「御神酒徳利」の版間の差分

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== あらすじ ==
 
[[日本橋馬喰町|馬喰町]]に刈豆屋という[[旅籠]]があった。[[12月|師走]]十三日は年に一度の大掃除。ご先祖さまが[[徳川氏|徳川家]]よりいただいた家宝の御神酒徳利を盗られでもしたらたいへんだと、かよい番頭の善六がとりあえず[[甕|水瓶]]のなかに沈めておいた。ここまでは上出来だったが、なんと善六はそのことをすっかり忘れてしまった。さあ刈豆屋では「大事な御神酒徳利がなくなった」と大騒ぎ。家へ帰った善六は水瓶のなかへ入れておいたことを思い出したが、いまさら「自分が忘れておりました」とはいい出しにくい。そこで、女房の入れ知恵もあって、そろばん占いで徳利の行方を占うということにした。適当にそろばん玉をはじいて台所をウロウロ、とどのつまり水瓶のなかの御神酒徳利を見つけ出すという企みがまんまと図に当たり、主人をはじめ、みんな大喜びで祝宴がはじまった。
 
たまたまその日に泊まっていたのが、大阪の[[鴻池善右衛門]]の支配人。その支配人が善六に「是非大阪までいってほしい」と頼み込む。それというのも、「鴻池の娘が床について、どんな名医に診せても癒らない。そこでなんとか善六に占ってもらいたい」というのである。断わりたくても断われなくなった善六は、嫌々支配人と大阪に向かう。ところが神奈川宿の新羽屋という鴻池の定宿に泊まったところ、その宿の主人に密書入りの財布を盗んだ嫌疑が掛かり、取り込みの最中だった。鴻池の支配人や宿の[[お上|女将]]に泣きつかれた善六が、占いで下手人を見つけることになってしまう。もとより善六に占えるわけがなく、「ここは逃げ出すにかぎる」と夜逃げの支度をしていると宿の[[女中]]がしのんでくる。「病気の親に仕送りしたさに前借りを申し入れましたが断わられてしまい、悪いこととは知りながらつい財布に手を出してしまいました」と泣きながら白状する女中から財布の隠し場所を聞き出した善六は、「これぞ天の助け」と大喜び。さっそく宿の庭のお[[稲荷神|稲荷]]さんのせいにした善六が財布のありかを占い出すので、見ている一同はただただ驚くばかりであった。嫌疑の晴れた宿の主人からも礼金を貰い、こっそりと件の女中を呼んで「親孝行の為とはいえ、もう妙な了見を起こしちゃいけないよ」これで親に薬を買っておやりとお金を渡してやる。
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[[Category:落語の演目]]
[[Category:占いを題材とした作品]]
[[Category:宿泊施設を舞台とした作品]]
[[Category:東京都中央区を舞台とした作品]]