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== 神話 ==
===女神との結婚===
ティート―ノーノスは美男子で、エーオースから熱烈に愛されたことで有名<ref name=Hy_270>ヒュギーヌス、270話。</ref>。神話によるとエーオースは彼をさらって[[エチオピア]]に連れて行き、夫とした<ref name=Ap_3_12_4 />。[[ホメーロス]]は、エーオースがティート―ノーノスと眠るベッドから、毎朝、夜明けをもたらすために起き上がると詠っている<ref>『イーリアス』11巻1行。</ref><ref>『オデュッセイア』5巻1行-2行。</ref>{{Refnest|group="注釈"|朝の訪れを表す定型句。オウィディウスも同様の詩句を残している<ref>『祭暦』1巻461行)。</ref>。}}。このことからティートーノースはしばしばエーオースの夫と呼ばれ<ref name=Hy_270 />、エーオースもまたティート―ノーノスの妻と呼ばれた<ref>オウィディウス『祭暦』3巻403行。</ref>。
[[シケリアのディオドロス]]は、ティートーノースはエチオピアに遠征し、エーオースにメムノーンを生ませたと述べている<ref>シケリアのディオドロス、4巻75・4。</ref>。
===悲劇的結末===
『[[ホメーロス風讃歌]]』によると、エーオースは[[ゼウス]]に願い、ティートーノスを'''不死'''にしてもらった。ところが'''不老'''にしてもらうのを忘れたため、若々しい間は女神からの愛を享受していたが、老いが深まるとともにエーオースの足は遠のいて行った。それでも館の中で神々の飲食物で世話をしていたが、身体を動かすことが出来なくなったとき、ティート―ノーノスを奥深い部屋に移して扉を閉ざし、2度と近づかなかった。しかしティートーノースは今も生きていて、その声は扉の向こうから聞こえてくるという<ref>『ホメーロス風讃歌』第5歌「アプロディーテー讃歌」220行-238行。</ref>。別の話によると老いさらばえたティートーノースは最後には声だけの存在となり、エーオースによって[[セミ]]の姿に変えたとされる<ref>『イーリアス』11巻1行への古註(カール・ケレーニイ『ギリシアの神話 英雄の時代』邦訳、p.248)。</ref>。
なお、子供のうちエーマティオーンは[[ヘーラクレース]]に殺された<ref>アポロドーロス、2巻5・11。</ref>。またメムノーンは[[トロイア戦争]]で[[エチオピア]]勢を率いて戦った英雄である<ref>アポロドーロス、摘要(E)5・3。</ref><ref>シケリアのディオドロス、2巻22・1-22・5。</ref>。
{{メムノーンの系図}}
== その他のティート―ノーノス ==
* [[ケパロス]]([[ヘルセー]]と[[ヘルメース]]の子)とエーオースの子で、[[パエトーン]]の父。彼は[[キプロス]]王[[キニュラース]]の祖とされる<ref>アポロドーロス、3巻14・3。</ref>。
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