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|タイトル= 進撃の巨人
|画像=
|ジャンル=[[少年漫画]]、[[ダーク・ファンタジー]]、[[アクション]]、[[風刺]]
}}
{{Infobox animanga/Manga
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*[[進撃の巨人 LOST GIRLS]]
*[[進撃の巨人 果てに咲く薔薇]]
*[[#4コマ!訓練兵団/調査兵団/リヴァイ班|4コマ!訓練兵団/調査兵団/リヴァイ班/ファイナル]]
*[[進撃!巨人中学校|進撃!巨人中学校/巨人高校]]
*[[寸劇の巨人]]
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== 概要 ==
圧倒的な力を持つ[[巨人 (伝説の生物)|巨人]]とそれに抗う[[人間]]達との戦いを描いた[[ダーク・ファンタジー]]漫画。『[[別冊少年マガジン]]』([[講談社]])で2009年9月9日発売の10月号(創刊号)から連載を開始。『[[週刊少年マガジン]]』(講談社)にも出張読み切りとして特別編が2度掲載された。2021年4月9日発売予定の別冊少年マガジン同年5月号<!--(第139話)-->で最終回を迎えると発表された<ref>{{Cite web |url=https://mantan-web.jp/article/20210104dog00m200032000c.html|title=進撃の巨人:4月に完結 11年半の連載に幕|accessdate=2021-01-05}}</ref>。2011年のスピンオフの小説化以降、様々なメディアミックス展開がされており、特に2013年から始まったアニメはシリーズ4作品まで続く程の反響を呼んだ
 
ジャンルとしてはダーク・ファンタジーだが、[[魔法]]や[[超能力]]などの要素は控えめである。組織化された軍と[[戦術]]、現実の[[科学技術]]をモチーフとした装備などの軍事設定{{efn2|複数の人物が設定に協力しており{{要出典|date=2020年6月}}、その都度謝辞が書かれている。}}が盛り込まれ、[[架空戦記]]のような硬派な展開が主になっている。また、巨人や世界の設定には謎が多く、ストーリーが進むにつれて解き明かされていく。単行本の表紙カバーを外すと巨人から逃げて海を越え、もう1つの土地の壁の中に移住する人々を描いた[[中世]]の[[古文書]]風の絵が見られる。絵に書き込まれた文字は一見解読不能に見えて、実は逆さにすると、[[カタカナ]]で記された日本語になっている。これらは物語の核心に触れる内容となっているが、これについて諫山は「この世界における教科書の1ページ目で、誰でも共通で持っている知識とかそういうものを込めている」と述べている<ref name="kono_man">{{Cite book|和書|title=[[このマンガがすごい!]] 2011|edition=第1刷|date=2010-12-24|publisher=[[宝島社]]|isbn=978-4-7966-7960-2|pages=4-9|chapter=進撃の巨人 諫山創 Special Interview}}</ref><ref group="注">以下に概要を記述する。巨人の襲撃により、人類は海を越えた[[新大陸]]への移住を余儀なくされる。この際、人類はほとんどが死滅するが、滅亡した直接の要因は巨人によるものではなく、人間同士によるものであった。また、航海の途中で人口はさらに半数が失われた。新大陸には「モトモト キョウダイナ カベガ ヨウイサレタ」(原文ママ)。さらに、新大陸を聖地として崇拝の対象とする。この壁の中こそが人類の[[理想郷]]であり、ここに永遠平和の世界を築くことを主張する。</ref>。
2011年のスピンオフの小説化以降、様々なメディアミックス展開がされており、特に2013年から始まったアニメはシリーズ4作品まで続く程の反響を呼んだ。
 
=== 売上 ===
2010年12月(第3巻発売時)には既刊2巻の累計のみで発行部数が100万部を突破した<ref>{{Cite web2|url=http://mantan-web.jp/2010/12/08/20101208dog00m200014000c.html|title=進撃の巨人:口コミでコミックス100万部突破 わずか2巻8カ月で大台|accessdate=2013-05-12|date=2010-04-16|website=[[まんたんブロード|MANTANWEB(まんたんウェブ) - 毎日新聞デジタル]]|publisher=[[毎日新聞社]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110602145653/http://mantan-web.jp/2010/12/08/20101208dog00m200014000c.html|archivedate=2011年6月2日}}</ref>。9巻までの発行部数は2013年4月初頭(10巻発売)時点で1200万部を突破していたが<ref name="busuu">{{Cite journal|和書|date=2013年5月号|journal=別冊少年マガジン|page=表紙|publisher=講談社}}</ref>、アニメ放送開始後はさらに売上が伸び、同年の8月初頭(11巻発売)時点で10巻までで2300万部を突破<ref>単行本11巻帯より</ref>。2019年12月時点では1億部を突破している<ref>{{Cite web2|url=https://mantan-web.jp/article/20191225dog00m200000000c.html|title=進撃の巨人:連載10年でコミックス累計1億部突破|publisher=MANTANWEB |date=2019-12-25|accessdate=2019-12-25}}</ref>。講談社の漫画で1億部を突破したのは、『[[金田一少年の事件簿]]』シリーズに続いて2作目<ref>{{Cite news2 | url = https://www.yomiuri.co.jp/culture/20191225-OYT1T50187/ | title = 「進撃の巨人」累計1億部突破、講談社漫画では2作目 | website = [[読売新聞オンライン]] | publisher = 読売新聞 | date = 2019-12-25 | accessdate = 2020-04-26 }}</ref>。<!--2014年、上半期オリコン1位。Amazonランキング大賞2017年コミック上半期下半期共に1位。-->
 
海外でも各国で出版されており、[[韓国]]では、2011年からコミックスが35万部以上の売り上げを記録(2013年8月時点)。アニメも日本と同時期にテレビ放送された。あまりの人気に放送日時が変更されたり、主題歌やオリジナルサウンドトラックまで日本と同時に発売されるなどの異例のブームとなる<ref>{{Cite web2|url=http://biz-journal.jp/2013/08/post_2704.html|title=マンガ『進撃の巨人』、韓国で異例の大ブーム&社会現象化のワケと裏側〜日韓同時放送も(1/2)|accessdate=2013-08-17|date=2013-08-16|work=ビジネスジャーナル|publisher=[[サイゾー]]}}</ref>。[[アメリカ]]では、ニューヨークタイムズ(NYタイムズ)のベストセラーコーナーに掲載される週間マンガランキング{{efn2|[[日本の漫画]]のみの集計で[[アメリカン・コミックス]]などは含まない。}}の2013年10月第2週で、本作の1巻が第1位。2位が2巻、4位が7巻、5位が3巻とベスト5のうち本作が4冊を占める結果となった<ref>{{Cite web2|url=http://www.animenewsnetwork.com/news/2013-10-29/new-york-times-manga-best-seller-list-october-13-19|title=New York Times Manga Best Seller List, October 13-19|accessdate=2014-04-16|date=2013-10-29|website=[[Anime News Network]]}}</ref>。
 
=== 原作漫画の受賞歴 ===
* 2010年 『[[オトナファミ]]』([[エンターブレイン]])2010 August号「NEXTブレイク漫画ランキングBEST50」第2位(単行本既刊3巻以下の作品を対象)<ref name="otona_fami">{{Cite journal|和書|date=2010 August|title=NEXTブレイク漫画ランキングBEST50|journal=[[オトナファミ]]|page=10|publisher=発行:[[エンターブレイン]] / 発売:[[角川グループパブリッシング]]}}</ref>
* 2011年 『[[このマンガがすごい!]] 2011』オトコ編第1位
* 2011年 [[全国書店員が選んだおすすめコミック]]2011第1位
* 2011年 第4回[[マンガ大賞]]第7位
* 2011年 第35回[[講談社漫画賞]]少年部門受賞
* 2014年 [[ハーベイ賞]]海外漫画賞<ref>[https://www.washingtonpost.com/news/comic-riffs/wp/2014/09/07/2014-harvey-awards-broadway-producers-the-fifth-beatle-yields-humbling-twin-honors-full-winners-list/ 2014 HARVEY AWARDS: Broadway producer’s ‘Fifth Beatle’ yields ‘humbling’ twin wins].2020年11月20日閲覧。</ref>
* 2014年 [[アッティリオ・ミケルッツィ賞]]MIGLIOR SERIE STRANIERA<ref>[https://www.rbcasting.com/eventi/2014/05/03/napoli-comicon-2014-assegnati-i-premi-micheluzzi-la-giuria-premia-lintervista-di-fior/ Napoli Comicon 2014: assegnati i premi Micheluzzi, miglior fumetto “L’Intervista” di Fior].2020年11月20日閲覧。</ref>
* 2015年 第1回[[SUGOI JAPAN Award]]マンガ部門グランプリ
 
=== 原案・作品の成り立ち ===
本作は作者のデビュー作の読み切り版「進撃の巨人」が原型となっている<ref>{{Cite journal|和書|date=2013年6月号|journal=別冊少年マガジン|page=10|publisher=講談社}}</ref><ref group="注">テレビアニメ版BD&DVD第1巻初回限定盤に「進撃の巨人」0巻として付属された。</ref>。持ち込みの頃からの担当編集者の[[川窪慎太郎]]は「諫山の作風が『別マガ』のコンセプトに合致している」との考えから、コンペに合わせて読み切り版を連載用に作り直すことを提案した<ref name="pafu">{{Cite journal|和書|author=松山郷|date=2011年4月号|title=「進撃の巨人」担当 川窪慎太郎氏インタビュー|journal=[[ぱふ]]|page=28|publisher=[[雑草社]]}}</ref><ref group="注">このコンペ用のネームは『進撃の巨人 OUTSIDE 攻』に掲載されている。</ref>。川窪によると、手探りの中で創刊した雑誌での新連載であったため、当初は指針や読者の傾向などが不明瞭で苦労したが、そのおかげで実験的なことも可能であったという<ref name="pafu" />。
 
読み切り版では「巨人は宗教科学団体が人類を駆逐するために作り出した兵器」「立体機動装置が登場せず無線機器が利用できる」などの設定が異なるものの、「人類は巨人が進入できない場所での生活を余儀なくされる」「人類の抵抗軍に所属する一人の兵士が巨人に変身する力を得る」という連載版の要素も含まれていた<ref>[https://debut.shonenmagazine.com/comic/2265 進撃の巨人] - マガジンデビュー</ref>。作者は「巨人を最大限に活かすことの出来る世界観を考えた<ref name="HiHo">{{Cite journal|和書|date=2011年6月号|title=今年の夏は節電対策で漫画を読もう!諫山創×[[町山智浩]]|journal=[[映画秘宝]]|pages=58-60|publisher=[[洋泉社]]}}</ref>」「まずは世界観ありきで創り始めた<ref name="GONG" />」と語っている。
 
2019年に作者の地元の大分県日田市は本作の10周年を記念して、[[銅像]]を設置するための[[クラウドファンディング]]を募った。2020年11月には[[大山ダム]]の前に「エレン・ミカサ・アルミンの少年期の銅像」が設置された。さらに第二弾として2021年3月には「リヴァイ兵長の銅像」がJR[[日田駅]]前に設置。また、[[道の駅]]には「進撃の巨人諫山創ミュージアム」も建設予定
=== 舞台設定 ===
ジャンルとしてはダーク・ファンタジーだが、[[魔法]]や[[超能力]]などの要素は控えめである。組織化された軍と[[戦術]]、利用できる[[科学技術]]に合わせた装備などの軍事設定{{efn2|複数の人物が設定に協力しており{{要出典|date=2020年6月}}、その都度謝辞が書かれている。}}が盛り込まれ、基本的には[[架空戦記]]のような硬派な展開が主になっている。また、巨人や世界の設定には謎が多く、ストーリーが進むにつれて解き明かされていく。
 
単行本の表紙カバーを外すと巨人から逃げて海を越え、もう1つの土地の壁の中に移住する人々を描いた[[中世]]の[[古文書]]風の絵が見られる。絵に書き込まれた文字は一見解読不能に見えて、実は逆さにすると、[[カタカナ]]で記された日本語になっている。これらは物語の核心に触れる内容となっているが、これについて諫山は「この世界における教科書の1ページ目で、誰でも共通で持っている知識とかそういうものを込めている」と述べている<ref name="kono_man">{{Cite book|和書|title=[[このマンガがすごい!]] 2011|edition=第1刷|date=2010-12-24|publisher=[[宝島社]]|isbn=978-4-7966-7960-2|pages=4-9|chapter=進撃の巨人 諫山創 Special Interview}}</ref><ref group="注">以下に概要を記述する。巨人の襲撃により、人類は海を越えた[[新大陸]]への移住を余儀なくされる。この際、人類はほとんどが死滅するが、滅亡した直接の要因は巨人によるものではなく、人間同士によるものであった。また、航海の途中で人口はさらに半数が失われた。新大陸には「モトモト キョウダイナ カベガ ヨウイサレタ」(原文ママ)。さらに、新大陸を聖地として崇拝の対象とする。この壁の中こそが人類の[[理想郷]]であり、ここに永遠平和の世界を築くことを主張する。</ref>。
 
中世ヨーロッパを思わせる世界観だったが、後に本来は[[飛行船]]、[[鉄道]]、[[港]]等のインフラが近代化した世界観であることが明かされた。近代戦争や[[民族紛争]]もテーマになっている。
 
マーレ編以降、マーレとパラディ島以外の巨人の力を持たない諸外国は対巨人戦で有利になる程の[[軍事力]]を身につけている<ref group="注">マガトは「人類が巨人の力を超える……その時が」「…しかしこのまま航空機が発展していけばいずれは何百キロもある爆弾が雨のように降り注ぐと言われています」と発言している(原作、93話)。</ref>。これは巨人の力を過信していたマーレが植民地政策を進める中、諸外国が[[兵器]]開発に力を入れた結果である<ref group="注">「巨人の力に胡座をかいてきたツケが回ってきた」と説明されている(原作、93話)。</ref>。
 
=== 作者の地元 ===
2019年に作者の地元の大分県日田市は本作の10周年を記念して、[[銅像]]を設置するための[[クラウドファンディング]]を募った。2020年11月には[[大山ダム]]の前に「エレン・ミカサ・アルミンの少年期の銅像」が設置された。さらに第二弾として2021年3月には「リヴァイ兵長の銅像」がJR[[日田駅]]前に設置。
 
また、[[道の駅]]には「進撃の巨人諫山創ミュージアム」も建設予定。
 
== あらすじ ==
{{雑多な内容の箇条書き|section=1|date=2021年3月}}人類は突如出現した「'''[[#巨人|巨人]]'''」により滅亡の淵に立たされた。生き残った人類は「[[#ウォール・マリア|ウォール・マリア]]」、「[[#ウォール・ローゼ|ウォール・ローゼ]]」、「[[#ウォール・シーナ|ウォール・シーナ]]」という巨大な三重の城壁([[甕城]])の内側に生活圏を確保することで100年の間、辛うじてその命脈を保っていた。
 
; 序章シガンシナ陥落(1巻)
: 城郭都市の外縁地区ウォール・マリア南端より突出したシガンシナ区で生活する少年エレン・イェーガーは、医者の父グリシャと母カルラ、そしてイェーガー家に引き取られた幼馴染ミカサ・アッカーマンと一緒に暮らしていた。壁の外の世界に憧れるエレンは、壁外調査へ出られる調査兵団への入団を希望していた。壁外調査は毎回多数の死亡者を出すことから、カルラやミカサには入団を反対されるが、それでもエレンは強い知的好奇心を持つ幼馴染アルミン・アルレルトと一緒に、壁外への夢を語り合うのだった。
: エレンが10歳となった845年。突如現れた、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が破られ、巨人の群れが壁内に侵入する。全身が堅い外皮に覆われた「鎧の巨人」によって遮断不能となったウォール・マリアは放棄され、人類の活動領域はウォール・ローゼまで後退することになった。目前で母カルラを巨人の一体に捕食され、故郷、夢、全てを奪われたエレンは巨人の駆逐を決意し、ミカサ、アルミンと共に第104期訓練兵団に入団する。
: シガンシナ区陥落から5年、訓練兵団入団から3年後の850年。全課程を修了したばかりのエレンはトロスト区の固定砲の整備を行っていたが再びエレンの前に「超大型巨人」が襲来、現れる。再び蹴破られた扉から無数の巨人が侵入、トロスト区は恐慌混乱状態となる。運悪く、対巨人戦に慣れた調査兵団は壁外調査のため不在であり、トロスト区の駐屯兵団と104期訓練兵団の卒業生が合同で巨人討伐を開始する。エレンはアルミンと同じ班になるが他の班員は全滅し、自身もアルミンの身代わりとなって巨人に捕食されてしまう。
; トロスト防衛・奪還戦(2(2~3巻)
: アルミンは他の104期生達と合流し、そこへ避難口でのトラブルを解決したミカサが駆けつける。アルミンから、エレンを含む班員が全滅したことを聞かされた104期生達は動揺する。ミカサはその中で一人平静を装い、仲間たちに檄を飛ばして巨人に立ち向かうが、エレンを失ったショックから冷静さを欠き、窮地に陥る。それでもエレンへの思いを支えに立ち上がった彼女の前に「巨人を殺す巨人」が現れ
: 「巨人を殺す巨人」を利用したアルミンの作戦により、104期生達は力を合わせて安全地帯への脱出を果たす。一方「巨人を殺す巨人」は戦いの末に力尽き倒れるが、蒸発していくそのうなじから体を引きはがすようにして現れたのは、捕食され死亡したはずのエレンだった。
: エレンは自分でも巨人化の理由を知らぬまま、彼の存在に恐怖した駐屯兵団により、彼をかばうアルミン、ミカサもろとも抹殺されようとしていた。しかし、兵団の説得に当たったアルミンの弁論がピクシス指令の関心を引いたことで救命される。ピクシス指令は、エレンの力で大岩を運び、破壊された扉を塞ぐというアルミンの発想を採用し、全軍にエレンの支援を命令する。ところが全軍の期待を負って巨人化したエレンは暴走し、意識を失って倒れこんでしまった。
; トロスト区防衛・奪還戦(3巻)
: 冒頭に『特別編:リヴァイ兵士長』が挿入され、調査兵団の歴史と現在の主要メンバーが紹介された後、2巻からの続編につながる。
: エレンは自分でも巨人化の理由を知らぬまま、彼の存在に恐怖した駐屯兵団により、彼をかばうアルミン、ミカサもろとも抹殺されようとしていた。しかし、兵団の説得に当たったアルミンの弁論がピクシス指令の関心を引いたことで救命される。ピクシス指令は、エレンの力で大岩を運び、破壊された扉を塞ぐというアルミンの発想を採用し、全軍にエレンの支援を命令する。ところが全軍の期待を負って巨人化したエレンは暴走し、意識を失って倒れこんでしまった。
; 過去と決意(4巻)
: アルミンの呼びかけで意識を取り戻したエレンは、彼を援護した兵団から多大な犠牲を出しながらも扉を塞ぐことに成功したする。残った巨人たちも急遽駆けつけた調査兵団と駐屯兵団工兵部によりせん滅され、人類は初めて巨人の侵入を阻止、ウォールローゼは死守された。
: 物語は、104期訓練兵団時代の回想へと移る。憲兵団を志望するジャンとエレンの対立や、姿勢制御訓練に失敗し続けるエレンとそんな彼に助言を送るライナー、ベルトルトとの交流、アニとの対人格闘訓練の様子などが語られる。最後にマルコとジャンの会話のシーンが描かれた後、時系列はトロスト区奪還直後に戻る。
: 同期生たちから理想の指揮官として慕われ、自分の資質を見出してくれたマルコの遺体を確認したジャンは、調査兵団への志願を決意する。そのころエレンは憲兵団により地下牢で監禁されていたが、そこへ調査兵団団長エルヴィン・スミスが訪れる。
; 調査兵団入団〜第57回壁外調査(5~6(5~7巻)
: エレンは調査兵団に配属され、監視と警護のために特別作戦班(通称リヴァイ班)に編入され。時期を同じくして同期の配属も決定し、ミカサ、アルミン、ライナー、ベルトルト、ジャン、コニー、サシャ、クリスタ、ユミルらが調査兵団に入団する。
: 冒頭に『特別編:イルゼの手帳』が挿入され、巨人の正体についてその手掛かりとなる「ユミルの民」という言葉が提示された後、4巻の続編へと移る。
: 調査兵団分隊長のハンジ・ゾエは、エレンの巨人化能力の実験とトロスト区で生きたまま捕獲された2体の巨人の研究を続け、僅かながら成果が現れつつあった。しかし、ハンジがエレンに研究の意義を語った直後、2体の巨人は何者かにより殺害されてしまう。巨人を利する間者の存在が疑われる中、エルヴィンはある秘策を胸に秘め、第57回壁外調査を強行する。エレンは何時とも知れず失踪した父グリシャから言いのこされた「自宅の地下室」を目指そうとする。だが、調査出発からほどなくして出現した「'''[[進撃の巨人の登場人物#女型の巨人|女型の巨人]]'''」に調査兵団は蹂躙される。女型の巨人はアルミンたちにも襲い掛かるが、彼らを食い殺すことなく去っていく。アルミンはその不審な挙動から、その正体についての推論を立てる。
: エレンは調査兵団に配属され、監視と警護のために特別作戦班(通称リヴァイ班)に編入された。時期を同じくして同期の配属も決定し、ミカサ、アルミン、ライナー、ベルトルト、ジャン、コニー、サシャ、クリスタ、ユミルらが調査兵団に入団する。
: 調査兵団は女型を一度は捕獲したが、結果として作戦は失敗に終わり、兵団は撤退を余儀なくされる。エルヴィンは作戦失敗の責を問われて査問を受けることになり、エレンの身柄は憲兵団への引き渡されることが決定する。
: 調査兵団分隊長のハンジ・ゾエは、エレンの巨人化能力の実験とトロスト区で生きたまま捕獲された2体の巨人の研究を続け、僅かながら成果が現れつつあった。しかし、ハンジがエレンに研究の意義を語った直後、2体の巨人は何者かにより殺害されてしまう。巨人を利する間者の存在が疑われる中、エルヴィンはある秘策を胸に秘め、第57回壁外調査を強行。エレンは何時とも知れず失踪した父グリシャから言いのこされた「自宅の地下室」を目指そうとする。だが、調査出発からほどなくして出現した「'''[[進撃の巨人の登場人物#女型の巨人|女型の巨人]]'''」に調査兵団は蹂躙される。女型の巨人はアルミンたちにも襲い掛かるが、彼らを食い殺すことなく去っていく。アルミンはその不審な挙動から、その正体についての推論を立てる。
: 巨人化の実験を経て、エレンとリヴァイ班の間には信頼と絆が芽生えつつあった。そして命がけの作戦が功を奏し、調査兵団は「巨大樹の森」に女型の巨人を誘い込み、生け捕りにする。
; 第57回壁外調査(7巻)
: ジャンはエルヴィン団長が作戦の詳細を伏せた結果、出さずに済む犠牲者を出したのではないかと疑問を投げかけるが、アルミンはその行動の理論を解説し「何も捨てることができない人には何も変えることはできないだろう」と話す。
: 調査兵団は女型のうなじに潜んでいる人物を引き出そうと試みるが、硬化させた手首により防がれてしまう。エルヴィンは発破により手首を切断しようとするが、すると女型は凄まじい悲鳴を上げて巨人たちを呼び寄せ、自身の体を食わせることで情報を抹消させた。結果として作戦は失敗に終わり、兵団は撤退を開始する。
: エルヴィンはハンジの仮説をヒントに、間者は巨人対消滅の際、立体起動装置を利用して脱出し、兵士に紛れ込んだのではないかと考える。そしてその推測通り、間者は兵団の目を欺きエレンを守るリヴァイ班を急襲。再び巨人体となり、未知の戦法でリヴァイ班を全滅させる。激高したエレンは自らも巨人化して女型と戦うが、その正体を察した隙をついて倒され、連れ去られそうになる。
: 駆けつけたリヴァイとミカサの活躍により、辛くもエレンは救出されるが、暴走したミカサをかばったリヴァイが負傷し、一時的に戦列を離れることになる。エルヴィンは作戦失敗の責を問われて査問を受けることになり、エレンの身柄は憲兵団への引き渡しが決定した。
;ストヘス区急襲(8巻)
: 物語は壁内、憲兵団内部から始まる。強い正義感を持つマルロは腐敗した憲兵団を立て直すという理想を語るが、ヒッチに爆はそれをされる。またうが、アニから欲に弱いのが普通の人間であると指摘されたことで、変わるべきは腐敗を誘発する組織の仕組みではないかと考え直す。
: 調査兵団は憲兵団の警備の甘さを利用してエレンを護送馬車から脱出させ、さらに間者の捕縛をもくろむ。アルミンの作戦により誘い出された疑惑の人物はアニであった。追い詰められたアニは女型の巨人となって脱出を図るが、巨人化したエレンにより阻まれ、硬化能力によって作り出した水晶体に自らを封じる。
: 女型が崩した壁からは、大型巨人が顔をのぞかせていた。驚愕するハンジ達の前に壁を信仰する「ウォール教」のニック司祭が現れ、巨人に日光を当てないよう進言する。
; ウォール・ローゼ内地(9巻)
: 「女型の巨人」の捕獲作戦に従事したエレン、アルミン、ミカサ、ジャンの4人を除く調査兵団の104期生たちは敵との共謀を疑われ、兵装を解除された状態で軟禁されていた。しかし、壁内であるにもかかわらず、突然複数の巨人が出現するという緊急事態が発生し、104期生達は装備を与えられないまま、住民の避難誘導に駆り出される。サシャとコニーはそれぞれの故郷が近場だったため、案内役を務めることになった。
: 9体もの巨人が迫る中、ミケ分隊長は単騎での時間稼ぎを引き受け5体を屠るが、体が無数の毛で覆われた「'''[[進撃の巨人の登場人物#獣の巨人|獣の巨人]]'''」に翻弄される。獣の巨人は他の巨人に命令して意のままに操るという未知の能力を見せ、さらに立体起動装置に興味を示して奪い取ると、ミケを残りの巨人たちに捕食させた。
: 故郷の村に戻ったサシャは、民家の中で3M級の巨人に捕食されている女性を発見し、その娘らしき少女を保護、かろうじて手に入った弓矢で窮地を免れ、少女の知らせで駆けつけた父親と再会する。一方、同じく故郷へと駆け戻ったコニーは、破壊され無人となった集落を見て落胆するが、そこに取り残されていた奇妙な巨人に「オアエリ(お帰り)」と呼びかけられ、その巨人に母の面影を見て驚愕
: ハンジ達と行動を共にしていたニック司祭は、壁の秘密を話す決定権を持つ人物の存在としてクリスタの名を、クリスタといつも連れ立ってい人物としてそばかすの少女=ユミルの名前が登場する。クリスタとユミルは、コニーたちと行動を共にしていた
; ウトガルド城の戦い(10巻)
: コニーたちの一行はウトガルド城の廃墟で休息をとるが、そこにも巨人たちが現れる。装備のない104期生を守ってベテラン兵士たちは全滅、全員の命が危機に瀕する中、ユミルは「胸を張って生きろ」とクリスタを励ますと巨人化し、巨人の群れに立ち向かった。
: 多勢に無勢のユミルだったが、危ういところへハンジ達が駆けつけた。クリスタはかねてからの約束として、ヒストリアという本名をユミルに打ち明ける。
145 ⟶ 113行目:
: ライナーは壁の破壊を目的とする「戦士」と調査兵団の「兵士」との二重生活に耐えられず、精神に異常をきたしていた。裏の事情を知るユミルは、獣の巨人が巨人発生の元凶であり、その目的配力偵察だと指摘する。
: 捨て身の作戦により、調査兵団はライナーたちの逃亡を阻止、エレンを奪回して撤退を開始する。
; 王政(13-17巻)
: ハンジは壁内に出現した巨人について、その正体はコニーの故郷ラガコ村の住人が変化したものと推定。また、巨人の弱点であるうなじ部分「縦m横10cm」が、人間の脳から脊髄にかけての大きさに相当することを指摘する。調査兵団が隠された謎に近づくほど中央からの圧力は重くなり、ニック司祭が拷問の末に暗殺されるなど、事態は闇を深めていく
: ウォール・マリア奪還に向け、エレンが持つ巨人の力に期待がかかる。リヴァイは「エレンには死にもの狂いになれる環境が相応しい」として、生き残った104期生の中からミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、クリスタを新生リヴァイ班に加える。新生リヴァイ班は憲兵の目を逃れるため山奥へ身を隠し、エレンの巨人化実験を進めていく。そんな中、クリスタは真の王家であるレイス家の末裔「ヒストリア」としての凄惨な過去を語った
: 調査兵団が隠された謎に近づくほど中央からの圧力は重くなり、ニック司祭が拷問の末に暗殺されるなど、事態は闇を深めていく。
: 調査兵団は偽りの王家を擁する現政権によるプロパガンダや、その状況を利用しようとしたケニー・アッカーマンの一派により追い詰められるが、数々の苦難を辛くも打ち破る。夢破れ重傷を負ったケニーは、巨人化の薬と注射器が入った箱をリヴァイに託して死亡する。父との対決を経て自分自身を確立したヒストリアは自ら身分を公表し、調査兵団は彼女を真の王として擁立、前政権の中枢を粛正する。
: ウォール・マリア奪還に向け、エレンが持つ巨人の力に期待がかかる。リヴァイは「エレンには死にもの狂いになれる環境が相応しい」として、生き残った104期生の中からミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、クリスタを新生リヴァイ班に加える。
: 新生リヴァイ班は憲兵の目を逃れるため山奥へ身を隠し、エレンの巨人化実験を進めていく。そんな中、クリスタは真の王家であるレイス家の末裔「ヒストリア」としての凄惨な過去を語った。
: 調査兵団は偽りの王家を擁する現政権によるプロパガンダや、その状況を利用しようとしたケニー・アッカーマンの一派により追い詰められるが、数々の苦難を辛くも打ち破る。夢破れ重傷を負ったケニーは、巨人化の薬と注射器が入った箱をリヴァイに託して死亡。父との対決を経て自分自身を確立したヒストリアは自ら身分を公表し、調査兵団は彼女を真の王として擁立、前政権の中枢を粛正する。
; ウォール・マリア最終奪還作戦(18-21巻)
: ヒストリアが女王となった新政権のもと、憲兵からの圧力がなくなったことで技術革新が進み、新兵器「雷槍」が発明される。またエレンの高質化能力の研究が進んだことで、ウォール・マリアの壁を塞ぐ手段が解決されたほか、半自動で巨人を処分する機器も開発された。マルロやフロックら、憲兵団や駐屯兵団からの移籍組を加えた調査兵団は、ウォール・マリアの奪還を目標とし、またエレンの生家の地下室を目指してシガンシナ区へ進撃を開始する。しかし、シガンシナ区では「獣の巨人」の正体であるジーク戦士長がライナーとベルトルトを従えて待ちかまえていた。
: マルロやフロックら、憲兵団や駐屯兵団からの移籍組を加えた調査兵団は、ウォール・マリアの奪還を果たすべく、また全ての謎の回答が待つエレンの生家、その地下室を目指してシガンシナ区へ進撃を開始する。しかしシガンシナ区では「獣の巨人」の正体であるジーク戦士長がライナーとベルトルトを従えて待ちかまえていた。調査兵団はシガンシナ区に到着し、エレンの硬質化能力によって破られた扉の封鎖に成功するが、壁内に潜んでいたライナーが「鎧の巨人」と化すと同時にシガンシナ区郊外(ウォール・マリア内側)に「獣の巨人」率いる多数の巨人が出現。挟撃を受ける形となった調査兵団は、内門側で「獣の巨人」を防ぐリヴァイ、エルヴィンの隊とシガンシナ区内で「鎧の巨人」を倒すハンジ班と104期生に分かれて戦闘を開始する。
: 圧倒的な力を発揮する獣の巨人に対し、エルヴィンは自らと新兵たちを囮にした奇襲作戦を実行する。獣の巨人はリヴァイによって打ち取られたが、本体であるジークは車力の巨人に救出され逃亡する。鎧の巨人も雷槍により倒されるが、ライナーもまた車力の巨人によって逃亡した撤退する
: 超大型巨人はアルミンの捨て身の陽動作戦により、エレンの手で討伐された。奇跡的に生き残っていたフロックにより運ばれてきたエルヴィンとアルミン、巨人化薬で救命できるのは瀕死の二人のうち一人のみであり、それぞれの感情が交錯するが、判断を任されていたリヴァイの選択によりアルミンに注射が打たれる。巨人化したアルミンは捕虜となったベルトルトを捕食、超大型巨人の能力を継承した。
; 世界の真相(21-22巻)
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: 生還者への勲章授与式を初めとするウォール・マリア奪還後の事後処理の間に、グリシャの遺した手記が紐解かれ、壁の外にも人類が存在し、より進んだ文明が繁栄していることなど、驚愕の事実が明かされる。その最中、エレンは「座標」を通じ、徐々にグリシャを初めとする過去の人物の記憶と交感するようになっていく。
: 調査兵団は巨人の正体が壁内人類と同じ祖先をもつ「ユミルの民」であり、他の人類からは「悪魔の民族」と呼ばれていること、100年前にパラディ島に逃れ、壁を築いた王により記憶を改ざんされていたこと、島の資源を狙う侵攻計画に晒されていることを公表する。
: トロスト区襲撃から1年、1度目の「超大型巨人」襲来から6年が経過するころ、パラディ島から巨人はほぼ一掃され、調査兵団はエレンたちが幼い日に憧れた「塩水の湖」=海に到達する。アルミンたちは感激に浸るが、エレンは一人海の向こうのを見据えていた。
; マーレ(23-26巻)
: 舞台は一旦マーレ国へと移り、マーレ国側から見た歴史や外交問題、マーレ国内のエルディア人を巡る事情が説明され、ライナー達の過去が語られる。
: シガンシナ区の戦いから4年が経った854年、ライナー達による「始祖」奪還作戦の失敗を切っ掛けに開戦した中東連合国との戦争が終結する。勝利したマーレであったが、巨人戦力の優位性は近代兵器の発達により失われつつあることが露呈し、巨人兵器となるエルディア人を取り巻く状況は悪化する一方であった。エルディア人戦士隊を率いるジークは、巨人戦力の統制を絶対的な物とする名目の元、改めて「始祖」奪還を軍上層部に提言する。
: 収容区に帰還したエルディア人部隊がつかの間の休息を得ている頃、戦士候補生のファルコは入院している負傷兵のクルーガーと次第に親しくなっていく。そのころ、かつて巨人大戦終結の鍵となり、今はマーレ政府のフィクサーとして君臨するタイバー家の当主ヴィリー・タイバーは、パラディ島に宣戦布告する為に全世界へ向けた演説を行おうとしていた。演説が始まる中、ファルコはライナーをクルーガーに引き合わせる。クルーガーの正体は海を越えて潜入したエレンであった。
: タイバーがパラディ島に宣戦布告した後、エレンはその場で巨人化してレベリオを襲撃したする。パラディ島勢力も加わり、戦乱の中でジークは行方不明となり、エレンは戦槌の巨人の力を継承する。戦士候補生のガビは「パラディ島の悪魔」故郷を蹂躙さ、友人や仲間を殺されて激怒する。復讐心に燃えるガビはファルコと共に飛行船に潜入し、サシャを殺害する
; パラディの戦い(27~29巻)
: マーレの差別政策の下で育ち、誇りあるエルディア人となるために巨人の継承者を目指していた少女兵士ガビは、「パラディ島の悪魔」に故郷を蹂躙され、友人や仲間を殺されて激怒する。復讐心に燃えるガビは調査兵団の油断をつき、ファルコを巻き込んで飛行船に潜入、サシャを殺害する。しかしその直後に飛行船内でジークと再会、すべてが彼の企みであったことを知って驚愕するのであった。
: 捕虜として監禁されていたガビとファルコは、仮病を装って見張りを倒し脱走したところを直後、サシャがかつて救った少女、カヤに拾われと出会い、サシャの父が経営するブラウス厩舎の世話になる。当初ガビはカヤさえ殺そうとしたガビだが、彼女との対話を経て、マーレでの教育により植え付けられてきた思想が揺らぎ始めていた。
; 最終章1(27巻)
: マーレからの帰還後、調査兵団はジークを巨大樹の森へ隔離し、エレンを地下牢へ拘束する。104期生の間ではエレンに対する信頼が揺らぎ始めていた。その一方では、フロックたちがイェーガー派として勢力を確立し、エレンを擁護するとともに彼の開放を兵団に要求する。そして彼らの工作により、かつての協力者たちも現体制への不信を抱き始め、ハンジはその対応に悩む。
: 捕虜として監禁されたガビとファルコは、仮病を装って見張りを倒し脱走したところを、サシャがかつて救った少女、カヤに拾われ、サシャの父が経営するブラウス厩舎の世話になる。当初はカヤさえ殺そうとしたガビだが、彼女との対話を経て、マーレでの教育により植え付けられてきた思想が揺らぎ始めていた。
: そんな折、ヒィズル国からキヨミたちがパラディ島の資源を求めて訪れるが、商談を進める中でパラディ島が政治バランスの錘として孤立させられていることが明らかとなる。危機感を抱いた兵団は、巨人の大群による「地鳴らし」を世界に対する抑止力とし、ヒストリアが産む子供をその司令塔後継者するべく、して巨人の能力を継がせようと目論む。その裏では、ジークとその信奉者であるイェレナたちによって「エルディア人安楽死計画」が進行していた。
: マーレからの帰還後、調査兵団はジークを巨大樹の森へ隔離し、エレンを地下牢へ拘束する。104期生の間ではエレンに対する信頼が揺らぎ始めていた。その一方では、フロックたちがイェーガー派として勢力を確立し、エレンを擁護するとともに彼の開放を兵団に要求する。そして彼らの工作により、かつての協力者たちも現体制への不信を抱き始め、ハンジはその対応に悩む。
: そのころ様々な疑念や思惑が交錯する中、エレンはイェ地下牢から逃亡し、ジークは監視を抜け出してエ行動の接触図ろうとする。さらしていたが、潜入していたピークたちの工作で、によって始祖の能力を狙うマーレ軍の攻撃が開始される。レベリオでの雪辱を果たすべく鎧の巨人もその姿を現し、シガンシナ区は混戦状態となる。
: そんな折、ヒィズル国からキヨミたちがパラディ島の資源を求めて訪れるが、商談を進める中でパラディ島が政治バランスの錘として孤立させられていることが明らかとなる。危機感を抱いた兵団は、巨人の大群による「地鳴らし」を世界に対する抑止力とし、ヒストリアが産む子供をその司令塔にするべく、巨人の能力を継がせようと目論む。その裏では、ジークとその信奉者であるイェレナたちによって「エルディア人安楽死計画」が進行していた。
; 最終章2(28巻~29巻)
: 様々な疑念や思惑が交錯する中、エレンはついに地下牢から逃亡し、ジークは監視を抜け出してエレンとの接触を図ろうとする。リヴァイがジークを拘束するため仕掛けた雷槍は逆手に取られ、至近距離で自爆に巻き込まれたリヴァイは重傷を負い、ハンジに救出されるが行方不明となる。一方「道」で始祖ユミルに出会ったジークは、王家の血筋であったために体を修復されて復活、フロックらイェーガー派と合流する。
: そのころエレンはイェレナと行動を共にしていたが、潜入していたピークたちの工作で、始祖の能力を狙うマーレ軍の攻撃が開始される。レベリオでの雪辱を果たすべく鎧の巨人もその姿を現し、シガンシナ区は混戦状態となる。
; 最終章3(30巻~)
 
== 登場人物 ==
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読み切り版のように現代の荒廃した世界にする案もあったが、連載版の最初の世界観は中世[[ヨーロッパ]]を思わせる[[ファンタジー]]的な世界に変更された。しかし、これは創作上の「逃げ」を作り出すということも考慮されており、作品世界の[[テクノロジー]]を現実より劣化させることによってより絶望的な世界の構築が可能となった<ref name="HiHo" />。またこの結果、作品世界へと容易に登場させることが可能となった架空の物事に関しては、いわゆる「中二病的なアイデア」であったとしても、なるべく根拠を求めていく姿勢を採っているという<ref name="kono_man" />。
 
=== 原作漫画の受賞歴 ===
* 2010年 『[[オトナファミ]]』([[エンターブレイン]])2010 August号「NEXTブレイク漫画ランキングBEST50」第2位(単行本既刊3巻以下の作品を対象)<ref name="otona_fami">{{Cite journal|和書|date=2010 August|title=NEXTブレイク漫画ランキングBEST50|journal=[[オトナファミ]]|page=10|publisher=発行:[[エンターブレイン]] / 発売:[[角川グループパブリッシング]]}}</ref>
* 2011年 『[[このマンガがすごい!]] 2011』オトコ編第1位
* 2011年 [[全国書店員が選んだおすすめコミック]]2011第1位
* 2011年 第4回[[マンガ大賞]]第7位
* 2011年 第35回[[講談社漫画賞]]少年部門受賞
* 2014年 [[ハーベイ賞]]海外漫画賞<ref>[https://www.washingtonpost.com/news/comic-riffs/wp/2014/09/07/2014-harvey-awards-broadway-producers-the-fifth-beatle-yields-humbling-twin-honors-full-winners-list/ 2014 HARVEY AWARDS: Broadway producer’s ‘Fifth Beatle’ yields ‘humbling’ twin wins].2020年11月20日閲覧。</ref>
* 2014年 [[アッティリオ・ミケルッツィ賞]]MIGLIOR SERIE STRANIERA<ref>[https://www.rbcasting.com/eventi/2014/05/03/napoli-comicon-2014-assegnati-i-premi-micheluzzi-la-giuria-premia-lintervista-di-fior/ Napoli Comicon 2014: assegnati i premi Micheluzzi, miglior fumetto “L’Intervista” di Fior].2020年11月20日閲覧。</ref>
* 2015年 第1回[[SUGOI JAPAN Award]]マンガ部門グランプリ
 
== 評価 ==