「絢爛たるグランドセーヌ」の版間の差分

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Faso (会話 | 投稿記録)
Faso (会話 | 投稿記録)
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: 人からの指導を素直に反映する性格から指導者には可愛がられ易く、伸子だけでなくアビゲイルにも目をかけられている。感情豊かでやや暴走しがちな面もあるが明るく人懐っこい。その態度が仲の悪かった翔子と絵麻の関係も改善し、短気だったさくらの人間的な成長も促していく。
: 実家の経済的な事情が翔子らよりも恵まれてはいないことは自覚しており、それでも支えてくれる両親には感謝はしており、バレエ留学のためにスカラシップ獲得を目指している。学校での得意科目は英語。
:アビゲイルの誘いにより、ロイヤルバレエスクールのスカラシップ獲得を目指してユースアメリカグランプリ(YAGP(YAGP)の日本予選に参加。予選では舞台の広さが通常のレッスンスタジオより広いせいで役柄を考えずのびのび踊ってしまい、ロイヤルの校長であるオリバー・スミスの目には留まらなかったが、決戦でスカラシップの獲得を狙う自分を獣を狙うディアナに見立てて見事な踊りを見せ、銅賞を獲得。同時にウジェーヌ・ガレルより短期留学のスカラシップを得、留学先でアンドレア・メンドーサと同じホストファミリーと暮らすことになる。
:当初は言葉の壁やアンドレアの誤解からすれ違いが続くが、奏の押しに押したコミュニケーションにより、アンドレアは少しずつ奏に家庭や祖国の事情などを打ち明けるようになる。留学の最終日、奏はアンドレアの初舞台を見守り、部屋にプロデビューを祝うカードを残して帰国。留学先で得た「音楽に乗って踊る」という新たな武器と共に、YAGPニューヨーク本選に臨みロイヤルへの1年間留学スカラシップを獲得する。
; 伊藤 翔子(いとう しょうこ)
: 奏と同じバレエ教室に通う、奏よりも1歳上の少女。生真面目で練習熱心だが父譲りの頑固な面も持つ。小学生のうちから中学生とも遜色なく踊れる力量だが完璧主義なためやや緊張にまれやすいきらいがある。時に暴走しがちな奏のストッパー役ともなる。奏とともにプロを目指しており、2人で初出場したコンクールでさくらを抑えて1位を獲得する。振付けを忠実に再現するタイプ。家はかなりの資産家で、中学校は大学までの一貫校である名門校<ref>単行本4巻で、校名は明確でないものの「付属中」とある。</ref>に通っている模様。絵麻とは当初そりの合わない間柄だったが、やがてライバル視する方向に変わってゆく。YAGPの予選ではいつも通りの踊りを踊ることができたが、決戦で直前にあった絵麻とのコンタクトが原因で怒れるオーロラを踊ってしまい、トップ12には入るものの入賞を逃してしまう。
; 栗栖 さくら(くりす さくら)
: 年は奏と同じ少女。母親の経営しているバレエ教室「栗栖バレエスタジオ」に通っており、小さいころから母に徹底した指導を受けて来た。力量も高く小学生のうちから既にジュニアコンクール上位の常連で雑誌の取材も受ける程知名度も高く、将来は海外での活躍も嘱望されている。小5の時レナに連れられて滝本伸子バレエスタジオの発表会を鑑賞したのがきっかけで、奏らと出会う。
: 小学生のうちは高慢さが目立っており、「ママは絶対」とまで母に心酔していたこともあり母に力量を認められていない他人を見下す態度が強く、同年輩の少女達にも敬遠されていた。普段は自信に満ち余裕のある態度だが予期せぬ自体事態には弱く、他人から想定外の対応をされると不安定になり激昂したり泣き出したりする面もあり、絵麻曰く「癇癪を起こしたら誰にでも噛み付き手がつけられない」、翔子には「色々なものを犠牲にしているためか余裕が無い」と評されていた。踊りの技術も高かったものの伸子には「完璧すぎて大人が造り上げた作品のよう」と評されている面もあった。
: バレエの道を歩むことは、「たまたまバレエ講師の娘に産まれた自分が完璧な素質を持っていたから、運命だからやっているだけ」と発言していたが、奏らとの交流を通してその価値観にも変化が生じ始める。
: 奏と翔子にコンクール初挑戦のきっかけを作ったが、そのコンクールで決勝までのわずかな日数で奏や翔子に追いつかれ、翔子に敗北したショックから落ち込み、母の指導法への信頼が揺らいで母と喧嘩してレッスンにも出ていなかったが、その間に他の教室の体験レッスンを受けに回っており、自分に特に目をかけてもらえる母の指導が恵まれていたことに気づき母との精神的距離も適度な距離になってくる。奏に対しては当初見下したり敵意を向けたりしていたが、「カナ」と呼ぶようになりよきライバルとして意識しはじめ、人格的にも徐々に落ち着きが見られ始め、ダンスのスタイルもテクニックのみを重視する方向から変わってゆく。
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: 翔子と同じ歳で共に英会話スクールに通っている少女。一見やる気のなさげな態度のため翔子とはそりが合わない。中学1年生の時奏とオーディション会場で出会う。集中力に優れており、それがバレエのスキルにも活かされているが振りの覚えが早すぎるため地道な反復練習を嫌い、パの最後で気が抜ける悪癖がある。かつて「栗栖バレエスタジオ」に通っていたものの、公演前に怪我をしたことがきっかけで一時挫折し教室を去っていたが、その後別の教室に入り直してバレエを再開していた経緯がある。
: さくらと奏の姿勢を見て自らの練習姿勢を考え直し、コンクールへの挑戦の決意を新たにし、YAGP予選には今までの欠点も改めて臨む。
: YAGP予選参加時点では留学は考えておらず、バレエを続けられればよいと思っている。YAGP本選では奏に「変身している」とまで言わせる渾身の演技を見せ、堂々金賞を獲得。実家は奏の様子環境に近くして裕福ではないが、金賞を取ったことを機に留学を本気で考えるようになる。兄が一人居り、妹のために国立大学の受験準備を進める。
 
=== バレエダンサー達 ===
; 橘 梨沙(たちばな りさ)
: 奏の隣家に住む、奏とは幾分歳の離れた少女。奏がバレエを始めるきっかけを作り、才能も嘱望されていたが足を痛めてコンクールで失敗してしまい、家庭の経済的事情もあり中学3年生でバレエを断念した。バレエを辞める直前、最後に1度だけ発表会で奏と同じ舞台に立つ。その後は舞台衣装のデザイン会社でアルバイトをし舞台芸術に違う形で関わる道を選ぶ。奏のコンクール衣装を作ったり、バレエに関係する文化の知識を教えるなどの協力も続ける。
; 村田 咲希(むらた さき)
: 梨沙と同年輩の、「滝本伸子バレエスタジオ」に通う少女。強気な性格で技術もあるが、プレッシャーにやや弱いきらいがある。梨沙の挫折後もそのままバレエを続け発表会で主役を務める。バレエ講師を目指しており、イギリスに留学したが発表会などの折には帰国しており、奏らにも厳しくも有益なアドバイスをする。
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: さくらがニューヨークのコンクール本選で対峙した、肌の黒い[[ベネズエラ]]の少女。その圧倒的な踊りで銀賞を獲得し観客からの喝采を浴び、コンクールに参加した他の少女達にショックを与え、さくらの調子さえも狂わせることになる。短期留学でフランスを訪れた奏と同じホストファミリーに世話になっているのに出くわす。
: 5人兄弟の末っ子で実は甘えん坊なところがあり、政情不安定な母国に残っている家族を心配している。言葉の壁から奏を敬遠するが、奏の押しに負けるような形で少しずつ本心を吐露するようになる。
; 的場 絵理花(まとば えりか)
: アンドレアやさくらが出場したニューヨークのコンクールで金賞を獲得した、さくらより3歳歳上の日本人少女。
; 森脇 レナ(もりわき レナ)