「小行列式」の版間の差分

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[[数学]]の[[線型代数学]]において[[行列]] {{mvar|A}} の'''小行列式'''(しょうぎょうれつしき{{lang-en-short|minor, minor determinant}})とは{{mvar|A}} から1列以上の行または列を取り除いて得られる小さい[[正方行列]]の[[行列式]]である.正方行列から行と列をただ1つずつ取り除いて得られる小行列式 ('''first minors'''; 第一小行列式) は行列'''余因子''' (cofactor) を計算するのに必要で,れは正方行列の行列式や[[逆行列]]の計算に有用である
 
正方行列から行と列をただ1つずつ取り除いて得られる小行列式('''first minors'''; 第一小行列式)は行列の'''余因子''' (cofactor) を計算するのに必要で、これは正方行列の行列式や[[逆行列]]の計算に有用である.
==定義と説明==
 
== 定義と説明 ==
=== {{math|(''i'', ''j'')}} 小行列式 ===
[[正方行列]] {{mvar|A}} の {{math|(''i'', ''j'')}} '''小行列式''' (minor, first minor<ref>Burnside, William Snow & Panton, Arthur William (1886) ''[http://books.google.com/books?id=BhgPAAAAIAAJ&pg=PA239&lpg=PA239&dq=first+minor+determinant&source=web&ots=BqWTlFMGIB&sig=aeCdnU1sARW9tshE_zhirJZ5dRU&hl=en Theory of Equations: with an Introduction to the Theory of Binary Algebraic Form]''.</ref>) とは、第 {{mvar|i}} 行と第 {{mvar|j}} 列を除いて得られる[[部分行列]]の[[行列式]]のことである。この数はしばしば {{mvar|M{{sub|i,j}}}} と書かれる。{{math|(''i'', ''j'')}} '''余因子''' (cofactor) とは、小行列式に {{math|(−1){{sup|''i''+''j''}}}} を掛けて得られる値のことである。
符号は <math>(-1)^{\sum\limits_{s=1}^k i_s - \sum\limits_{s=1}^k j_s}</math> であることが計算できる.符号は {{math|''I'', ''J''}} の元の和によっても決定される.
 
=== 他の応用 ===
[[実数]](あるいは任意の他の[[可換体|体]])を成分とし,(例えば、[[行列の階|階]]体、[[複素数]]が {{mvar|r}} 体)元を成分とする {{math|''m'' × ''n''}} 行列が与えられると,少に対して、{{math|0}} でくとも1つい小行列式最大次数は[[行列の階数]] {{mvar|r}} に等しい(つまり、{{math|0}} でない {{mathmvar|''r'' × ''r''}} 小行列式が少なくとも1つ存在しそれより大きいサイズ次数の小行列式はすべ{{math|0}} である)。
 
記号 {{math|['''A''']<{{sub>|''I'',''J''</sub>}}}} は上の通りとする.
* {{mathmath2|1=''I'' {{=}} ''J''}} のとき,{{math|['''A''']<{{sub>|''I'',''J''</sub>}}}} は'''主小行列式''' (principal minor) と呼ばれる.
* 主小行列式に対応する行列がもとの行列の左上の正方形の部分である(すなわち行と列が 1 から ''k'')とき,主小行列式は'''首座小行列式''' (leading principal minor (of order k), corner (principal) minor (of order k)) と呼ばれる<ref>Minor. Encyclopedia of Mathematics. http://www.encyclopediaofmath.org/index.php?title=Minor&oldid=30176</ref>.{{mathmvar|''n'' × ''n''}} 正方行列に対しては{{math|''n'' + 1}} 個の首座小行列式が存在する.
*行列の '''basic minor''' とは,行列式が 、{{math|0}} でないようなサイズ小行列式で次数が最大の正方部分行列行列式のことである<ref>Minor. Encyclopedia of Mathematics. http://www.encyclopediaofmath.org/index.php?title=Minor&oldid=30176</ref>.
*[[エルミート行列]]に対して,leading principal minor は[[正定値行列|正定値性]]の判定に使うことができ,主小行列式は半正定値性の判定に使うことができる.詳細は{{仮リンク|シルヴェスターの判定法|en|Sylvester's criterion}}を参照.
 
が成り立つ,ただし和は {{mvar|k}} 個の元を持つ {{math|{{mset|1, ..., ''n''}}}} の部分集合 {{mvar|K}} 全体を走る.この公式はコーシー・ビネの公式の直截的拡張である.
 
== 多重線型代数アプローチ ==
よりシステマティックには,小行列式の概念の代数学的な扱いは[[ウェッジ積]]を用いて[[多重線型代数]]において与えられる:行列の {{mvar|k}} 次小行列式は {{mvar|k}} 次[[外冪]]写像の成分である.
 
行列の列が一度に {{mvar|k}} 回一緒にウェッジされると,{{math|''k'' × ''k''}} 小行列式は得られる {{mvar|k}} 次元ベクトルの成分として現れる.例えば,行列
:<math>\begin{pmatrix}
1 & 4 \\
3 & \!\!-1 \\
2 & 1 \\
\end{pmatrix}</math>
の {{math|2 × 2}} 小行列式は {{math|&minus;13}}(最初の2行から),{{math|&minus;7}}(最初と最後の行から),{{math|5}}(最後の2行から)である.さてウェッジ積
A_{1n} & A_{2n} & \cdots & A_{nn}
\end{bmatrix} </math>
 
''adjunct'' は adjugate や [[随伴行列|adjoint]] ではないことに注意.現代の用語では,行列の "adjoint" は対応する[[随伴作用素]]を指すことが最も多い.
 
== 注釈 ==
{{reflistReflist|group="注釈"}}
== 参考文献 ==
{{Reflist}}
 
== 関連項目 ==
* [[部分行列]]
* [[行列の階数]]
 
== 注釈 ==
{{reflist|group="注釈"}}
== 参考文献 ==
{{reflist}}
 
== 外部リンク ==
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