「ヘーリアント」の版間の差分

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[[File:Heliand Excerpt.jpg|thumb|『ヘーリアント』の一部。]]
『'''ヘーリアント'''』([[古ザクセン語]]: ''Heliand'')は、825年ごろ[[9世紀]]半ばに古ザクセン語で書かれた[[叙事詩]]である。[[イエス・キリスト]]の生涯をゲルマンのサガの形式である頭韻詩で記述したもので、題名のHeliandは古ザクセン語で「[[救世主]]」を意味している(現代の[[ドイツ語]]・[[オランダ語]]でも同様である)。これは古ザクセン語で書かれた著作では最長のものであり、[[原本]]は約6,000行あったと見られている。内容の重複した断片が4つ発見されていて、それらで原本のほとんどをカバーできる。序文には"Ludouicus piissimus augustus"([[ルートヴィヒ1世 (フランク王)|敬虔王ルートヴィヒ]]あるいはその息子のルートヴィヒ・ドイツ王)の命によって書かれたという記述があることから<ref>石川光庸 訳・著『古ザクセン語 ヘーリアント(救世主)』大学書林 2002 (ISBN 4-475-00921-9)、1頁では、どの王かについては「まだ結論は出ていない」とするが、''Lexikon des Mittelalters''. Bd. IV. München/Zürich: Artemis 1989 (ISBN 3-7608-8904-2), Sp. 2120ではルートヴィヒ・ドイツ王説。 </ref>、成立した年は前者の在位していた[[810814年]]-[[840年]]、あるいは後者の在位した[[843年]]-[[876年]]の間であるとされている。[[1562年]]に[[マティアス・フラキウス]]が序文を出版した。[[1587年]]にはユニウスが断片の模写を行ったが、その出版は[[1705年]]のジョージ・ヒックス([[:en: Goerge Hickes]])の手を待つことになった。
 
==例文==
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== 参考文献 ==
*石川光庸 訳・著『古ザクセン語 ヘーリアント(救世主)』大学書林 2002 (ISBN 4-475-00921-9)(本文約 6000 行のうちの冒頭部分 537 行をとりあげ、Otto Behaghel 編集の原文に註解と邦訳を施し、古ザクセン語(古低独語)簡約文法・参考文献表・語彙集を付す)
 
== 脚注 ==
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==外部リンク==