「日常言語学派」の版間の差分

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'''日常言語学派'''(にちじょうげんごがくは、[[英語{{lang-en-short|英]]'''Ordinaryordinary language philosophy''')}})は、伝統的な哲学的問題を、哲学者たちが言葉が日常的な用法では実際に何を意味していたのかを歪め、あるいは忘れることで増大させてきた勘違いに由来するものだとして取りかかる哲学の学派。
 
このアプローチは概して「日常的」言語の日々の使用の詳細に対する関心を閉じるためにの哲学的「理論」を回避することを伴う。「オックスフォード学派」と呼ばれることもあるが、これは20世紀半ばの数多くの[[オックスフォード大学]]の教授陣の著作と一般的に結び付けられていることによる。その教授陣とは、主に[[ジョン・L・オースティン]]、他に[[ギルバート・ライル]]、[[ハーバート・ハート]]、[[ピーター・フレデリック・ストローソン]]といった人々である。後には[[ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン]]が、オックスフォードの範囲からは外れるものの、当学派のもっとも有名な支持者となった。第二世代に含まれる人物としては、[[スタンリー・キャベル]]、[[ジョン・サール]]がいる。
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ヴィトゲンシュタイン研究者の{{仮リンク|アンソニー・クリフォード・グレイリング|en|A. C. Grayling}}<ref>''Wittgenstein'', Oxford University Press, (Oxford), 1988, p.&nbsp;114</ref>は、ヴィトゲンシュタインの著作が二番手もしくは三番手の20世紀半ばに支配的であった言語への哲学的関心を演じたのかもしれないという事実にもかかわらず、ギルバート・ライル他日常言語学派に含まれる人物のうちだれもヴィトゲンシュタイン派ではないと確信していた。さらに重要なこととして、グレイリングは「彼らのうち大部分は概してヴィトゲンシュタイン後期の思想の影響を受けておらず、後期ヴィトゲンシュタインに対して活発な敵対活動を行っているものもいる」と断言している。
 
学派の名称はこの学派のアプローチと、[[分析哲学]]において支配的で、今日「[[:en:ideal language philosophy|理想言語学派]]」(ideal language philosophy、別訳は「人工言語学派」)と呼ばれているような、哲学的問題を解決する上での言語の役割に対する以前の観点との対比に由来する。日常言語学派は1930~1970年代には大きな哲学的潮流を形成したし、今日でも哲学の中で重要な勢力である。
 
== 歴史 ==