「SOMPO美術館」の版間の差分

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出典、加筆。
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{{博物館
|名称 = SOMPO美術館<br />Sompo Museum of Art
|画像 = {{画像募集中|cat=東京都新宿区}}
|画像 = [[File:Sompo Japan Head Office Building 2009 02.jpg|300px]]
|正式名称 =
|愛称 =
|前身 =東郷青児美術館→安田火災東郷青児美術館→損保ジャパン東郷青児美術館→東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
|前身 =
|専門分野 = [[美術館]]
|収蔵作品数 = 約630点(2016年時点)
|事業主体 =[[損保ジャパン]]
|来館者数 =
|館長 = 中島隆太
|学芸員 =
|研究職員 =
|年運営費 =
|建物設計 = [[大成建設]]一級建築事務所{{Sfn|新建築|2020|p=186}}
|延床面積 = 3955.65㎡{{Sfn|新建築|2020|p=186}}
|管理運営 = [[財団法人#公益財団法人|公益財団法人]]SOMPO美術財団
|開館 = [[1976年]]
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|URL = [https://www.sompo-museum.org/ SOMPO美術館]
}}
|画像 = [[File:Sompo Japan Head Office Building 2009 02.jpg|300pxthumb|200px|旧館のあった損保ジャパン本社ビル]]
'''SOMPO美術館'''(そんぽびじゅつかん)は、[[東京都]][[新宿区]]にある[[東郷青児]]の美術作品コレクションを中心とする[[美術館]]。[[財団法人#公益財団法人|公益財団法人]]SOMPO美術財団が運営している。
 
== 概要 ==
[[1976年]]6月、[[安田火災]](現:損保ジャパン)が[[財団法人]]安田火災美術財団を設立し、前身会社時代からその作品を[[パンフレット]]や[[カレンダー]]に用いていた縁から東郷青児が自作200点やコレクションを提供し、翌月、開業した安田火災海上本社ビル(現:[[損保ジャパン本社ビル]])の42階に東郷青児美術館として開館し<ref>『ビル紳士録』p.146 - 147</ref>、[[2020年]]7月、本社敷地内に別棟を新築して移転オープンした(下記参照)<ref name="yomiuri" />。
東郷青児を初めとする現代日本人洋画家のコレクションが中心であるが、企画展では[[ポップアート]]を取り上げるなどの幅の広さがある。また、運営主体の財団法人が美術家育成の目的を持つことから、若手画家の展覧会や表彰企画が盛んである。
 
東郷を初めとする現代日本人洋画家コレクションが中心であるが、企画展では[[ポップアート]]を取り上げるどの幅の広さがある。また、運営主体の[[公益財団法人]]が美術家育成の目的を持つことら、若手画家の展覧会や表彰企画が盛んある。しかし[[2002年]]に第25回安田火災東郷青児美術館大賞を付与した[[和田義彦]]について、その受賞作品についてが[[盗作]]の疑いがあるとして受賞を取り消すこととなったしている
 
[[1987年]]から展示されている当館所蔵作品で最もな作品であろう[[フィンセント・ファン・ゴッホ|ゴッホ]]の「[[ひまわり (絵画)|ひまわり]]」については、その購入額(5853億円)によってまずで[[落札]]したことから注目を集めた<ref name="yomiuri">「SAMPO美術館 移転オープン ひた、購入わりより身近に」『読売新聞』2020年7月30日</ref>。落札当初から欧米の美術界を中心に「[[贋作]]ではないか」という説が広がったが、これは[[ゴッホ美術館]]の[[学芸員]]によって否定されている。[[2003年]]には、ゴッホが意図していたという2つの「ひまわり」と「[[ルーラン夫人ゆりかごを揺らす女]]」を並べるという企画展が催されシカゴ美術館が所蔵する『ルーラン夫人」を[[シカ』とッホ美術館]]よが所蔵する『ひまわ』の貸し出しを受けもう一つ当館所蔵の「ひまわり」をゴッホ美術館より借りだし実現していると組み合わせた展示が行われた
 
== 沿革 ==
[[画像:Van Gogh Vase with Fifteen Sunflowers.jpg|thumb|160px|ファン・ゴッホ『ひまわり』]]
* [[安田火災]]が[[財団法人]]安田火災美術財団を設立し、東郷青児から自作約200点と東郷が収集した、国内外の作品約250点の寄贈を受け、1976年7月に安田火災海上本社ビル(現・[[損保ジャパン本社ビル]])42階に「'''東郷青児美術館'''」として開設。
* 1987年3月、安田火災がゴッホの「ひまわり」を3,992万1,750[[アメリカ合衆国ドル|ドル]](当時の[[為替レート]]で約58億円)で購入し、同年10月から展示を開始。
* 1987年4月、「'''安田火災東郷青児美術館'''」に名称変更。
* 2002年7月1日、[[損害保険ジャパン]]発足に伴い、運営法人名を「財団法人損保ジャパン美術財団」、美術館名を「'''損保ジャパン東郷青児美術館'''」に変更。
* 2010年4月1日、公益財団法人への移行に伴い、運営法人名を「公益財団法人損保ジャパン美術財団」に変更。
* 2014年9月1日、[[損害保険ジャパン日本興亜]]発足に伴い、運営法人名を「公益財団法人損保ジャパン日本興亜美術財団」、美術館名を「'''東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館'''」に変更<ref>{{Cite press release |title=名称変更のお知らせ |url=http://www.sompo-japan.co.jp/~/media/SJcms/museum/pdf/2013/20130906.pdf |format=PDF |publisher=公益財団法人 損保ジャパン美術財団 |date=2013-09-06 |accessdate=2014-06-20}}</ref>。
*2020年4月1日、美術館名を「'''SOMPO美術館'''」に名称変更。また、美術館名称変更に伴い、運営法人名を「公益財団法人SOMPO美術財団」に変更。
*2020年7月10日、損保ジャパン本社ビル隣接地に建設された新美術館へ移転開館<ref name="Sompo Museum Open">{{Cite press release |title=「開館記念展」開幕と会期変更のお知らせ |publisher=SOMPO美術館 |date=2020-07-01 |url=https://www.sompo-museum.org/wp-content/uploads/2020/07/pr_20200701-01.pdf |format=PDF |accessdate=2020-07-01}}</ref>。
 
== 美術館の移転 ==
1976年から美術館があった損保ジャパン本社ビル内の施設(延床面積約1900平方メートル)ではすべての所蔵作品の常設展示が困難あり、ビル内にあることからで搬入エレベーターを大きくできないなど、設備上の問題もあった<ref name="yomiuri" />。このため[[2017年]]2月、同ビル敷地内に新たに地上6階・地下1階の美術館施設(延床面積約4000平方メートル)を建設することを発表した。この移転準備のため、[[2019年]]9月30日から翌年2月14日まで長期休館することになり<ref>[https://www.sjnk-museum.org/shinkan 「新美術館は1 - 2階がカフェやミュージアムショップ、エンについて](美術館公式サイランスホールで)</ref>3 - 5階が展示スペース、6階が事務所および応接室という構成となっている。2017201987に着工し30日2020年春の開業を目指すと、開業に際してい美術館「SOMPO美術館」に名称を変更すると発表ていた<ref name="Sompo Museum of Art">{{Cite press release |title=新美術館の建設について |publisher=[[SOMPOホールディングス]]web |date=20172019-0307-30 |format=PDF |url=https://www.somposjnk-hdmuseum.com/~/media/hd/filesorg/news/2017info/20170330_16055.pdfhtml |accessdatetitle=2018-08-26}}</ref><ref>{{Cite2020年5月28日、「東郷青児記念 news |title=損保ジャパン日本興亜美術館」は「SOMPO美術館新設へ…20年開業目指」に生まれ変わりま |newspaperpublisher=[[読売新聞]]東郷青児記念 |date=2017-02-18 |url=https://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000299/20170218-OYT1T50076.html |accessdate=2018-08-26}}</ref><ref>{{Cite news |title=損保ジャパン日本興亜美術館建設(東京都新宿区)/設計は大成建設、17年4月着工 |newspaper=[[日刊建設工業新聞]] |date=2016-12-15 |url=https://www.decn.co.jp/?p=79983 |accessdate=20182020-0802-2629}}</ref>。
 
2018年10月に、新美術館は2020年に移転開館予定で、移転準備のため2019年9月30日から2020年2月14日まで長期休館することが発表され<ref>[https://www.sjnk-museum.org/shinkan 「新美術館について](美術館公式サイト)</ref>、2019年7月30日、美術館の名称を「SOMPO美術館」に変更することが発表された<ref name="Sompo Museum of Art">{{Cite web |date=2019-07-30 |url=https://www.sjnk-museum.org/news/info/6055.html |title=2020年5月28日、「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」は、「SOMPO美術館」に生まれ変わります。 |publisher=東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 |accessdate=2020-02-29}}</ref>。
 
2020年2月15日から移転前最後の展覧会となる「FACE展 2020」(損保ジャパン日本興亜美術賞展)が開催された。同年3月15日まで開催される予定であったが、[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|COVID-19]]の感染予防・拡散防止のため同年3月3日から臨時休館となり3月2日は休館日であることから、展覧会終了日は3月1日となり<ref>{{Cite web |date=2020-02-28 |url=https://www.sjnk-museum.org/news/info/6262.html |title=臨時休館のお知らせ(Notice of temporary closure of the museum) |publisher=東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 |accessdate=2020-02-29}}</ref>、休館中の2020年4月1日付で名称変更した<ref>{{Cite web |date=2019-09-03 |url=https://www.sjnk-museum.org/news/info/6083.html |title=2020年度の展覧会予定を更新しました。 |publisher=東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 |accessdate=2020-02-29}}</ref>。
 
新美術館は[[2020年]]5月28日開館予定であったが<ref name="Sompo Museum of Art"/>、[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス感染症(COVID-19)]]拡大の状況及び、政府・自治体からの要請を踏まえて、緊急事態宣言期間(東京都は4月7日から5月25日まで)中の同年5月11日に開館延期を発表<ref>{{Cite press release |title=「SOMPO美術館」の開館延期について|publisher=損害保険ジャパン株式会社 |date=2020-05-11 |format=PDF |url=https://www.sompo-japan.co.jp/~/media/SJNK/files/news/2020/20200511_1.pdf |accessdate=2020-05-11}}</ref>、緊急事態宣言解除後の同年7月10日にようやく開館した<ref name="Sompo Museum Open"/>。
建物は1 - 2階がカフェやミュージアムショップ、エントランスホールで、3 - 5階が展示スペース、6階が事務所および応接室という構成となり、設計は[[大成建設]]一級建築事務所、施工は大成・[[清水建設|清水]]・[[鴻池組|鴻池]]が担った{{Sfn|新建築|2020|p=186}}<ref>{{Cite press release |title=新美術館の建設について |publisher=[[SOMPOホールディングス]] |date=2017-03-30 |format=PDF |url=https://www.sompo-hd.com/~/media/hd/files/news/2017/20170330_1.pdf |accessdate=2018-08-26}}</ref><ref>{{Cite news |title=損保ジャパン、美術館新設へ…20年開業目指す |newspaper=[[読売新聞]] |date=2017-02-18 |url=https://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000299/20170218-OYT1T50076.html |accessdate=2018-08-26}}</ref><ref>{{Cite news |title=損保ジャパン日本興亜/美術館建設(東京都新宿区)/設計は大成建設、17年4月着工 |newspaper=[[日刊建設工業新聞]] |date=2016-12-15 |url=https://www.decn.co.jp/?p=79983 |accessdate=2018-08-26}}</ref>。設計にあたっては、建物をひとつのアートと捉え、新宿の文化・芸術の[[ランドマーク]]となるような建築を目指し、収蔵品の中核をなす優美な女性像が人気を博した東郷の作品もヒントになり、外観や内装とも柔らかな曲線を描くデザインが採用された<ref>「(建モノがたり) SOMPO美術館 東京都新宿区」『朝日新聞』夕刊 2020年9月1日</ref>。また正面玄関前には「ひまわり」を複製した陶板も設置された<ref name="yomiuri" />。
 
== 沿革 ==
[[画像:Van Gogh Vase with Fifteen Sunflowers.jpg|thumb|160px|ファン・ゴッホ『ひまわり』]]
* [[1976年]]
**6月 - 安田火災(現:損保ジャパン)が[[財団法人]]安田火災美術財団を設立<ref name="r">{{Cite web |title=REPORT 2019|url=https://www.sompo-museum.org/wp-content/uploads/2020/03/pdf_aboutus_report_no47.pdf|format=PDF |publisher=東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 |date=2020-03 |accessdate=2021-01-01}}</ref>。
**7月 - [[安田火災]]が[[財団法人]]安田火災美術財団を設立し、東郷青児から自作約200点と東郷が収集した国内外の作品約250点の寄贈を受け下に1976年7月に安田火災海上本社ビル(現・[[損保ジャパン本社ビル]])42階に「'''東郷青児美術館'''」として開設<ref name="r" />
* [[1978年]] - 東郷の死去により遺族から美術品345点を受領する<ref name="r" />。
* [[1987年]]
* 1987年*3月 - 安田火災がゴッホの「ひまわり」を3,992万1,750[[アメリカ合衆国ドル|ドル]](当時の[[為替レート]]で約5853億円)で購入落札し、同年10月から展示を開始。
* 1987年*4月 - 「'''安田火災東郷青児美術館'''」に名称変更。
* [[2002年]]7月1日 - [[損害保険ジャパン]]発足に伴い、運営法人名を「財団法人損保ジャパン美術財団」、美術館名を「'''損保ジャパン東郷青児美術館'''」に変更。
* [[2010年]]4月1日 - 公益財団法人への移行に伴い、運営法人名を「公益財団法人損保ジャパン美術財団」に変更。
* [[2014年]]9月1日 - [[損害保険ジャパン日本興亜]]発足に伴い、運営法人名を「公益財団法人損保ジャパン日本興亜美術財団」、美術館名を「'''東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館'''」に変更<ref>{{Cite press release |title=名称変更のお知らせ |url=http://www.sompo-japan.co.jp/~/media/SJcms/museum/pdf/2013/20130906.pdf |format=PDF |publisher=公益財団法人 損保ジャパン美術財団 |date=2013-09-06 |accessdate=2014-06-20}}</ref>。
* [[2017年]] - 東郷および長女[[東郷たまみ|たまみ]]の[[著作権]]を取得<ref name="r" />。
* [[2020年]]
*2020年*4月1日 - 美術館名を「'''SOMPO美術館'''」に名称変更。また、美術館名称変更に伴い、運営法人名を「公益財団法人SOMPO美術財団」に変更。
*2020年*7月10日 - 損保ジャパン本社ビル隣接地に建設された新美術館へ移転開館<ref name="Sompo Museum Open">{{Cite press release |title=「開館記念展」開幕と会期変更のお知らせ |publisher=SOMPO美術館 |date=2020-07-01 |url=https://www.sompo-museum.org/wp-content/uploads/2020/07/pr_20200701-01.pdf |format=PDF |accessdate=2020-07-01}}</ref>。
== 主な収蔵作品 ==
* [[東郷青児]] 『望郷』(1959年)
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== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
* 森喜則、今吉賢一『ビル紳士録』[[毎日新聞社]]、1992年。ISBN 4-62030885-4
* 公益財団法人損保ジャパン日本興亜美術財団編集 『コレクション100選』 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、2016年4月
* {{Cite book|和書|author=|title=新建築|publisher=[[新建築社]]|year=2020|month=9|isbn=|ref=harv}}
 
== 関連項目 ==
* [[東郷青児]]
* [[損保ジャパン美術財団選抜奨励賞]]