「厚岸小島」の版間の差分

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浜中町湯沸島(霧多布)が島として扱われていない旨注釈を追記。
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'''小島'''(こじま)は[[北海道]][[厚岸郡]][[厚岸町]]の沿岸、[[大黒島 (厚岸町)|大黒島]]の北に位置する島。各地にある「[[小島 (曖昧さ回避)|小島]]」との混同を避けて'''厚岸小島'''(あっけしこじま)と通称される。[[昆布]]漁の拠点として漁期のみ季節的な居住人口があり、[[北方領土]]を除く[[道東|道東地域]]、また北海道[[太平洋]]岸における唯一の有人島<ref name="湯沸島">霧多布集落を含む[[浜中町]][[湯沸島]]は、地理的には「島」であるものの、法律・行政上は北海道本土の一部として扱われている。</ref>となっている。[[アイヌ語]]の名称は'''ポンモシリ'''で、文字通り「小島」を意味する。明治期までは'''小大黒島'''の名でも呼ばれていた<ref name="地名">{{Cite book|和書|title=北海道の地名|publisher=平凡社|date=2003|isbn=4582490018|oclc=53979149|series=日本歴史地名大系 1|editor=平凡社地方資料センター}}</ref>。
 
== 地理 ==
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島の東部は27mの岩山が屏風のようにそそり立って外側は断崖になっており、西側は急斜面で砂礫の平坦面に接している。この平坦面は[[中生代]][[チョーク (岩石)|白亜]]層の海食台に砂礫が堆積したもので、一部ではひどく海食を受けている箇所もある。島の周囲には海食を受けた岩盤が岩礁として残り、良好な天然の昆布礁を形成している。昆布漁には干場の確保も重要な条件であるが、島の砂礫面はその適地となっている<ref name="伊藤">{{Cite journal|和書|author=伊藤久雄|year=1969|title=北海道の離島漁村厚岸小島|url= https://doi.org/10.14917/hgs1959.1969.42_12|journal=北海道地理|volume=42|pages=12-16|issn=2186-5426}}</ref>。
 
人口は2015年の国勢調査で6世帯12人が登録されている<ref>平成27年度国勢調査</ref>が、昆布漁の行われない冬季(12月~4月)には無人島となる。北海道の太平洋岸の主要な島としては、厚岸の2島のほかに[[室蘭市]]の[[大黒島 (室蘭市)|大黒島]]、浜中町の[[嶮暮帰島]]、[[根室市]]の[[ユルリ島]]・[[モユルリ島]]・[[友知島]]などがあるが、いずれも無人島であり、季節的にせよ居住者があるのは厚岸小島のみ<ref name="湯沸島" />である(大黒島にも漁期に[[番屋]]が置かれることがあるが、国勢調査には記録されていない)<ref name="伊藤" />。
 
島民は冬の間は対岸の床潭に暮らし、春の海明けとともに小島に渡って様々な漁を行う。一家総出の作業で、初夏から夏の終わりまでに年間の収入を稼ぎ上げる<ref>{{Cite book|和書|title=原色日本島図鑑:日本の島443|publisher=新星出版社|year=2013|isbn=9784405071667|oclc=848054038|author=加藤庸二|page=13}}</ref>。昆布漁の行われる7月~9月には、400余隻の漁船が小島横のスタートライン(海上)から一斉に漁場へ向かう光景をみることができる<ref name="観光協会">{{Cite web|和書|title=ピリカウタから望む小島・大黒島 {{!}} 観光十景 {{!}} 観光されるみなさまへ|url=https://www.akkeshi-town.jp/kanko/kanko10/daikoku/|publisher=北海道厚岸町|accessdate=2019-07-03}}</ref>。