「フィラデルフィア管弦楽団」の版間の差分

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同様に世界トップクラスに君臨するドイツやフランスのオーケストラの大部分は国や州の予算で厚く保護されていることもあり(英国は基本的に自主運営。フランスにも私設団体は少なくない)、本楽団の破産のニュースは世界中に報道され、音楽ファンのみならず各界に衝撃を与えた<ref>フィラデルフィア管弦楽団理事長から支援者への手紙(英語)[http://www.artsjournal.com/slippeddisc/Patron%20E-mail%20Letter.PDF]</ref><ref>米名門オーケストラが破産申請へ[http://blog.livedoor.jp/nigaii/archives/51728583.html]</ref>。
 
一方、この発表に先立ち、本楽団の理事会内部でも更生手続きの適用を申請することについて、意見が大きく分かれていた。まだ財源があることと名声に傷が付くことを理由とする現状維持派と、いまこそ一気に改善すべきだとする改革派との意見の隔たりは大きかった。改革派は、ゲスト客演指揮者の[[ヤニック・ネゼ=セガン]]の演奏が好評を得ていたことに本楽団復活の兆しを見出し、セガンが2012年秋から正式に音楽監督に就任する前に、財政問題を解決しておきたい、という思いもあった。結局、両派の意見は最後まで折り合いがつかないまま投票日を迎え、改革派の理事メンバーらは涙を浮かべながら更生手続き適用賛成票に投じたとの逸話が残っている<ref>更生手続き適用の申請(英語)[http://artsbeat.blogs.nytimes.com/2011/04/16/board-of-philadelphia-orchestra-votes-to-file-for-bankruptcy/]</ref>。
 
更生手続きの適用により、全ての債権回収が一旦停止され、演奏活動を継続しながら過去の負の遺産を断ち切ることが可能となり、2012年4月までという比較的短期間で再建プロセスが完了されることとなった<ref>更生手続き情報開示(公式公開)(英語)[http://www.gcginc.com/cases/poa/]</ref>。このプロセスで、本楽団の管理職への大胆なリストラと、高価なホールやその他維持費契約等の白紙化が行われ、また各方面での組合員への破格な報酬を支払う義務から解放されることとなった。奏者の収入の減少にもつながることとなったが、奏者側も全員一致で給料・福利のカットに合意した<ref>フィラデルフィア管弦楽団奏者、給料・福利のカットに合意(英語)[http://articles.philly.com/2011-10-14/news/30279549_1_philadelphia-orchestra-musicians-john-koen]</ref>。