「アドベンチャーゲーム」の版間の差分

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=== コマンド選択方式の登場とRPGへの融合 ===
アメリカでは、大作『タイムゾーン』に見られるように、コマンド入力方式のゲームは成熟を迎えた。コマンド入力方式の次に開発されたものは、『{{仮リンク|King's Quest|en|King's Quest}}』を始めとする、二次元画面内でキャラクタを移動させつつゲームを進行させる方式であった。この方式は、アメリカでは複数のソフト作品が開発され、『[[ミシシッピー殺人事件]]』など一部が日本にも紹介されたが、日本では『[[ハイドライドシリーズ]]』に代表される[[アクションロールプレイングゲーム|アクションRPG]]が独自の発展を遂げており、キャラクター移動方式はこれに準じた形で発展していった。なお、『King's Quest』のように三人称視点でキャラクターの移動先を間接的に指示して操作するタイプの国産アドベンチャーゲームは、『[[東京トワイライトバスターズ]]』『[[クロックタワー]]』シリーズなど、少数ながら制作されている。
 
日本ではコマンド入力方式の限界が、キャラクター移動方式とは異なるアプローチからも打ち破られた。それは、コマンドを単語として入力する代わりに、事前に用意されたコマンドを画面に提示してユーザーに選択させるもので、'''コマンド選択方式'''と呼ばれる。これを最初に採用したソフトは『[[北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ]]』である。コマンド選択方式は広く受け入れられ、コマンド入力方式を瞬く間に駆逐していった。また、コマンド選択方式では、キーボードを持たない[[コンシューマーゲーム|コンシューマー]]機への移植も容易となる。『ポートピア連続殺人事件』はコマンド選択方式へと作り直され、[[ファミリーコンピュータ]]にも移植された([[1985年]])。これは初の家庭用ゲーム機用アドベンチャーゲームである。
 
これを最初に採用した作品は『[[北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ]]』(1984年12月発売)である、とよく言われており、広く知られている大ヒット作としては同作を最初としてよいと思われる。しかし、同年の少なくとも11月以前に発売された作品で『ミコとアケミのジャングルアドベンチャー』([[システムソフト]])が、「表示されているコマンドから選択してカーソルキーで移動しスペースキーで入力する、という、コマンド入力方式」乃ちコマンド選択方式を採用している。製作期間や当時の情報流通事情等から、独立して発想されたものであることを疑う理由は無いが、発売がオホーツクより先行している作品があることは確かである。最初に採用した作品はどれか、ということを確定することは(小規模なソフトハウスの存在などのことも考慮に含めれば)不可能と思われる。
 
コマンド選択方式は広く受け入れられ、コマンド入力方式を瞬く間に駆逐していった。また、コマンド選択方式では、キーボードを持たない[[コンシューマーゲーム|コンシューマー]]機への移植も容易となる。『ポートピア連続殺人事件』はコマンド選択方式へと作り直され、[[ファミリーコンピュータ]]にも移植された([[1985年]])。これは初の家庭用ゲーム機用アドベンチャーゲームである。
 
しかし、コマンド選択方式はその性質上、ごく限られたコマンド選択の組み合わせしかユーザーに提示できなかった。そのため、どんなに凝った[[脚本|シナリオ]]を作製しても、ごく短時間でユーザーが攻略を終えてしまう別の問題を抱え込むこととなった。すなわち、言葉探しによる時間稼ぎが通用しなくなったのである。