「トリオ・ソナタ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m Botによる: {{Normdaten}}を追加
m編集の要約なし
 
1行目:
{{出典の明記|date=2011年11月}}
{{Portal クラシック音楽}}
'''トリオ・ソナタ'''({{lang-en-short|trio sonata}}、{{lang-ende-short|Triosonate}})は、[[17世紀]]末から[[18世紀]]初めにかけて特に人気のあった音楽形式。2つの旋律楽器と1つの[[通奏低音]]のために作曲され、3つの声部を形成するところから、「トリオ・ソナタ」 の名称がある。ただし、通奏低音は複数の奏者によって演奏される場合もあるので奏者の数が3人であるとは限らない。
 
旋律楽器は、[[ヴァイオリン]]2挺が多く用いられる他、[[リコーダー]]、[[フルート]]、[[オーボエ]]などの旋律楽器を各種組み合わせたものも多い。[[ヴィオラ・ダ・ガンバ]]のような中低音楽器を用いた例も見られる。[[ヨハン・ゼバスティアン・バッハ|バッハ]]の 《[[音楽の捧げもの]]》 の有名なトリオ・ソナタではヴァイオリンとフルートが用いられている。
 
またバッハは、[[オルガン]]のために[[6つのトリオ・ソナタ]]を作曲し([[バッハ作品主題目録番号|BWV]] 525-530)、3つの声部を右手、左手、ペダルに割り振り、一つの楽器にまとめて演奏させている(近年では、この作品を通常のトリオ・ソナタの編成に編曲して演奏することも人気がある)。
 
 
* [[アルカンジェロ・コレッリ|コレッリ]]の作品1~作品4の48曲のトリオソナタは、殆どが2挺のヴァイオリンと通奏低音のために書かれている。これらはトリオソナタの教科書的な存在で、[[ヨーロッパ]]各国の作曲家に多大な影響を与えた。
* [[ディートリヒ・ブクステフーデ|ブクステフーデ]]の 《6つのトリオ・ソナタ》 作品1と 《7つのトリオ・ソナタ》 作品2は、この二つだけが作曲者の生前に出版された。
* [[ヨハン・パッヘルベル|パッヘルベル]]の 《音楽の歓び ''Musikalische Ergötzung''》 は、[[スコルダトゥーラ]]された2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ集(6曲)である。
*[[アントニオ・ヴィヴァルディ|ヴィヴァルディ]]の《[[作品1 トリオ・ソナタ集 作品1 (ヴィヴァルディ)|トリオ・ソナタ集]]》作品1は完全にコレッリのスタイルを踏襲している
* [[ヤン・ディスマス・ゼレンカ|ゼレンカ]]の 《ソナタ集》 ZWV181は、オーボエと[[ファゴット]]、通奏低音のための曲集で、オーボエが2本使われカルテット・ソナタになることもある。ファゴットに超絶技巧が要求されるなど、難度が高い作品集である。
* [[ゲオルク・フィリップ・テレマン|テレマン]]は種々の楽器編成による多数のトリオ・ソナタを残しているが、そのなかでも室内楽曲集 「音楽の練習帳」 には旋律楽器+チェンバロ+通奏低音という編成の作品が4曲含まれている。