「ウォッチメン」の版間の差分
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: 幼少期を貧しい母子家庭で育ち、売春で生計を立てていた母親からは虐待を受けていた。その後自身が起こした暴力沙汰がきっかけで児童養護施設に引き取られることとなり、そこで様々な分野で才能を見せるとともに社会性の回復も認められ、出所後は縫製工場に勤務する。1964年3月、かつて顧客であった女性([[キティ・ジェノヴィーズ事件|キティ・ジェノヴィーズ]])が殺害されたこと、大声で助けを求める彼女を誰も助けようとしなかったことを知ったことで人間の本性は無関心で破廉恥なクズだと悟り、キティのドレスの残骸{{Efn2|キティはこのドレスを不気味だと言って受け取らなかった。}}でマスクを作成、ヒーローとして活動を開始する。
: 活動開始当初は理性を保った模範的なヒーローであり、1975年以前に犯罪者に重傷を負わせた記録は無く、殺さず拘束した犯人とともにロールシャッハテストの模様を書いたカードを残し警察に引き渡すというスタイルであった。また、1960年代は二代目ナイトオウルとチームを組んでギャングと戦っていた。しかし、1975年に発生したブレア・ロッシュ少女誘拐事件をきっかけに彼は変貌する。容疑者の男を追跡した先の小屋で男が少女を殺して死体を犬に喰わせた証拠を見つけたコバックスは、衝動的に犬の頭を包丁で叩き割り、帰ってきた男に犬の死体を窓から投げつけ、手錠をかけてストーブの灯油を撒き火を放った。人間や社会に対して抱いていたわずかな希望を打ち砕かれたコバックスは「生まれ変わり、無意味な白紙の世界に自分の考えを記そうと決意」、世の中を自らの価値観で極端なまでに善と悪で二分し、悪と見做したものを徹底的に断ずるロールシャッハとなった。
: モデルは、[[スティーブ・ディッコ]]が創造した「
: コミック史研究家のブラッドフォード・W・ライトは、ロールシャッハの世界観とは「彼の名の由来となったインクの染みを用いた心理学テストの様に、黒と白は様々な形を取っても、決して灰色に交じり合う事がない」物だと述べている。ロールシャッハにとって世界は偶然に支配された場所であり、ライトによればこの世界観がロールシャッハに「『モラルの欠落した世界』へ思うがままに『自らデザインした模様を書き殴らせて』いる」理由だという<ref>Wright, Bradford W. ''Comic Book Nation: The Transformation of Youth Culture in America''. Johns Hopkins, 2001. ISBN 0-8018-7450-5, p272-73</ref>。
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: 全身が水色で、体毛が一切ない。額に[[水素]]原子をモチーフにしたマークを描いている。デビュー当初は黒いボディスーツを着用していたが、年月を経るにつれて面積が減少し、レオタード状、パンツ、ビキニパンツとなり、最終的には全裸となる{{Efn2|これは彼の人間性の喪失を示唆している。}}。
: キーン条例制定後も[[ベトナム戦争]]を勝利に導いた功績に加え、ソビエトに対する抑止力、国防の要として活動が許可された。その技術によってアメリカの文明は大きく発展しており、現代を凌ぐほどの数々の新技術が存在する。これは他のスーパーヒーローの装備品にも影響を及ぼしている{{Efn2|完全に無公害の電気自動車をはじめ、ロールシャッハのマスク、ナイトオウルの飛行船など。}}。
: モデルは「
: また、当時のスーパーヒーローが彼らのオリジンに対して科学考証を欠いていたのに対し、ムーアはDr.マンハッタンの構築に当たって[[原子核物理学]]と[[量子力学]]に関する考証を試みた。ムーアは、量子力学的宇宙に生きる人物は遠近法的な視点で時間を知覚せず、それは彼の人間関係の受け取り方に影響を及ぼすであろうと考えたが、『[[スタートレック]]』の[[スポック]]の様な無感情なキャラクターを創造するのは避けたいと望み、Dr.マンハッタンにある程度の「人間的な習慣」を残すことで、そこからストーリーが進むにつれ徐々に人間性を失っていく様を描いた{{R|eno}}。
: ギボンズはムーアに対し、かつて自身が創造した全身青色のキャラクター「
: 1989年にサム・ハムが執筆した未採用の映画脚本では、ヴェイトの最終目的を「過去のオスターマンを殺害しDr.マンハッタンの出現を防ぐこと」としており、Dr.マンハッタンがヴェイトを殺害した時に歴史は変更され、オスターマンはDr.マンハッタンに変貌しない事になる、というストーリーであった<ref name="manu">Daniel Manu (2008-10-16). "[http://www.televisionwithoutpity.com/mwop/moviefile/2008/10/alan-moore-endorsed-watchmen-m.php Alan Moore endorsed Watchmen Movie... in 1987]". ''Television Without Pity''. 2008年10月25日参照</ref><ref name="hughes">Hughes, David (2002-04-22). "Who Watches the Watchmen? – How The Greatest Graphic Novel of Them All Confounded Hollywood". ''The Greatest Sci-Fi Movies Never Made''. Chicago Review Press; updated and expanded edition Titan Books (2008). ISBN 1556524498; reissue ISBN 978-1845767556.</ref>。
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: ミニッツメン時代のコスチュームは顔をドミノマスクで隠した薄い布の黄色いコスチュームだった。任務中に負傷した後、革製のフルフェイスマスクと星条旗をアレンジした革製のボディアーマーに変更している。また、スマイリーフェイスマークのバッジを愛用しており、コメディアンの血に汚れたバッジは本作のシンボルである。
: 死亡する約1週間前、任務からの帰還途中地図上に記載されていない島を発見し、反政府組織の拠点であると疑い島に降り立つも、そこで進められるオジマンディアスの計画の全貌を目撃してしまう。オジマンディアスによる「史上最大の悪質なジョーク」を目の当たりにしたコメディアンは精神のバランスを崩し、モーロックのもとを訪れ怒り涙する。そして、その一部始終を監視していたオジマンディアスに殺害されてしまう。
:コメディアンの原型となっているのは、チャールトン・コミックに登場する平和の為なら暴力も厭わないという主義を持つスーパーヒーロー「
; 二代目ナイトオウル/ダニエル・“ダン”・ドライバーグ([[:en:Nite Owl#Daniel Dreiberg|Nite Owl II/Daniel "Dan" Dreiberg]])
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: 子供の頃から騎士物語やヒーローに憧れており、銀行家であった父の遺産で装備を整え、メイソンが引退すると許可を取り名前を襲名してデビューした。[[ステルス]]機能に加えて火炎放射器やミサイル、機関砲を搭載した[[飛行船]]オウルシップ・アーチー{{Efn2|作中世界では最も一般的な飛行移動手段である。}}、小型[[レーザー]]、[[空飛ぶバイク|ホバーバイク]]、各種防護服、暗視ゴーグルを使用する。また、ベルトには様々な装備品が収納されたポーチが備わっており、リモコンを使ってアーチーを遠隔操作することなども可能。
: 自ら引退の道を選んだものの、未だ情熱を抱き押さえ込んでいたため[[インポテンツ]]であったが、ローリーとの再会などを経てヒーロー活動を再開するにつれてかつての輝きを取り戻す。
: モデルは「
; オジマンディアス/エイドリアン・ヴェイト([[:en:Ozymandias (Watchmen)|Ozymandias/Adrian Veidt]])
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: 南極に巨大な秘密基地「カルナック」を保有しており、Dr.マンハッタンの発明品を実用化して様々な研究へと投資することでアメリカを発展させている。この成果でもある遺伝子操作で生み出された猫科の動物ブバスティスを伴っており、これは現役時代には存在していなかったが、オジマンディアスの[[アニメ]]などでは共に活躍しているなど、彼のトレードマークとして認識されている。
: その頭脳により世界を滅亡させかねない核戦争の勃発が間近に迫っているという結論を導き出したオジマンディアスは、これを阻止するため「人類にとっての共通の敵」を作る事で敵対する国家同士を結びつけるということを画策する。まず、ヒーローとしての絶頂期に自ら引退することでその後の事業を優位に進め、莫大な富と名声を築き最先端の技術を手にした。さらに計画を進めるための拠点として島を買い上げ、そこへ世界中の優れた科学者や芸術家、超能力者などを結集させ、超能力者の脳髄から培養し膨大な量の情報を組み込んだ強大な脳を移植した巨大なエイリアンを創造しそれをニューヨークへ転送。テレポートされた生物は転送中に死ぬか転送先で爆発するという問題点を活かしてニューヨークを襲い、爆発によって死ななかった者をその爆発によって発生した精神波動の衝撃波によって死に至らせ、衝撃波でも死ななかった者には奇怪な幻覚により精神異常を起こさせる。そしてそれを「エイリアンの侵略によりニューヨーク市民の半分が殺された」と偽装するという計画であった。
: モデルは「
; 二代目シルクスペクター/ローレル・ジェーン・“ローリー”・ジュスペクツィク([[:en:Silk Spectre#Laurie Juspeczyk|Silk Spectre II/Laurel Jane "Laurie" Juspeczyk]])
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: 黒色の[[ボンデージ]]のようなコスチュームに、透き通った黄色の上着、ハイヒールを着用する。
: 映画版においてはコスチュームが大きく異なり、黄色と黒のボンデージ風スーツに、[[オペラ・グローブ|長手袋]]、ロングブーツ。現役時代は、髪型もポニーテールに変えている。
: 彼女とDr.マンハッタンの関係は、キャプテン・アトムとその恋人「
=== ミニッツメン ===
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: 1930年代、コミックブック『[[スーパーマン]]』の第一号発売とほぼ同時期に登場した世界最初のコスチュームヒーロー。
: 1938年10月、カップルを襲った暴漢を撃退したことで新聞に取り上げられると、更にその翌週スーパーマーケットを襲った強盗団をたった一人で鎮圧し「フードを被った正義(The Hooded Justice)」として一躍有名人となり、その時に身につけていた黒いフルフェイスフード、ロープ、赤いケープをコスチュームとしてヒーロー活動を始める。1940 - 1950年代のヒーローブームを生み出し、自身のデビューを機に相次いで活動を始めたヒーローたちと「ミニッツメン」を結成しその一員としても活躍した。1950年代の共産主義者狩りの際、政府からの身分開示要請を拒否して失踪した。
: 正体は、フーデッド・ジャスティスの失踪と同時期に失踪し後に死亡が確認されたサーカスの怪力男
; ナイトオウル/ホリス・メイソン([[:en:Nite Owl#Hollis T. Mason|Nite Owl/Hollis T. Mason]])
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