「THE CIRCLE (B'zのアルバム)」の版間の差分

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長期に渡るソロ活動を終えて発表されたオリジナル・アルバム。
 
アルバム・タイトルの『'''CIRCLE'''』は「[[輪廻]]」という意味合いをもたせている。これは、[[松本孝弘]]と[[稲葉浩志]]の長いソロ活動の後に再集結し、作業を進める中で「バンドは破滅を繰り返しながらも再生していく」と輪廻を感じたことに由来している<ref name="mfm" />。元々は本作の表題曲「THE CIRCLE」のタイトルとして決定していたが、アルバムタイトルにも良さそうということで採用とされた{{Sfn|佐伯明|2008|p=266}}
 
ジャケット写真は[[石垣島]]で撮影された。当初「夏の爽やかな一枚」を撮ることを予定していたが、台風が直撃したことにより、曇りの中での撮影となった<ref>{{Cite book |和書 |title=music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories II |publisher=[[エムアールエム]] |year=2013 |page=130 }}</ref>。なお、このジャケット写真は、[[アップル (企業)|アップル]]の製品である初代[[iPod nano]]の公式ホームページやカタログなどの液晶画面に使われていた。
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# '''THE CIRCLE''' (1:57)
#: 仮タイトルは、「surya」([[ヒンディー語]]で「太陽」を意味する)
#: 本曲における「CIRCLE」は、アルバムタイトルとは異なり「[[太陽]]」という意味{{Sfn|佐伯明|2008|p=266}}
#: 演奏時間が2分に満たない1コーラスのみの楽曲で、アルバムの[[イントロダクション]]となる曲である。
#: [[民族音楽|エスニック]]調のアレンジがなされている。これは松本が[[プーケット]]に旅行に行った際に[[ガムラン]]風の音楽を聴いたことが影響している<ref name="be with65">{{Cite journal|和書|journal=be with!|volume=65|publisher=[[B'z Party]]|date=2005-03}}</ref>。
#: [[パーカッション]]や[[効果音|SE]]は、[[打ち込み]]ではなく全てドラムスの[[シェーン・ガラース]]によって演奏された生音{{Sfn|佐伯明|2008|p=272}}
#: 松本曰く、「L.A.のスタジオの横のキッチンで[[アコースティック・ギター|アコギ]]を弾いてて、日に日に出来ていったという感じ」{{Sfn|佐伯明|2008|p=272}}
#: [[ミュージック・ビデオ|PV]]が制作されており、内容は稲葉が崖の上で歌い、松本が古びた灯台の窓辺で[[アコースティック・ギター]]を弾くというもの。
#:アルバムツアーではバンドメンバーの入場[[効果音|SE]]として長めに編集された[[器楽曲|インストゥルメンタル]]が使用されたが、演奏披露はされていない。
# '''X''' (3:55)
#: この曲での「X」は[[未知数]]を意味し、歌詞はアルバムのテーマでもある「破滅と再生」について書いたという{{Sfn|佐伯明|2008|p=272}}
#: 日本で[[サビ]]だけを作り、それをロサンゼルスのスタジオでの[[ジャム (音楽)|ジャム・セッション]]で完成させていった{{Sfn|佐伯明|2008|p=272}}
#: 前曲「THE CIRCLE」のトラックの最後にこの曲のイントロが重ねられている<ref group="注">[[iTunes]]での配信の際には修正されている。</ref>が、元々「THE CIRCLE」と続けて配置するつもりはなく、[[レコーディング]]も別々だった。しかし並べてみたところしっくりと来たのでこの並びになったという<ref name="be with65" />。
#: アルバムツアーではドーム公演のみ披露された。
# '''パルス''' (2:45)
#: 稲葉によると、「パルス」というテーマが最初にあり、そのテーマが[[新潟中越地震]]で崩落した岩石の中から救出された男の子の話と結びついたという{{Sfn|佐伯明|2008|p=272}}。
#: 発売後、[[日本放送協会|NHK]]ドラマ『[[生き残れ]]』テーマソングに起用された。
#: サビのPVも制作された。
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#: 38thシングル。本作の制作過程では最後に制作された<ref name="be with65" />。
# '''Fly The Flag''' (3:45)
#: 松本によると、当初はそれほどヘヴィーではなく、往年の[[シック (バンド)|シック]]のような昔っぽい[[ディスコ (音楽)|ディスコサウンド]]にするつもりだったらしい{{Sfn|佐伯明|2008|p=273}}
#: 稲葉曰く「Bメロに影響を受けて詞は寂しげな感じにした。“寂しいけど勇気はあるぞ”という世界を思い描いて書きました」とのこと{{Sfn|佐伯明|2008|p=273}}
#: 稲葉のお気に入りであったが、アルバムツアーでは未演奏となった。
# '''アクアブルー''' (3:20)
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#: いくつかのデモテープを組み合わせて出来た曲で、「愛のバクダン」が出来るまではシングル曲候補だった<ref name="be with65" />。
#: 稲葉によると、アクアブルーとは携帯電話の着信[[ランプ (光源)|ランプ]]のことで、複雑な男女の恋愛関係を女性視点で表した歌詞となっている<ref name="be with65" />。
#: 楽曲の一部は『[[BIG MACHINE]]』の頃からあったもので、そこに新しい[[メロディ]]を加えて作ったという{{Sfn|佐伯明|2008|p=273}}
#: 松本は、間奏のギターに、[[ゲイリー・ムーア]]のシグネチュア・レスポールを使用している。
# '''睡蓮''' (4:11)
#: メロディは松本が[[TMG (バンド)|TMG]]でのツアーの後に1人で作っており、ロサンゼルスでアレンジが行われた。
#: 稲葉曰く「音のイメージで睡蓮という言葉が出てきた。それで実際に睡蓮の絵を書きながら自分の知っている場面を掘り起こしながらストーリーを考えた」という{{Sfn|佐伯明|2008|p=274}}
#: ヴォーカルの出だしは、最初はファルセットではなかったが、本作完成後に、少し変えたいと思い、ファルセットで歌い直したという{{Sfn|佐伯明|2008|p=274}}
# '''Sanctuary''' (3:43)
#: 本作の制作において最初に作り始めた曲{{Sfn|佐伯明|2008|p=265}}
#: タイトルはすぐに浮かんだが、作詞には苦労したらしい。
#: 当初サビに[[シンセサイザー]]の音が入っていたが、松本曰く「シンプルにというか生音にこだわっているアルバムなのでカットした」という。
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#: アルバムにシングルの2nd beatが収録されたのは、「[[LADY-GO-ROUND #収録曲|LOVE & CHAIN]]」以来15年ぶりとなった<ref group="注">4thシングル『[[BE THERE]]』以降のシングルの2nd beatはオリジナル・アルバムには未収録となっていた。</ref>。
# '''白い火花''' (3:59)
#: 本作収録曲の中では初期に制作された{{Sfn|佐伯明|2008|p=275}}。B'zの楽曲では数少ない[[ベース (弦楽器)|ベース]][[ソロ (音楽)|ソロ]]が存在する。松本曰く、「少し普段のB'zとは趣を異にしている」楽曲。
#: レコーディングの最初に歌入れを初めて、終盤まで続けたという、本作において稲葉が最も作詞や歌入れに苦労した曲{{Sfn|佐伯明|2008|p=275}}
#: アルバムツアーでは未演奏となった。
# '''イカロス''' (3:32)
#: 三連系の曲。A・Bメロはゆったりしたビートで、[[サビ]]からテンポが速くなる{{Sfn|佐伯明|2008|p=275}}
#: 36thシングル『[[BANZAI (B'zの曲)|BANZAI]]』の頃には存在しており、本作のために再レコーディングされた。リテイクにあたりシェーンによってリズム・パターンも少し変えられている{{Sfn|佐伯明|2008|p=275}}
#: タイトルのイカロスについて稲葉は、「アテネオリンピックの時に本屋さんでギリシャ神話を買ってきて、まぁオリンピックとどんどん関係なくなってったけどいいなぁと思った。」と語っている<ref name{{Sfn|佐伯明|2008|p="be with65" />275}}
#: アルバムツアーではこの曲調に合わせて円形ステージの外周が速度を変えて回転する演出が行われた。
# '''BLACK AND WHITE''' (4:24)
#: 本来なら前作『BIG MACHINE』に収録されるはずだったが、アルバムのイメージに合わないということで[[アウトテイク]]となり、今作に収録されることとなった。[[ドラマー]]がこの曲だけ[[シェーン・ガラース]]でないのはこのため。
#: リフ先行で作られ、松本曰く「ギター・ソロではワーミー・ペダルを使って、またそれに重ねている。この曲も今作にうまくハマったと思う」{{Sfn|佐伯明|2008|p=275}}
#: 「白黒つけるのは大切なことなんだけれど、すべてのことでそれは必要なのか、それで誰が幸せになるのか」と稲葉は考えて作詞した{{Sfn|佐伯明|2008|p=276}}
#: 「Brighter Day」ができるまではラストナンバーになる予定だった<ref name="be with65" />。
#: こちらもPVが制作されており、稲葉と松本がコンテナの前で演奏し、画面左右にそれぞれが鏡のように対称に映る映像となっている。
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# '''Brighter Day''' (3:57)
#: 「[[DEVIL (B'zのアルバム)|DEVIL]]」以来の全英詞の曲で、B'zとしては初の全英詞バラード。
#: 「愛のバクダン」より後に制作された曲で、アルバム制作が一段落した後に制作された楽曲の一つだった<ref name="be with65" />{{Sfn|佐伯明|2008|p=276}}。本来は収録予定はなかったが、急遽追加された。レコーディングはアルバム発売2ヶ月前の2005年2月に行われた。
#: 歌詞は最初から英語で書こうと思い、「シェーンとかに協力してもらって、歌詞のフレージングと、歌になったときの英語の音の感じとかを試してみた」とのこと{{Sfn|佐伯明|2008|p=276}}。そのため、メロディにあまり言葉を詰め込まずに緩やかに表情豊かに、[[押韻|韻を踏む]]というよりもストーリーを重視したという。歌詞カードには日本語訳が記載されている。
#: 2007年に海外の[[iTunes Store]]で配信されたミニ・アルバム『[[B'z (2007年のアルバム)|B'z]]』にミックス違いのバージョンが収録されている。
#: アルバムツアーでは未演奏となったが、2006年9月1日に行われた、[[ドワンゴ]]提供の完全招待制の『[[B'z LIVE in なんば|B'z NETWORK LIVE in Japan]]』にて初披露された。また、2012年に行われた『PEPSI NEX presents B'z PREMIUM LIVE OSAKA/TOKYO』、『[[EPIC DAY#DVD (初回限定盤のみ)|B'z LIVE-GYM 2012 -Into Free-]]』でも演奏され、主に国外向けのライブで演奏されている。