「夜尿症」の版間の差分

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'''夜尿症'''(やにょうしょう)とは、概ね5、6歳を過ぎても継続的に夜尿(睡眠中に無意識に[[排尿]]してしまう行為)が認められる状況を指す<ref>[http://www.onesyo.net/doctor/ 帆足英一ホームページ]</ref><ref>[http://uro.jp/okayama/shinryo/yanyo.html 岡山大学医歯薬学総合研究科屎尿器病態学分野]</ref>。'''夜間遺尿'''(やかんいにょう)・'''遺尿症''' (いにょうしょう)とも呼ばれる。5、6歳に達していない場合や、継続的でない場合は、'''[[寝小便]]'''(ねしょうべん)、いわゆる'''おねしょ'''と呼ぶことが多い。
 
夜尿症は、身体の発達及び[[ホルモン]]分泌が密接に関わる。そのため、加齢とともに自然に[[治癒]]するケースが多い<ref name="20080504sankei">「夜尿症 しつけではなく発達障害 適切な治療で解決」『産経新聞』2008年5月4日付配信</ref><ref name="akashisyunji">「[http://www.s-akashi.jp/faq/view.php?cc=A&p=0 おねしょ相談室]」赤司俊二</ref>。その他、遺伝との関連も指摘されている。[[アメリカ合衆国|米国]]や[[ヨーロッパ|欧州]]では、病気の研究や、[[診療所|クリニック]]での治療が行われている<ref name="akashisyunji" />。
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# 睡眠覚醒障害
これらのいずれか、もしくは複数の要因が重なり合うことで、夜尿症を引き起こしている。睡眠中の尿を十分膀胱に溜めることができるようになる、または尿意でトイレに起きることができるようになれば、夜尿症は改善することになる。
: 治療抵抗性の夜間遺尿では先天性腎尿路疾患(腎奇形、[[膀胱尿管逆流症]]、尿道狭窄、膀胱憩室など)、[[神経因性膀胱]](潜在性二分脊椎)や[[尿崩症]](腎性、中枢性)・[[糖尿病]]などの内分泌疾患が鑑別疾患としてあげられる。
 
状況について、何歳でどのくらいの人が夜尿症かは諸説ある。一例を挙げると、5、6歳児では約20%で夜尿症がみられるが、加齢とともに解消が進み、[[小学校]][[低学年]]では約10%、[[小学校]][[高学年]]では約5%になる<ref>「[http://www.hosp.go.jp/~sagami/pdf/e-mail/e-mail41.pdf 夜尿症(おねしょ)]『相模原病院からの耳よりいいメール』平成19年12月1日号</ref>。[[男女]]別では、[[児童]]・[[学童]]では[[男子]]の方が多い。ただし男子は[[思春期]]の到来に伴って[[陰茎]]が成長し尿路が長くなることや、[[夜間陰茎勃起現象|朝立ち]]による[[勃起]]で尿路が狭窄するようになることから、[[精通]]を迎える小学校高学年から[[中学校|中学生]]くらい([[タナー段階]]における男性器の成長でII度からIII度に移行する頃)には治るケースも多く、[[成人]]では男女逆転して[[女性]]の方に夜尿が多いとされる。[[遺伝]]する傾向も指摘されている[http://www.askdoctors.jp/public/searchMessage.do?q=%CC%EB%C7%A2%BE%C9]。
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# '''抗利尿ホルモン薬(内服薬/点鼻薬)'''尿を濃縮してその量を減らす。
# '''抗コリン薬(内服薬/テープ薬)'''膀胱の緊張を取ることにより、収縮がおさえられ、尿を溜めやすくするはたらきがある。
# '''[[三環系抗うつ薬]]'''
# '''夜尿アラーム'''([[:en:Bedwetting alarm]])による行動療法を行う。従来は有線タイプの夜尿アラームが主に使われていたが、後に'''無線タイプ'''のものが主流になりつつある。 日本では薬でコントロールされることが多いが、中止すると再発しやすく、夜尿症が本当に薬で治せるのかどうかは議論のわかれるところである。