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{{Otheruses|気象現象|その他}}
{{出典の明記|date=2019-01-18}}
[[画像:White-out hg.jpg|thumb|right|300px|ホワイトアウトとなった雪原、2007年3月15日、南極[[ウェッデル海]]のEkström棚氷にて]]
'''ホワイトアウト'''({{Lang-en|whiteout}})は、雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。
 
== 概要 ==
ホワイトアウトには、極地付近に多く見られる地表一面の雪面と全天の層雲の条件下で発生する場合と吹雪時に発生する場合がある<ref name="takeuchi">{{Cite web |author=竹内政夫|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcsir/2016/0/2016_152/_pdf |title=ホワイトアウトにおける光の散乱効果 |work=雪氷研究大会(2016・名古屋) |accessdate=2021-01-19}}</ref>。
ホワイトアウトの状態に陥ると、[[錯覚]]を起こしてしまい、[[雪原]]と雲が一続きに見える。[[太陽]]がどこにあるのか判別できなくなり、天地の識別が困難になる。また、[[太陽光]]が遮られることにより、足元の[[砂紋|風紋]]も見えなくなる、[[雪庇]]を踏み抜く、[[遭難]]する、[[クレバス]]や[[谷]]へ転落するなどの危険もある。[[航空機]]の[[操縦]]中であれば[[航空事故|墜落]]の原因ともなり得る。
 
地表一面の雪面と全天の層雲の条件下で発生する場合は、雪面の明るさがほぼ等しく(地表の凹凸が分かりにくく)、地表と空の明るさもほぼ等しく(地平線も分かりにくく)、その空間が白色に満ちて明るく輝いているという三条件が揃ったときに発生する<ref name="takeuchi" />。この場合は必ずしも空中に雪粒子があるとは限らず、主に雪面の雪粒子と雲粒子による光の散乱が要因になっている<ref name="takeuchi" />。
ホワイトアウトには、大きく分けて以下の3つがある。
 
吹雪で発生する場合は、空中の雪粒子による光の反射や散乱によって生ずる<ref name="takeuchi" />。吹雪によるホワイトアウトは、視対象(前方の車や歩行者など)への最短距離よりも視程が悪いときに、あるはずの視対象の全てが見えなくなって生じる<ref name="takeuchi" />。
# [[極地]]や冬の雪山などで、[[吹雪]]や地吹雪によって[[雪]]が舞い上がって起こるもの。
# 風が弱い状態で非常に大量の雪が降っているとき、降っている雪自体が視界を遮り、太陽光のさす角度によって全方向の雪が白色を反射して起こるもの。
# 雪がまったく降っておらず、近くの視界は明瞭な状態で、雪表面や[[雲]]の[[拡散反射|乱反射]]などが原因で視界が極端に悪くなって起こるもの。
 
== 出典 ==
雪が積もっても降ってもいない場合でも、[[霧]]で視界が極端に悪くなった状態に、「ホワイトアウト」という表現を用いることもある。
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== 関連項目 ==