of All Time |url=https://www.rollingstone.com/news/story/5939214/the_immortals_the_first_fifty |publisher=[[ローリング・ストーン|Rolling Stone]] |accessdate=2010-06-30 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20061021233825/https://www.rollingstone.com/news/story/5939214/the_immortals_the_first_fifty |archivedate=2006-10-21 }}
</ref><ref>{{Cite web |first=Jerry |last=Wexler |title=The Immortals: Phil Spector |url=https://www.rollingstone.com/news/story/7248223/the_immortals__the_greatest_artists_of_all_time_63_phil_spector |work=Rolling Stone Issue 946 | publisher=[[ローリング・ストーン|Rolling Stone]] |accessdate=2020-11-23 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20080302013444/https://www.rollingstone.com/news/story/7248223/the_immortals__the_greatest_artists_of_all_time_63_phil_spector |archivedate=2005-04-22 }}</ref>。
 
== 略歴 ==
[[ニューヨーク市]][[ブロンクス区|ブロンクス]]にて[[ロシア人|ロシア系]][[アシュケナジム]]の家庭に生まれた。父の死後に[[ロサンゼルス]]に移住。十代の頃から音楽活動を始め、[[:en:The Teddy Bears{{仮リンク|ザ・テディ・ベアーズ]]|en|The Teddy Bears}}<ref>http{{Cite web |title=The Teddy Bears Albums: songs, discography, biography, and listening guide |url=https://rateyourmusic.com/artist/the-teddy-bears |website=Rate Your Music |publisher=Sonemic |accessdate=2020-11-23 }}</ref>を結成。「[[逢った途端にひとめぼれ]]」が全米1位のヒットとなった。しかし彼はすぐに[[バンド (音楽)|バンド]]活動よりも音楽[[制作]]の方へと興味が移り、[[音楽プロデューサー]]としての活動を始める。
 
[[1961年]][[:en:Lester Sill{{仮リンク|レスター・シル]]|en|Lester Sill}}と共に{{仮リンク|フィレス・レコード|en|Philles Records}}([[レコードレーベル|レーベル]]名は二人の名前 Phil + Les から)を設立。第1弾シングル[[ゼアズ・ノー・アザー・ライク・マイ・ベイビー]]が全米20位を記録。パリス・シスターズのヒットを発表した。
 
[[1963年]]、[[ザ・ロネッツ]]の「[[ビー・マイ・ベイビー (ザ・ロネッツの曲)|ビー・マイ・ベイビー]]」がヒット。多人数の[[スタジオ・ミュージシャン]]を起用し、独特の音響を持つ{{仮リンク|ゴールド・スター・スタジオ|en|Gold Star Studios}}にて[[録音]]された大編成のバンドを狭いスタジオで一発録音することで作られた重厚な音は、当時としては非常に斬新なものであった。
 
この「[[ウォール・オブ・サウンド]]」と呼ばれたスペクターの音作りは、音楽制作者や[[音楽家|ミュージシャン]]に大きな影響を与えた。当時はまだ録音[[技術]]が発展途上だったゆえ、この手法での録音作業は完成までかなりの時間と労力を要したが、スペクターは[[偏執病|偏執]]的なまでに[[理想]]とするサウンド作りにこだわった。また、[[ステレオ]]録音が主流となっても[[ステレオ#モノラル再生|モノラル]]にこだわり続けたところに、彼の偏執ぶりがよく現れている。[[1963年]][[アルバム]]『[[クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター]]』はクリスマスアルバムの[[定番]]として有名であり、[[クリスマスソングの一覧|クリスマスソング]]をウォール・オブ・サウンド一色にデコレートした[[コンセプト・アルバム]]であると見る向きもある。
 
早い時期から[[ビートルズ]]とは親交があった。スペクターはビートルズの初渡米の際、違う飛行機に乗るはずだったが、乗る飛行機をキャンセルしてビートルズと同じ飛行機に乗った。[[ポール・マッカートニー]]フィルスペクターに「僕らはアメリカで必要とされているだろうか?」と漏らしたという。また[[1970年]]発表の[[アルバム]]『[[レット・イット・ビー]]』のプロデュース(「[[ゲット・バック・セッション]]」の再プロデュース)を手がけた。[[ジョン・レノン]]と[[ジョージ・ハリスン]]はビートルズ[[解散]]寸前の散漫な[[セッション]]録音集を一作品として短期間のうちにまとめ上げたスペクターの手腕に感銘を受け、その後もそれぞれのソロ・アルバムでプロデューサーに彼を起用している。しかし、[[ポール・マッカートニー]]は特に「[[ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード]]」に[[オーケストラ]]や[[コーラス (ポピュラー音楽)|コーラス]]を[[オーヴァー・ダビング]]するなどしたスペクターの再プロデュースを「[[オリジナル]][[コンセプト]]を無視した過剰プロデュース」として強い不満を持ち、憤慨した<ref>{{Cite web |last=Kreps |first=Daniel |title='Let It Be' 40 Years Later: A Look Back at the Beatles' Final LP |url=https://www.rollingstone.com/music/news/let-it-be-40-years-later-a-look-back-at-the-beatles-final-lp-20100507 |website=Rolling Stone |accessdate=2020-11-23 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170405170941/https://www.rollingstone.com/music/news/let-it-be-40-years-later-a-look-back-at-the-beatles-final-lp-20100507 |archivedate=2017-04-05 }}</ref><ref>{{Cite web |title=ビートルズの解散と『McCartney』ができるまで【連載:第2回 】 |url=https://www.udiscovermusic.jp/stories/what-is-mccartney-series-02 |website=uDiscover |publisher=[[ユニバーサルミュージック (日本)|UNIVERSAL MUSIC JAPAN]] |date=2020-11-06 |accessdate=2020-11-23 }}</ref>
 
[[1970年代]]以降もプロデューサーとして活動していたが、作業セッション中に意見の対立したレノンに向けて[[拳銃ラモーンズ]]で脅したり(後にヨーコ・オノがそ時のセッショプを編集し「ジョン・レノン・アンソロジー」収録対して銃で脅した)り<ref>{{Cite journal |title=The Curse of the Ramones |url=https://www.rollingstone.com/music/features/the-curse-of-the-ramones-20160519? |journal=Rolling Stone |date=May 19, 2016 |page=8 }}</ref>、出来が気に入らない[[マスターテープ]]を勝手に持ち帰って雲隠れしたりといった[[奇行]]が目立ち、また[[麻薬]]を常習するなどして錯乱状態に陥り、[[1980年]]に[[ラモーンズ]]のアルバム『[[エンド・オブ・ザ・センチュリー]]』をプロデュースして以降は第一線から退いた。[[1989年]]、[[ロックの殿堂]]入り
 
== 殺人事件 ==
[[File:Phil Spector, mugshot (2009).jpg|thumb|right|スペクターの[[マグショット]](2009年)]]
[[2003年]][[2月]]、自宅で[[俳優|女優]][[:en:Lana Clarksonの{{仮リンク|ラナ・クラークソン]]|en|Lana Clarkson}}[[射殺]]した[[容疑]][[逮捕]]される。スペクターは彼女が[[自殺]]を図ったと主張して容疑を否認し、その後[[保釈]]されている。[[2007年]][[9月26日]]、[[ロサンゼルス]]地裁の[[陪審制|陪審団]]は有罪か無罪かを判断できない「評決不能」を宣言した。[[2009年]][[4月13日]]、検察の申し立てを受けた2度目の審理で、ロサンゼルス郡地裁の[[陪審]]により、第2級殺人罪で有罪の評決が出された<ref>http://www.cnn.com/2009/CRIME/05/29/spector.sentencing/</ref>。 同年[[5月29日]][[禁固]]19年の判決が言い渡され<ref>{{Cite web|url=http://edition.cnn.com/2009/CRIME/05/29/spector.sentencing/index.html|publisher=[[CNN]]|title=Phil Spector gets 19 years to life for murder of actress|date=2009-05-29|accessdate=2017-07-15}}</ref>、現在はカリフォルニア州立刑務所の薬物中毒治療施設に収監されている<ref>{{Cite web|url=http://edition.cnn.com/2009/CRIME/06/24/california.spector.prison/index.html|publisher=CNN|title=Phil Spector moved to California prison|date=2009-06-24|accessdate=2017-07-15}}</ref>。2013年に[[アル・パチーノ]]主演で伝記テレビ映画{{仮リンク|フィル・スペクター (映画)|label=フィル・スペクター|en|Phil Spector (film)}}が製作され、[[HBO]]で放送された<ref>[http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/10010{{Cite news |title=殺人罪で服役中、フィル・スペクターの伝記映画公開へ] |url=http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/10010 |website=[[Billboard JAPAN]] |publisher=[[阪神コンテンツリンク]] |date=2013年2月8日-02-08 |accessdate=2020-11-23 }}</ref>。
 
== プロデュースしたミュージシャン ==
91 ⟶ 76行目:
 
== 関連項目 ==
* [[ニューヨーク州出身の人物一覧]]
*[[ソフトロック]]
* [[ロックの殿堂入り受賞者の一覧]]
*[[レット・イット・ビー]]
*[[ジョン・レノン]]
*[[ラヴ (ジョン・レノンの曲)|ラヴ]] - [[ピアノ]]演奏で参加。
*[[ハッピー・クリスマス(戦争は終った)]] - [[コーラス (ポピュラー音楽)|コーラス]]で参加。
*[[アル・パチーノ]] - 2013年のテレビ映画「{{仮リンク|フィル・スペクター (映画)|label=フィル・スペクター|en|Phil Spector (film)}}」でフィル本人を演じる。
 
== 外部リンク ==
* [http{{Official website|https://www.philspector.com/|The Official Phil Spector 公式サイト]Site}}
<!-- * [http://www.ronniespector.com/ Ronnie Spector.com](元・ロネッツメンバーでフィルの元妻でもある、[[ロニー・スペクター]]の公式サイト) -->
* {{Discogs artist | artist = Phil Spector}}